[2016.2.5] -[門真民報]
図書館の充実・貧困問題への対応など市民の関心高く、施策の向上が求められる
第5回門真市教育振興基本計画策定委員会開かれる
1月 26日、第5回門真市教育振興基本計画策定委員会が開かれ、豊北ゆう子、ほりお晴真議員が傍聴しました。
今回の策定委員会は、12月1日~12月 23日に実施された「門真市教育振興基本計画(素案)」に対する意見募集(パブリックコメント)結果について議論が行われました。
8名の方から31件、市民の関心高く
出された意見は、8名の方から 31件で市民の関心が高いことが伺えます。
意見募集結果の資料には、市民の意見に対し、市の考えが示されています。会議の中では、意見に基づいて修正個所の確認と内容について熱心な議論が交わされました。
図書館の充実、通級指導教室の拡充など
市民意見の内容は、読書や図書館の充実についての記述が最も多く、自尊感情を高める事業を前面に出すことや、貧困問題、SNS等によるいじめ問題、学校の事務体制についても意見がありました。 通級指導教室の拡充についての記述をめぐっては、「通常の学級に在籍する発達課題をもつ子どもが増加する」という表現です。市民意見は「通常の学級に在籍する」は、市民に余計な偏見を抱かせる気がするのでいらないのではないかというものでした。
しかし、学校現場では、「通常の学級にもさまざまな課題を持った子が増えている。通常の学級にも支援が必要」「発達課題のある子ではなく、支援の必要な子ではないか」等、様々出されました。
図書の充実や図書館担当者の位置づけについては、「司書教諭が図書館教育の運営ができるよう研修があればいい」「図書館司書の配置で環境が劇的に変わり、子どもたちが利用しやすくなり、貸し出し数も増えている。重要視すべき」などが出されました。
貧困問題捉える観点から資料の添付を
また、母子家庭率や生活保護世帯数などの資料を添付すべきとの市民意見に対し、担当課は控えるとの判断でしたが、委員からも貧困問題を捉える観点から添付すべきでないかなどの意見が出されました。会議中に結論が出なかった箇所については、委員長と事務局に委ねられることになりました。
計画の理念が「子どもの夢と幸せをみんなではぐくむ門真の教育」とされています。今後の施策の充実、向上が重要です。
いじめや不登校を無くし、一人一人にきめ細かい教育ができる 35人学級の拡充、子どもたちの学力などの向上には、各学校への図書館司書の配置が必要であることも委員の発言から明らかとなっています。
これらの施策のさらなる拡充めざし、党議員団もみなさんと力を合わせ頑張ります。
「市民の生命、身体及び財産を災害から保護する」にふさわしく具体化を!
第2回 門真市防災会議開かれる
平成 27年(2015)度第 2回防災会議が 29日開かれ、福田英彦議員、ほりお晴真議員が傍聴しました。
まず、昨年 11月 13日から 12月 4日までの3週間行われた地域防災計画案に対するパブリックコメント結果について報告されました。
パブリックコメントに寄せられた意見は一件で、戦時中に泥沼地に投下され、存在しているとされている不発弾を危惧するもので、「不発弾の発見時等に迅速な対応が図ることができるよう関係機関との連携をさらに強化」するとの市の考え方が示され、了承されました。
次に計画案の一部変更について、語句の注釈の追加、語句の統一、災害応急編と風水害応急編との語句・図の整理、その他語句の整理、資料編への資料の追加が提案されました。
提案に対し、内水浸水問題に対する意見や密集市街地に関する資料追加の要望が出されました。
そして、他に意見がないことから、地域防災計画案から案を取り、門真市地域防災計画として決定されました。
開催は僅か3回、出された意見は僅か1件で、会議は形骸化
地域防災計画策定のための防災会議が開催されたのは、一昨年 11月と昨年 11月、そして今回の僅か3回。
その中で、事務局提案に対して意見が出されたのは今回の僅か1回のみで、ほとんど議論がされませんでした。
また、今回の防災会議は 24名中 20名の出席でしたが、内9人が代理出席という異常な状況で、重要な防災会議が形骸化していると言わざるを得ず、「防災活動の総合的かつ計画的な推進を図り、市域並びに市民の生命、身体及び財産を災害から保護する」との計画の目的が十分に果たせるのかどうか危惧せざるを得ません。
今後は、地域防災計画に基づく具体化が目的にふさわしく行われるかどうか、議会としてチェックが必要です。
要支援者に対する介護予防給付の「新総合事業」への移行について調査
くすのき広域連合議会行政視察に福田英彦、ほりお晴真議員
