[2004.6.24] -[門真民報]
6月議会は11日からはじまり、22日の本会議で閉幕しました。門真市社会保障推進協議会など4団体から提出されていた「大阪府各種医療費助成の存続拡充を求める請願」は、委員会付託もされないまま、本会議で即決され、公明党・緑風クラブ・志政会・市民リベラルの反対で、不採択とされました。
日本共産党は、16日の議会運営委員会で、請願の取扱いについて「切実な要望であり、門真市当局の姿勢をただす必要があり、委員会に付託して十分に審議すべきだ」と求めましたが、他のすべての委員の反対により本会議即決扱いとなりました。
本会議では、日本共産党から吉松正憲議員が賛成討論に立ち、「老人医療費公費助成が、原則廃止になれば、11月1日以降あらたに65歳をむかえる高齢者で非課税の方は、1割負担が3割負担となる。
今国会において、保険料負担の増大と給付の削減を強いる年金大改悪が強行されるなど国が相次いで社会保障制度の改悪をすすめる中で、老人医療費助成の廃止・障害者医療の所得制限の切り下げによる対象者の制限・乳幼児・母子医療助成への一部負担金の導入は、高齢者などの健康とくらしを破綻に追い込むこと」を指摘。大阪府が、あくまでも制度改悪をやめないのであれば、門真市として独自助成をおこなうよう要求し、賛成討論を結びました。
市税条例の一部改正については、福田英彦議員が、反対討論に立ち、「老年者控除を廃止し、新たな税負担を高齢者に押し付けるもので、3700人の高齢者、総額約5600万円もの影響があり、こうした負担増はやるべきではない」と強く指摘しました。意見書では、地方分権を確立するための三位一体改革の実現を求める意見書が全会一致で採択されました。
南小学校と水島小学校の統合について
16日、文教常任委員会が開催され水島小・南小の統合問題の報告がありました。
報告では、水島小・南小の統合についての説明会の開催状況、会場で出された意見、再度南小・水島校の一部地域において説明会を行うこと、会場で出された新しい学校を作るにあたっての(話し合いの場)実行委員会については検討していくこと、7月頃新学校名の募集を行うこと、新しい放課後児童健全育成事業(学童保育とふれあいの統合したもの)については、秋に施設の工事を行い業務内容を確定したいなどの説明がありました。
これに対し、中西議員は、「統合にあたって、職員室や下足室、トイレは対応できるのか。日本語教室は確保できるのか、門真団地の建替えなどで人口が増えた場合どうするのか」質したところ、「職員室などは、現行で対応でき、日本語教室も確保できる、人口が増えた場合、予測がついた時点で検討していく」との答弁でした。また、「水島小の説明会参加者が約2割と少ない。もう一度行うべきではないか。南小でも、説明会の場でもう一度開いてほしいとの要望がでており、全地域対象に行うべき」と質しましたが、一部地域での説明会という当初の姿勢に固執しました。また、今回学童保育とふれあいが統合されるが、この事業が他の学校にも影響するのか質しましたが検討中ということで、具体的な方向性は示しませんでした。
(所管質問)
・防火シャッター・防火とびらについて
今年6月、防火シャッターで小学生が首をはさまれる事故がおきたが門真市内の防火施設の実態、安全点検、児童への安全教育は実施しているのか質したところ、小学校8校・中学校5校が防火シャッターとなっていること、2年に一度安全点検を行っていること、子どもへの安全教育については、避難訓練時に行っているものと認識しているとの答弁でした。同議員は、防火シャッターなどについては、文部省も役割や危険性について安全教育を行うよう通知を出しており、徹底するよう求めました。
・学校給食について
(1)米飯給食を週2回から週3回へ
現在、米飯給食は週2回実施されているが、子ども達の要望、全国平均で週2.8回実施されていることから週3回の実施を求めましたが、回数を増やす事は困難、しかしパンについては、国産の小麦を使うよう要望していくとのことでした。
(2)食器の改善を
現在、門真市の食器は、アルマイトだが手に持つと熱く、犬食いになりやすい。どの程度検討しているのか質したところ、強化磁器は施設の改善に1300万円が必要、引き続き検討していくとのことでした。
(3)学校給食の安全に最大の配慮を
学校給食の委託を受けている会社の関連会社が食中毒で処分された。この会社は、門真の学校給食も含め、統括して各事業所の衛生指導を行っており、市として調査すべきと質したところ、経営形態も含め実態把握に努めるとの答弁でした。
17日、総務水道常任委員会が開かれ、党議員団から福田英彦議員が出席しました。付託された議案の内契約案件は、公共下水道の幹線築造工事三件、いずれも2億円から3億円の契約金額で、入札の落札率は95%以上となっています。
条例改正では国の地方税法の改正に伴う市税条例の改正で、老年者控除の廃止で高齢者に新たな負担増が伴うものとなっています。
福田議員はこの条例の「改正」での影響について質し、3707人、総額5600万円余の負担増に。所得割が非課税から課税となる市民が946人に上ることが明かとなりました。このような市民負担増の内容に明らかになったなかで福田議員は「高齢者はこの間医療制度の相次ぎ改悪、年金額の引き下げなど負担増、給付減の連続でこれ以上の負担増は認められな」と議案に反対しました。
(所管事項質問)
(1)三菱自動車の一連のリコール隠しへの対応について
(2)交通バリアフリー法に基づく基本構想の策定について質しました。
三菱自動車問題では市の保有する公用車の内、三菱系自動車が28台、そのうち過去15台がリコールの対象として無償修理を受けていたことが明かとなりました。
また、今回のリコール隠しがあった車種に該当するものは現時点ではない、今後厳しい措置をとっていくとのことでした。
交通バリアフリー法に基づく基本構想の策定については庁内組織(関係課の課長8人)が立ち上げられ、事業者との協議も含め構想策定に向けて動き出していること、策定にあたっては市民や学識経験者などで構成された協議会を設置し、すすめていく考えが示されました。しかし、策定の時期については明かにされず、福田議員は早期の策定に向け努力することを強く求めました。