[2016.4.22] -[門真民報]
マンション建設に 5億円の助成金「 29億円問題」に続くムダ遣い !
交付要綱に反し「運用」での支出は大問題
旧ダイエー(トポス)跡地の北側ですすめられているマンション建設に対し、門真市が5億338万円の「助成金」を支払う予算を3月議会で提案し、賛成多数で議決されました。
助成金の交付要綱にも反し「運用」で支出しようとする税金のムダ遣いで大問題です。
「5億円問題」について改めて考えてみます。
建替えるべき建物は存在せず、委員会の追及に「要綱には記載されていないが運用」と答弁!
今回のマンション建設に対する5億円の助成金の支出は、「門真市木造賃貸住宅等建替事業助成金交付要綱」を根拠としています。
交付要綱の目的では、「土地所有者等が行う木造賃貸住宅等の建替事業に対し、予算の範囲内で助成金を交付することに関し必要な事項を定め」るとし、建替事業とは「整備地区内において土地所有者等が木造賃貸住宅等を別表第1の定めに基づく建て替えをいう」と定義されています。
この目的と定義に照らして、助成金の支出が適切かどうかを見ると、一昨年 10月にURから区画街路整備後の更地約6342㎡を 17億2660万9500円で譲渡を受けたもので、建替えるべき木造賃貸住宅等は存在しませんでした。
当然助成金の対象となるはずもなく、この点について3月議会の総務建設常任委員会で亀井あつし議員が徹底追及しましたが、「要綱に記載されているものではなくて、運用といたしまして一連の除却から建替え完了、そして新築をする申請というところで今回の建替え事業の助成金の基準を満たすものとして運用している」との驚くべき答弁に終始しました。
要綱には書いていないが運用で適用していると「何でもあり」のとんでもない答弁です。
「助成金」支出で誰が得するのか、旧ダイエー跡地の動きで明らか!
この「5億円問題」を考えるときに、旧ダイエー(トポス)跡地のこれまでの動き(別掲)を確認することが重要です。
旧ダイエー(トポス)跡地は、6年前の2010年(平成 22年3月に、約1万3千㎡を光亜興産及びサンコオアが 11億5500万円で取得し、その直後にUR(都市再生機構)が約7千㎡を 10億円を超える価格で譲渡。
この時点で、明らかにURが高額で土地を取得したことが分かります。
また、その4年半後の2014年 10月にURが区画整理で減歩後の土地6342㎡を入札により株式会社NIPPO等に 17億2660万9500円で譲渡しています。
この入札の際にURは、門真市の建替事業助成金の対象となる土地であることを募集要領に明記しています。
入札に応じた事業者は、通常の土地の価格に「助成金」を加味したうえで応札したとが考えられます。
また、URも助成金の対象という前提で土地を取得したとすれば、建替をしていない光亜興産らが、間接的に「助成金」を受け取ったという構図になります。
今後も徹底調査のうえ、議会で質します。
【中町地区の旧ダイエー(トポス)跡地のこれまでの動き】
【2010年(平成 22年)3月 26日】 ダイエーから入札で落札した光亜興産及びサ ンコオアが約1万3千㎡の土地と建物を 15 億円余で取得。土地の価格は 11億5500万 円であることが明らかに。 |
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【2010年(平成 22年)3月 31日】 約1万3千㎡の土地のうち約7千㎡をUR(都市再生機構)に譲渡。譲渡価格は不開示と されたが、収入印紙の額から 10億円を超える 契約であることは確実。 |
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【2010年(平成 22年)3月 26日】 ダイエーから入札で落札した光亜興産及びサ ンコオアが約1万3千㎡の土地と建物を 15 億円余で取得。土地の価格は 11億5500万 円であることが明らかに。 |
九州地方地震で甚大な被害
日本共産党国会議員団が政府に対し緊急申し入れ
日本共産党国会議員団の「九州地方地震対策本部」(熊本地震対策本部から改称)は16日、国会内で会議を行い、政府に対する緊急申し入れ事項を協議・確認しました。これを受け、小池晃本部長(書記局長)と穀田恵二国対委員長は同日、首相官邸を訪れ、世耕弘成官房副長官に申し入れました。申し入れは以下の通りです。
一、熊本県、大分県を中心とした九州地方地震は被害が広域に及んでおり、多数の死者、負傷者が生まれている。大規模な地震も続き、多くの人たちが屋外などに避難されている。 一、この状況下で川内原発が稼働を続けていることに、多くの不安の声が寄せられている。 |
救援募金・物資の支援を訴えます
募金は最寄りの党事務所か党議員に届けていただくか、下記郵便振替口座へ送金願います。 九州地方地震によって、電気、ガス、水道などのライフラインが壊され、11万人を超える方々が避難しています。いま熊本県内や周辺地域でも食料や水をはじめ、救援物資が不足しています。ぜひご協力ください。 |
当事者の声を聞き、国は率先して貧困の解消を!
大阪社保協 議員研修会」に、ほりお晴真議員が参加
12日、大阪社保協による「自治体財政と社会保障議員研修会」にほりお晴真議員が参加しました。
今回のテーマは「子どもの貧困と自治体施策」で講師に大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAOシーパオ)代表の徳丸ゆき子氏を迎えました。
子どもの貧困が全国化・深刻化
徳丸氏は子どもの貧困率が16・3%、6人に1人が貧困である実態を示し、山形大学の戸室健作氏の論文を紹介し、今まで地域間格差があると考えられていたが、「悪い方向で縮小傾向」にあり、子どもの貧困が全国化、深刻化しているとしました。
また、子どもの貧困対策法が成立し、大綱案を読んで素晴らしい内容だと思ったが、予算の付け方など乏しい点が多く不十分な内容だと主張しました。
数字だけでは見えない実態が浮き彫りに
こうした中で、子どもの貧困の実態を「知る」ことから始まり、ニーズに応えていく短期的な緊急介入、中期的なモデル事業「養育の社会科」、長期的な政策提言と活動を展開していることを紹介しました。
子どもたちの「今」を救う、当事者から話を聞くことを柱として活動していく中で、「シングルマザーたち100人がしんどい状況について話しました」と題し、過去・現在・未来について聞き取り調査を行い、ワーキングプアから抜け出せない状況、DVなど暴力が引き金となって貧困へ陥り、「負の連鎖」から抜け出せない状況があまりにも多いことに気づいたと報告しました。
社会のネグレクト、公的資金の投入を!
最後に、「活動に参加してくれた子どもたちはしんどい暮らしの中でも、本当に楽しそうで幸せそう。その姿を見るとうれしくなる。ご飯が足りない=愛情が足りないことだと考え、『まずは、ごはん!』からつながり、『世の中捨てたものじゃない』と暖かさを伝え、SOSを出せる人へ。最後は人が人を支える、そこを公的支援で充実させてほしい。」としました。
また、「日本はOECD諸国の中でも子どもや教育に関する予算が少ない。これは社会のネグレクトだ。せめて諸外国並みに子どもたちに公的資金の投入を!」「今後、どんなに良い仕組み(制度)が出来たとしても決して上からではなく、生活支援という福祉的視点を持って当事者の声を聞き、制度と制度の枠組みから外れる層がいることを意識して枠をつくらず活動して欲しい」と訴えました。