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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    No.1533(2004年7月4日付)

    [2004.7.4] -[門真民報]

    17億円の基金等の充当で合併誘導、鉛管対策など不透明な収支推計-第15回合併協議会


    第15回守口市・門真市合併協議会が24日、門真市保健福祉センターで開かれ、党議員団から福田英彦議員が出席しました。前回上下水道料金を初めとした調整案が提案されましたが、説明のみとし、今回本格的な協議が行われました。また、上下水道料金については収支推計や事業計画に関する資料、電算システムの統合についても補足資料が提出されました。上下水道料金について福田議員は門真市域の水道料金が合併効果と基金等の充当で合併時から20立米で3,003円から2,441円に引き下げられる調整案が示され、3年間は引き下げられた分の約17億円が「基金等充当額」で賄われている点について「合併効果を活用」とあるが、基金の充当だけではないか」と指摘しました。また、両市の平成16年度末の財政調整基金(目的を持たず、自由に使える基金)の残高見込みについて質し、門真市の50億円に対し、守口市が僅か1億円であることが明らかとなりました。この間水道料金値上げの抑制や福祉減免等の財源として一般会計からの繰り入れを求めてきたときにはほとんど繰り入れず、合併時に一気に17億円も繰り入れることについては「意図的」「合併誘導」であると指摘しました。また、守口市の鉛管対策について質し、14年度3.6㎞を8000万円で解消したとの答弁に対し、大阪市などは鉛管1㎞を解消するのに8000万円余りの経費であったことを示し、残りの68キロについて計画の前倒しなどを行えば、合併効果の31億円が丸々飛ぶのではないかとの危惧を示し調整案に反対しました。

    もっと掘り下げて議論を―電算システム
    電算システムの統合については、大型汎用機を守口市のシステムに統合するとしていることについて福田議員は「職員によるシステム運用維持管理作業を継続していくことが容易ではない」と運用についてのデメリットがあり、「維持できなくなったときに新たなシステムの構築になるのではないか」と質しましたが、「民間業者を積極的に活用してく」との考えが示されました。また、学識経験の委員からは「技術の進歩著しい、職員採用で維持は極めて困難」「もっと掘り下げて議論を」との要望が出されました。学校給食や放課後児童対策、議員の身分の取扱などについては次回(7月1日、門真市保健福祉センター)協議されることとなりました。

    入札制度の改善、保健所支所跡の活用放課後児童対策について質すー福田英彦議員

    適切な随意契約の適用マニュアルの策定を
    入札制度の改善、特に「随意契約」の適切な運用について質しました。「随意契約」とは入札を行わないで契約することですが、年間20億円以上も行われていることから、とくに環境センターの4号炉、5号炉に関する契約(総額約2億2千万円)とリサイクルプラザのプラントに関する契約(総額約1億円)について、随意契約の必要性、契約金額の妥当性について質しました。答弁では「技術力と責任能力を総合的に判断」しているとしましたが、「集塵灰安定化装置運転管理業務」については今年度入札を行ったことを明らかにしました。また、独自の「マニュアル」の策定については「研究」するとしました。

    保健所跡の有効活用を
    4月1日付けで廃止された保健所支所跡について、市民から「撤去せず有効活用を」の声があり、建物撤去の方針の再考と跡地の活用についての考えを質しました。答弁では建物が耐震基準で不適格であり、改修に多額の費用が必要であることから撤去としたこと。跡地については暫定的な駐車場として有効利用する方向が示されました。
    条例化で放課後児童対策の充実を
    (1)現在、放課後児童対策として実施されている「学童保育」と「ふれあい」について南小学校と水島小学校の統合に伴う新たな放課後児童健全育成事業の詳細について
    (2)現行の放課後児童対策について有料化の方向が示されていることから、施設など課題の解決、減免制度についての考え方、市の責務を明確にする条例化についての考えについて質しました。答弁では新たな放課後児童健全育成事業については「先進市町村の事業も参考にしつつあらゆる角度から鋭意検討を行っているところ」現行の事業のあり方については「新事業と密接な関係があり慎重に検討」とし、具体的な答弁がされませんでした。放課後児童対策事業は保護者の要望などを充分聴取したうえで、条例化を行い、充実していくことが強く求められています。

    子どもの権利条例の制定を、児童虐待を防ぐため、訪問し子育て支援を、学校教育について、扇風機の設置など質すー中西みよ子議員

    門真でも、子どもの権利条例の制定を
    89年に、国連が「子どもの権利条約」を制定し、日本も94年に批准したものの、虐待の増加・いじめによる自殺など子どもの権利が守られていない。このことは、国連からも98年・01年と2回子どもの権利条約が守られていないと勧告を受けている。そのため、今、地方自治体が「子どもの権利条約」の理念にもとづき、子どもの権利をすすめるため「子どもの権利条例」を制定する自治体が増えている。ぜひ、門真においても「子どもの権利条例」の制定を。
    (答弁)子どもの権利条例制定については、研究していく。

