[2004.9.26] -[門真民報]
市の将来を左右する「合併の是非を問う住民投票」が、門真・守口の両市で19日行われました。
守口市では投票率が50%を突破し、反対票が賛成票の約7倍という結果となりました。
門真市では、前回の市長選挙を大きく上回る4万1133人が投票しましたが、投票率が50%未満で開票されませんでした。しかし、「門真の未来とまちづくりを考える市民の会」が企画会社に委託して住民投票の出口調査を実施した結果、面接者2531人のうち、反対2253人、賛成278人で、約9割が反対だった事がわかりました。
住民投票条例では「市長と議会は投票結果を尊重する」となっており、10月1日開催の守口・門真合併協議会において合併の是非について協議が行われ、合併協議が白紙となり、合併協議会も解散の方向となることは間違いありません。
市民に十分な説明をせず「合併ありき」ですすめられてきた市民不在の合併に、はっきりとノーの意思が示されました。
投票結果(選管最終発表)
賛成 | 反対 | 無効 | 投票数 | 投票率 | |
守口市 | 7565 | 51878 | 587 | 60030 | 50.64% |
門真市 | 50%未満のため開票せず | 41133 | 38.58% |
門真市議会第3回定例会は、6日からはじまり15日の本会議で閉会しました。議案の採決にあたって、日本共産党を代表して井上まり子議員が、 「老人医療助成の原則廃止・一部負担の導入は、利用者に負担増を強いるもの」と乳幼児、母子家庭、老人、身体障害者及び知的障害者の医療費助成条例の一部改正に対する反対討論をおこないました。
意見書では、道路財源の確保を求める意見書については、吉松正憲議員が「『高速道路整備のあり方を抜本的に見直すべきだ』との国民世論に触れずに、ただ漫然と高速道路等の整備をすすめよというのは、適切さを欠く」と反対討論をおこないました。
また、郵政民営化について、「競争原理に基づいて郵政事業の民営化がおこなわれ、収益性や採算が重視されるなら、不採算地域においては、郵便局の廃止などで市民生活に重大な影響がある」と慎重な審議と国民の利便性の確保を求める内容の意見書を、全会一致で採択しました。また、地方分権推進のための「国庫補助負担金改革案」の実現を求める意見書も全会一致で採択されました。
なお、一般質問は、日本共産党5人全員がおこないました。
阪神・淡路大震災から来年の1月で10年が経過、9月5日に震度4以上の地震が2回、局地的な豪雨による浸水被害も9月4日に発生する中で「総合的な防災対策について質しました。
災害に強いまちづくりについて
(1)震災時の延焼を食い止めるなどの効果を持つ「防災空間の整備、保全」について農地の保全をどのように図っていくのか。
(答弁)市内に点在する農地は防災機能を有しており、保全について検討していきたい。
(2)公共施設等の耐震化の状況は。学校耐震化を推進する耐震診断を守口市のようにすべての校舎で実施すべき。
(答弁)公共施設160棟のうち新しい耐震基準以前の建物は143棟。そのうち改修不要1棟、改修実施21棟(学校施設19棟、その他2棟)。学校の耐震診断については簡易診断ではなく、事業効果を最大限に上げる詳細な耐震診断を実施して大規模改造工事と並行して耐震化を進める。財源確保、補助制度の充実要請し、努力したい。
(3)浸水対策についてポンプの施設改善の状況、第2中学校校庭の雨水流出抑制施設の取組み、北島市営住宅跡地の土砂の流出の改善について、不用となった浄化槽を雨水貯留施設として再利用する補助制度を導入しては。
(答弁)常時から、打越第一水路の水位を下げるようポンプの工夫をおこなった。
第2中学校の雨水流出抑制施設については教育委員会と協議、一定の合意を得た。北島市営住宅跡地の雨水貯留施設については土地利用が具体化の際検討。浄化槽の雨水貯留施設の有効利用については合流方式を採用していることから汚水混入の恐れがあり困難。
防災情報の提供と啓発について
災害による被害を最小限にとどめるために情報提供をどのようにおこなってきたのか。
有効な資料提供としての「洪水ハザードマップ」の作製と全戸への配布を実施すべき。災害発生時の市民への情報提供についての現状と今後の強化方向は。
(答弁)ハザードマップについては検討しているところ。市民への災害発生時の情報提供については市の車両、消防・警察の協力、FMはなこ等報道機関へ要請している
地域防災計画の見直しについて
策定から約7年見直されていない「地域防災計画」は見直しの時期に来ているのではないか。
住民参加で見直しを進めることが重要。
(答弁)東南海・南海地震防災対策推進地域に指定されたことを受け、それを包含した計画を作成すべく検討。
ごみ減量の観点から生ごみ問題について質しました。
門真市のごみは、焼却後、最終的には大阪湾のフェニックス〔ごみ埋立地)に廃棄物として埋められます。フェニックスの埋め立ては、89年から21年間、09年度末までの埋め立て計画で、将来的にはごみの処理に困ることになります。
生ごみ処理機器の普及促進を
門真市の可燃、普通ごみの重量比の約30%が生ごみで占められている。当市は平成13年度「一般家庭から排出される生ごみの自家処理を推進することにより、収集ごみ量の軽減及び減量意識の高揚を図る」目的で「生ごみ処理機器購入補助事業」に取り組み、コンポスト容器・電動式生ごみ処理機の購入助成を行うなどして生ごみ減量に取り組んでいる。しかし、農水省が02年に生ごみ処理機購入後を調査したところ、「時間がかかる」等の理由で約4割の家庭が途中で使用をやめている。
当市でも、せっかく購入した生ごみ処理機を使用していない家庭があるのではないか。門真市の広報や配布物などを通して、家庭から出る生ごみの処理方法について何も伝わってこない。
当市の生ごみ処理機の現状について、また市民への生ごみ処理機のPRについて、今後の取り組みとして、具体的にどのような普及策を考えているのか質しました。
(答弁)生ごみ処理機合計420台。PRは広報で周知、講習会の実施等に取り組む。
生ゴミ処理後の活用を
門真市において現在生ごみ処理機器を使用している方で、処理後の物を「どうすればいいのか」困っている方がいる。「生ごみ処理機器購入補助事業」の目的にてらしこの問題についての見解を質しました。
(答弁)自己責任で処理することになっているがいろいろな情報を提供する。
生ごみ堆肥化推進でごみの減量を
埼玉県狭山市は02年から、家庭の生ごみを堆肥にするリサイクル事業に取り組み。
参加世帯は、全世帯の約5%で、市民に「ごみを燃やすのに毎日500万円かかる」と、生ごみリサイクルへの参加を呼びかけている。狭山市の委託で廃棄物処理業者が家庭生ごみ回収と堆肥化をし、肥料会社に販売している。市の委託料等は生ごみ1キロあたり60円程度でリサイクル事業の年間予算は約3000万円で、ごみ減量を推進している。
門真市民の中には、ごみの堆肥化に取り組んでいるグループもあり、市民レベルでのごみ減量化の努力は今後、重要。ごみ減量の観点から、ごみの堆肥化についての見解と対策を質しました。
(答弁)ひとり一人の実践が減量につながるので、処理機器の普及と堆肥の利用拡大について調査研究する。