[2004.12.5] -[門真民報]
日本共産党大阪府委員会は11月27日、「三位一体改革における国庫補助金削減等にともなう自治体の教育施策後退とのたたかいを交流する懇談会」をひらきました。
三位一体改革とは?
「三位一体改革」といわれているは、
(1)国の地方への負担金や補助金をなくしたり減らす。
(2)国と地方の税金の取り分を見なおす。
(3)国が地方の財源を補う地方交付税も見なおす、これらの三つは本質的には一つのものであり、これらを一体的に実施するというものです。
政府・与党が決定した「全体像」
ところが、政府・与党が26日に決定した、国・地方税財政の「三位一体改革」の全体像は、国民の暮らしと権利、国の責任の後退を招く国庫補助負担金の廃止・縮減(2005年度、2006年度で2兆8千3百80億円)と地方交付税削減の方向を明確にしたものでした。
国庫補助負担金を約3兆円削減しながら、地方に譲る税金は2.5兆円に足りず、さらに地方交付税も減らすというのが大まかな中味です。
特に、焦点の一つとなっていた義務教育費国庫負担金は、05年度、06年度で8500億円を削減。憲法が保障する国民がひとしく教育を受ける権利を財政面からあやうくする(日本共産党市田書記局長)ものです。
すでに2004年度から門真市財政に大きな影響
しかも、すでに2004年度、門真市でも「三位一体改革」の名のもとに、補助金削減が実行され、その穴埋めとして新設された「所得譲与税」2億2千7百万円を見込んでいますが、保育所委託負担金の削減など3億円余りが削減され、結局、約8千万円の市の持ち出しとなります。
さらに、地方交付税とその不足分を補う臨時財政対策債の総額では、全国平均約12%削減されており、門真では約9億円減が見込まれています。
校舎の耐震化問題で文科省に働きかけ要望
懇談では、石井郁子衆院議員、小林みえこ参院議員が報告。
参加者は、幼稚園と保育園の一元化問題、養護学校の再編、学校の耐震化・大規模改修、少人数学級、憲法と教育基本法の改悪問題などで多数の意見や要望が出されました。門真から参加した吉松正憲議員は、「国から府を通じて、耐震診断の計画提出を求められたが、文科省は実態を知らずに計画を出させるだけだ、あとの対策実施まで責任を持たせるよう働きかけてほしい」と要望しました。
11月29日、なみはやホールにおいて、門真市都市計画事業門真南駅前土地区画整理事業の完成を見たということで、竣工式典がひらかれ、日本共産党市会議員団を代表して吉松正憲幹事長が出席しました。式典は、門真南駅前土地区画整理組合理事長の倉末太郎氏、東市長などのあいさつがおこなわれました。
そもそも、この地下鉄門真南駅前土地区画整理事業は、南部地域整備大綱(南部開発)の一環として計画され、すすめられてきたものです。
南部開発とは、門真市南部地域の約180ヘクタール(門真市の面積の約15%弱)を開発しようとするもので、国や府の計画を下敷きにした、バブル景気の時代そのままの構想でした。
この内、緊急事業化区域内の7・5ヘクタールの地下鉄門真南駅前土地区画整理事業地域に、高層ビル群、大型商業施設群の整備構想が明らかになり、市長選挙でも大きな争点となったものです。
総事業費約44億円余をかけたものの、結局、地権者の同意も市民の理解も得られず、大阪府の財政悪化なども加わり、巨大ビル建設の計画が破綻。同区画整理事業も、平成7年度から11年度までの事業期間であったものですが、5年間の延長を余儀なくされるなどの紆余曲折を経て、事業終結にこぎつけたものです。
以前から、野里町(大和田茨田線)のスーパーサンディー前のこの道路は、信号機設置の角地で人通りの多い場所でもあり、歩行者が路面のレンガ(インターロッキング)や集水桝(道路排水用)につまづいたり、自転車が転倒することなどが多く、危険なので改善して欲しいと住民の方からの要望がありました。
この道路の補修部分は、路面のレンガが凹凸になって隙間が開いているのと、集水桝があるためすり鉢型になっていて危険な状態でした。
門真市が調査したところ、マンション建設にともない必要がなくなった集水桝であることがわかりました。
9月末頃、凸凹の道路の改善のためにこの集水桝が取り除かれ通り易く美しくなりました。