[2016.8.26] -[門真民報]
第8回門真市子ども議会 現状の問題点を踏まえ 具体的な改善を提案する子ども議会議員
第8回門真市子ども議会が 20日、議場において開かれ、「まちづくり」では、公園や道路など 6項目の質問。「福祉」では、福祉の立場から見た市内の安全など 5項目の質問。「環境」では、水道料金を安くする提案など 6項目の質問。「教育」では、市立総合体育館など 5項目の質問。
すべての質問に宮本市長が答弁をしました。
法律の改正を踏まえ児童クラブの施設改善を求める
(福祉)「子どもの安全な居場所づくり」について、児童福祉法の改正にふれ、「年齢が拡大されることにより」と指摘の上、「低学年が遊んでいる間に児童クラブに入り、その環境で勉強をしなければなりません」「教室を増やすなど、高学年を含む全児童が充実してすごせる場所としての対策を」と改善を求める質問をしました。
市長は、「教室を増やすことも有効な方策」とは認めるものの、「すべての児童にとって、よりよい居場所となるよう、利用児童とともに考え、充実させていきたい」と児童同士に努力を求める答弁にとどまりました。
市長が答弁で35人学級に触れず
(教育)「すべての子どもが学校に楽しく通うための取り組み」について、「勉強がわからない人でも、わかりやすく、楽しく授業に参加できるように、門真市の学校では、授業にどんな工夫をしているのか」と質問しました。
市長は、「一人ひとりの学習の進度に沿った授業内容となるよう、それぞれの学校で工夫した事業を実施している」などと答弁しました。しかし、35人学級を門真市独自で小学校5・6年、中学校 1年で実施している事には触れませんでした。
議員定数問題はトータルとして 削減でなく報酬削減が求められる
亀井あつし議員が議員研修会に参加
17・18日、東京都内で行政改革推進協議会が議員研修会を開催しました。亀井議員は、「正しい議会改革とは何か」、「議会基本条例の現状と課題」、「議員が提案する政策条例のポイント」について講義を受けました。 一般財団法人地域開発研究所の、内閣府「『家族・地域のきずな』の取り組みに関する研究会」委員など歴任する、牧瀬稔氏が講師を務めました。
牧瀬氏は、自治体議会の本来の姿は①執行機関(行政)の監視機能(チェック機能)、②政策立案機能(政策条例提案)。これらの役割を果たしていない。そのことが、1つの理由となり、住民の議会への不信感が増していると指摘しました。
議会の最終的な目的は、地方自治法第一条の「住民の福祉の増進(市民の幸福や豊かさを大いに増やし進めていく)」と説明がありました。
そして、最近の議会は、議会改革することが目的化している傾向にあるため注意が必要である。例えば、「議会ランキング」を気にするが、一番大切な住民に視線が行ってないと指摘しました。
議会改革の3つのポイント
①何のために(住民の福祉増進)、②何を、③どのように(創意工夫)を基本に考えることが重要。
削減や縮小が目的ではなく、やり方や決まりなどを改めた結果、削減や縮小はあり得ると説明がありました。
能力の高い議員採用(当選)すべき
牧瀬氏は、議員数は少ないが、一人あたりの報酬が高いと、総報酬費が多くなってしまう。
重要な事は、最小の経費で最大の効果という観点で考えた場合、議員数でとらえるのではなく、トータルとしての議会費(特に報酬費)の削減が求められている。場合によっては、議員定数の増加もありうるかもしれない。
能力の高い議員を採用すべきである(当選させるべき)。これは住民の選挙行動にかかっていると述べました。
議会基本条例は運用が大事 定期的な見直しが必要
「議会基本条例の現状と課題」では、以下の内容について講義しました。
議会運営の基本原則を定めた議会基本条例が全国で初めて制定されたのは、北海道の栗山町、2015年 9月時点において 701議会が制定。
牧瀬氏は、①議会報告会の開催による市民との意見交換、②市民の政策提言と位置付けた請願、陳情の提出者による意見陳述、③議員間の自由討議を義務規定に入っていない議会基本条例は、単なる意味のないアクセサリー条例と指摘。