    児童虐待を未然に防ぐ為の子育て支援を
    先日、豊中市で6歳の女の子が虐待で死亡するという痛ましい事件が起きた。その背景には、保育園にも幼稚園にも通わず、近所付き合いもなく子育てが孤立している状況があった。今、地域社会が崩壊し、人間関係が孤立している中、どこでもおこりうる状況となっている。茨木市では、1歳8ヶ月検診を受けていない世帯へ訪問支援員を派遣、豊中市でも、保育士による訪問を検討している。ぜひ、門真においても1歳6ヶ月検診を受けていない世帯など訪問し、子育て支援を。
    (答弁)1歳6ヶ月検診の未受診者の訪問については今後の研究課題。保育所・幼稚園に通っていない世帯については、関係機関等とも連携を図り対応していく。

    学校教育について
    (1)扇風機の設置を-六月も30℃を越す日が5日もあり、今年も猛暑が予想される。教室の温度が35℃近くにもなる過酷な状況をいつまで放置していくのか。
    (答弁)学校施設整備全体を見据え、最善の方策を検討していく。
    (再質問)市は、13年から検討する、研究するというだけで何ら具体策を出していない。緊急措置として扇風機を設置することのどこに問題があるのか。検討すると言うならいつまでに結論をだすのか。
    (答弁)最善の方策を検討していきたい。
    (2)学校における消耗品費の増額について-13年度から消耗品費が一律5%カットされ、学校教育現場に様々な影響がでている。子ども達に、豊な教育を保障するため、削減すべきではない。従前の水準に戻すべき。
    (答弁)消耗品費は、学校運営に不可欠な原資。今後とも、教育予算の充実につとめていく。
    (3)教職員の評価・育成システムの廃止を-市は、5月から教職員の評価・育成システムを本格実施しているが、このシステムは、教育の自主性が損なわれるなど様々な問題が指摘され、教職員の半数が役に立たないと評価しているものであり、廃止すべき。
    (答弁)このシステムの実施により教職員の質向上、信頼される学校づくりにつながる。定着するよう指導する

    高齢者・子育て支援など切実な問題について質す-井上まり子議員

    介護保険制度について
    介護保険制度は、国の支出削減、保険料、利用料の減免について問題点があり、基盤整備の遅れ、施設サービスの需要が増えるなどの問題がおこっている。来年度の見直しは、サービス後退の懸念があるのではと見解を質したところ、問題点はある。より良い制度改正となるようにするとの答弁でした。今後の介護保険制度は、財源の国負担分(25%)引き上げなしでは困難。 国負担分の内5%は、調整交付金(自治体間の介護保険の財政力を調整)となっている。調整交付金は、自治体ごとに高齢化率や所得により交付割合が違い、高齢化率等の低い門真市は調整交付金は5%交付されず、2.97%。この5%を25%の枠外にすると約2億円の保険料が安くなる。国に制度を変えるよう求めることを質したところ、強く要請するとの答弁でした。保険料の減免制度は、大阪府内25市で実施。無年金者、無収入の人でも普通徴収され、月1万5千円以上の年金者からは天引と厳しい保険料。本年度大東市が一定の基準を定めた上で生活困難な方に減免制度を実施。是非当市での実施について質したところ、介護保険の中で講じられるべきものとの答弁でした。

    街かどデイハウスについて
    介護保険制度の認定外の方を対象に街かどデイハウス(大阪府の補助事業)がある。04年5月で府内125箇所の実施。当市での取りみを質しところ、検討するとの答弁でした。

    次世代育成支援対策推進法について
    この法律は自治体に、04年度中に少子化対策として子育て支援の行動計画策定を義務付けている。市民参加の懇話会の進捗やスケジュール、実効ある子育て支援実現に具体的な数値目標の設定計画、民意向を最大限反映させる方法等について質したところ、懇話会は4回、公募の市民代表を含め20人で構成。行動計画策定委員会は5回、関係部長で組織。数値目標は順次進めていく。公募の2名の方の参画や公共施設にその計画素案を置き市民の意見を広く聞くとの答弁でした。

    学校施設の耐震化について
    当市の小・中学校24校中20校が耐震診断・耐震化が未実施。児童・生徒の安全性と、地域の避難場所や防災の拠点となる学校施設は、「建築物の耐震改修の促進に関する法律」により、耐震診断・耐震改修の努力義務がある。実施すべきと質したところ重要な課題と認識。国に財源の確保や補助制度の充実を要請し努力するとの答弁でした。

    青年の引きこもりについて
    引きこもり状態の青年は、全国で推計100万人、30歳で全体の3割。厚生労働省は、地域精神保健活動のガイドラインを作成。各地の対策事例あげ、当市での「青年の引きこもり」の実態把握・調査、対策について質したところ研究していくとの答弁でした。