くすのき広域連合議会(門真選出議員)の行政調査が1月 27・ 28の日程で行われ、福田英彦議員、ほりお晴真議員が参加しました。
行政調査は、新総合事業の実施、準備を先行して行っている千葉県松戸市、市川市を訪れました。
域の受け皿の整備をすすめ、円滑な移行が望ましい
松戸市では、要支援者に対する訪問介護・通所介護を2015年(平成 27年)度から新総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)に移行しています。 これは、一昨年12月に有識者による会議(事業計画策定委員会)の答申を受け、以降 100日間で移行したものです。
説明では、高齢者の増加による給付費の増加に対し、介護人材による供給の低下という需給バランスの不均衡や2018年(平成 30年)度次期改正を見据えたものであるとのことでした。
しかし、要支援者の訪問介護・通所介護の移行については、総合事業の希望者以外は予防給付を継続しているとのことで、地域の受け皿の整備を進め、円滑な制度移行をしていくことが望ましいとのことでした。
また、「高齢者の元気応援キャンペーン」や「キックオフ後援会『元気づくり寄せ』」などユニークな取り組みで住民・地域・関係者相互の共通認識(理解)化の努力がされていました。
地域包括支援センターを4ヶ所から12ヶ所へ増設
市川市では、当初の4月からの予定を3月に前倒しし、新総合事業への移行に向け準備が進められていました。
そのために、昨年 10月にそれまで4ヶ所だった地域包括支援センター(市川市では「高齢者サポートセンター」)を 12ヶ所と3ヶ所のサブセンターに増設し、今後はサブセンターをやめ、15ヶ所の地域包括支援センターにしていくとのことでした。
また、総合事業への移行については、昨年 11月に市民対象の説明会が行われています。
また、在宅医療・介護連携の推進、認知症地域支援推進員を4ヶ所の地域包括センターに配置し認知症に係る相談機能の強化や認知症初期集中チームの設置など認知症施策の推進が図られていました。
この他、配食サービス、紙おむつ給付事業、あんしん電話など任意事業について説明がありました。
いのち守る自治体か、安易に統一化に流される自治体になるのかが問われている
1月 28日、大阪社会保障推進協議会主催の「国保都道府県単位化を学びどうたちむかうかを考える」学習会が大阪市内で開かれ、福田英彦議員、ほりお晴真議員が参加しました。
国保都道府県単位化とは何か?
現在の国保の保険者は市町村と特別区だと規定されてきました。しかし、昨年5月に法改正が行われ、平成 30年度より、保険者は都道府県と市町村となり、国保を共同運営することとなります。都道府県は国保財政運営をし(財布を握り)市町村は様々な国保実務を引き続き実施することとなります。
都道府県単位化になると、国は新たに3400億円のお金を出します。厚生労働省はこの財政投入により、1人1万円保険料が引き下がると強調していますが、3400億円という金額は全国の市区町村による一般会計法定外繰入3900億円よりも少ないので、全額そのまま維持しなければ効果は出ないことになります。
1月 18日に国からガイドライン案が示され、都道府県は今後、「国民健康保険運営方針」を策定します。
ただし、このガイドラインの扱いは、あくまでも「技術的助言」であることが冒頭に明記されており、「法的義務」でも無いものです。
なお、運営方針の策定について、パブリックコメントの実施は必要ないとされています。
また、市町村が独自にやってきた一般会計法定外繰入について、ガイドライン案では「解消又は削減すべき対象として決算補填等を目的としたもの」と書かれており、「赤字補てん目的の法定外繰入はすべきではない」「してはいけない」という市町村が出てくる可能性があります。
これにより門真市でも都道府県化によって独自減免が無くなることが危惧されます。
法定外繰入を禁止することは法的にもできず、運営方針に盛り込むことは許されません。
大阪府ではいち早く、「統一保険料」を目指して動き出しています。もし仮に「統一保険料」となれば「同一金額、同一サービス」という考え方の下、市町村独自減免や様々な取り扱いを平準化・均一化しようとする動きが出てくる可能性があります。
今年、来年が国保料引き下げの勝負の年
最後に、今後の取り組みについて今年、来年が地域での国保料引き下げの勝負の年になるとしました。
これまで、大阪府は今年3月に考えを「まとめる」としてきましたが、「まだまとめきれない」状態で、まとめさせない運動を地域から起こそうと呼びかけました。