「生きる議会基本条例」にするには、①見直し規定の明記、②条例の内容を詳しく説明する逐条解説、③条例提案の必要性を明確に記された報告書をそろえることが大切との問題提起がありました。
また、議会基本条例は、制定後も住民の意思を反映させていく、住民に理解される、住民に伝えるではなく伝わることが大切と訴えました。
政策条例を提案できない議会は議会としての意味がない 問われる議員としての存在価値
「議員が提案する政策条例のポイント」では、以下の内容について講義しました。
執行機関(行政)の提案を丸のみする議会が過半数あり、監視機能が発揮されていない。
議案提案権を行使している議員(議会)が少ない。
このように、議員(議会)が役割を果たしていないことが 1つの理由となり、住民の議会への不信感を増やしていると指摘しました。
議員提案政策条例は難しいものではない。住民生活に影響を与えるため、条例は住民の身近にあるべきと述べました。
議会の政策立案機能を強化するには、議員だけでなく議会事務局の充実が重要と指摘。
条例提案をする過程で、①議員一人ひとりの政策力の向上がはかられる、②議会改革の論点が明確になる、③執行機関の考え方も理解でき、執行機関への監視能力が高まると強調しました。
子どもたちに、より良い保育をつながり合い、学びあっていこう
第48回全国保育団体合同研究集会
20日~22日、全国保育団体合同研究集会「合研」が島根県で開催され、全国から4336人の保護者や保育関係者が集い、党議員団から豊北ゆう子議員が 20日の全体集会と21日の保育制度フォーラムに参加しました。
より良い保育を学びあおう
実行委員長の渡部保博氏が、「今求められるより良い保育のあり方を学び合っていこう」と開会あいさつ。集会の基調を学ぶとして開かれたオープニングフォーラムでは、「子どもたちの豊かな育ちを支えるためにいま大切にしたい保育とは?」について、それぞれの方が報告しました。
保育とは、子どもたちの幸せな日々をつくり出すこと
まず、はじめに大宮勇雄福島大学教授は、「乳幼児期に大切にしたい保育とは」について語り、「保育」とは、「子どもたちの幸せな日々を作り出す仕事であり、家族の幸せと保育職員の幸せを同時に保障すること」と述べました。新制度は、保育とは別のところに「教育」があるかのような定義をしているが、「乳幼児期の教育は、その幸せな日々の中にこそある」と教育やほんとうの意味での学ぶ意欲についての考えを深める内容でした。
新制度は見直し途上現場からの発信を!
21日の保育制度フォーラムでは、「子ども・子育て支援新制度の課題と改善をめざす取りくみ」をテーマに、3つの講義が行われました。
「新制度の実施状況と私たちの課題について」、<RUBY CHAR=”逆井”,”さかさい”>直紀氏(保育研究所)が講義しました。 子ども・子育て支援新制度が始まって1年、変わったこと変わっていないことを述べたうえで、待機児童は解消していないことを指摘し、子どもの「認定」や「短時間・標準時間など区分する」ことが実務上煩雑で(長崎県佐世保市などいくつかの自治体で区分をしないところもある)、対応が追いつかない自治体や、批判や要望が出されている実態を述べました。新制度は、見直し途上にあり、待っていても何も変わらない、現場からの発信が問われていると強調しました。
保育指針改定の問題点に声をあげよう
「保育所保育指針改定と私たちの求める保育について」は、宍戸建夫氏(愛知県立名誉教授)が講義しました。
18年に保育所保育指針が改定されることで、その内容が、「幼児期の教育と小学校教育との接続強化」にあること、また道徳の「教科化」の圧力もあることが危惧されると指摘し、保育(プロセス)の質の重要性と規制緩和は問題と述べました。年末までに「案」がまとめられるので、意見を出していくことが求められます。
「保育者の専門性の確立、処遇の改善を実現するために」の講義は、蓑輪明子氏(名城大学教授)、村山祐一氏(保育研究所)が行いました。労働者のおよそ4割が非正規雇用など日本の労働実態について明らかにした上で、保育士の処遇改善について、様々な観点から講義されました。