[2015.11.27] -[門真民報]
子どもの夢と幸せをみんなではぐくむ門真の教育
第4回門真市教育振興基本計画策定委員会
16日、第4回門真市教育振興基本計画策定委員会が、文化会館で開かれ豊北ゆう子議員が傍聴しました。
教育振興基本計画は、教育基本法の理念の実現と教育振興に関する施策の総合的・計画的な推進を図るため、同法第 17条第1項に基づき国が策定した計画で、それを参酌し各自治体で計画策定が求められているものです。
今回の会議では、前回の策定委員会で審議された門真市教育振興基本計画素案に対して委員から出された修正箇所を盛り込んだ素案が審議されました。
基本計画は、第1章「計画の策定にあたって」、第2章「門真市の教育がめざす姿」、第3章「施策の展開」、第4章「計画の推進」で構成されています。 それぞれの章ごとに修正案の確認をおこない再度審議され検討していく箇所が出されましたが、パブリックコメント(意見公募)が 12月1日から予定されているため、委員長と事務局とでまとめ、後日メールなどで各委員に確認し「素案」が決定される予定です。
委員から熱心な議論
特に、議論になったのは第3章の「施策の展開」です。第3章は基本目標①「 15年一貫教育で子どもの夢と幸せをはぐくみます」、基本目標②「多様な学びの機会を実現する充実した教育環境をつくります」、基本目標③「子どもを真ん中に学校、家庭、地域、行政がつながります」の3つの基本目標で構成されており、それぞれの基本目標ごとに出された意見を紹介します。
「中一ギャップ」を前向きにとらえる
基本目標①では、まず、小中一貫教育の推進として「中一ギャップが大きな課題」との表現に対し、「ギャップがすべて解消されることがいいのか。子どもの適応能力が削がれないか。中一への段差をネガティブに捉えなくていい」「小さな挫折を経験した子は社会に出ても乗り越えられる。ギャップを前向きに考えていくのがいい」など出され文言は検討されることになりました。
次に、「障がいのある子どもへの支援」では、「インクルーシブ教育の観点を重視した教育の推進とあるが、インクルーシブの言葉が障がい児教育のところだけに入っているのは違和感がある」との意見が出され、「ともに学びともに育つ」という内容が全体のなかでも入る内容になるよう検討することになりました。
【インクルーシブ教育システムとは】
(略)障がいのある者もない者も共に学ぶ仕組み。障がいのあるものが、教育制度一般から排除されないこと(計画素案の注釈より)
キャリア教育とは
次に、「自分の将来を描ける力の育成」では、子どもたちに望ましい勤労観・職業観を育み・・・教育活動を通じて系統的にキャリア教育をすすめるとしています。 委員からは、「キャリア教育とは何なのか、就職するためだけのものでないと思う。包括した書きぶりにすべき」との意見も出されました。
いじめは起きた後の対応も重要
次に、「いじめ防止対策の推進」では、委員から「いじめは防止だけでなく、起きた後どう対応するのかが大事。具体的に書けないか」などの意見が出ました。
基本目標2に対しての意見では、教職員の多忙化解消のため要因を分析し実効性ある対策が求められるという施策の中で「子どもと向き合う時間の確保」に対し、委員から「時間割を学校で見直すなど『学校の独自性の保障』を入れてほしい」という意見が出される一方、「独自でしようと思ったら余計に多忙化するのではないか」などの意見も出されましたが、文章化することも検討することになりました。
基本目標3の「地域による子どもの見守り活動の推進」では、見守り活動の充実と言いながら、具体的なことが示されていない点が指摘されました。
本当にしんどい子どもへの支援が必要
次に、「子どもの居場所づくりの推進」では、放課後対策と、すべての子どもたちが、学習機会を含めた生活支援ができるよう調査・研究をしていくと示しています。「貧困家庭等、本当にしんどい子は場所を提供しても行かないので、そういう子どもにどんな支援が必要か時間はかかるが、考えなくてはいけない」「支援は読書活動など、早い段階で始めることが重要。学力の格差ができる」と、大学教授からも指摘されました。
中学生の提言に応える施策が求められる
策定委員会では中学生に協力を依頼し、子どもたちが門真のことや門真の教育について、どう思っているのか調査し計画に反映するとし、アンケート(市内中学校各学年2クラスずつ)を実施しました。
それを基に各中学校の生徒会代表に話し合ってもらい、最終的に門真市生徒会会議提言が発表されています。
今回の計画に、この提言の内容の一部(提言1は担当外とのこと)が反映されているとのことですが、子どもたちの期待に応える施策が求められます。
最後の第4章「計画の推進」では、毎年教育委員会が外部評価委員の審議を経て点検評価報告書を作成しているので、この計画についても事業の点検評価を行い工夫改善し推進を図るとしています。
計画案のパブリックコメントは12月1日~12月23日です
門真市では、市独自の 35人学級の全学年実施や図書館司書の拡充、待機児解消のための保育所の増設など具体的な施策が急がれます。 教育の向上をめざし党議員団も頑張ります。
【生徒会会議提言】
提言1、ボールを使って遊べる公園をつくる。
提言2、門真市ならではの行事をつくり、地域の人に、もっと参加を
呼び掛ける。
提言3、学校の図書館を充実し、開館時間を延ばす。
提言4、みんなで協力して班学習など教え合う雰囲気づくりを進める。
提言5、高校や大学、職業についての情報に触れる機会を増やす。
年齢引き上がるほど読書好きが減少求められる言葉の力を育む施策
「第2次門真市子ども読書活動推進計画」(素案)発表
先日、門真市教育委員会は、「第2次門真市子ども読書活動推進計画」(素案)を発表しました。
同素案は、平成 20年3月に第1次計画策定しましたが、その後、平成 27年度の「全国学力・学習状況調査」では読書を全くしない子どもの割合が高い数値になっている状況を踏まえ、あらためて子どもの読書環境の向上を図り、家庭、地域、図書館、学校などが一体となって、次世代を担う子供たちの言葉の力を育むために第2次計画(素案)が発表されたものです。
同素案成は、第1章 第2次計画の策定にあたって、第2章 子どもの読書活動を取り巻く状況と課題、第3章 計画の基本的な考え方、第4章 子どもの読書活動推進のための施策、第5章 計画の実現に向けてで構成されています。附属資料として、子どもの読書活動に関するアンケート調査結果などが掲載されています。
第5章 「計画の実現に向けて」では、財政措置・支援の検討として、地方交付税措置などを活用するとともに、本推進計画に示された施策を実施するために必要な財政措置を講ずるよう努めるとしています。
同素案は、12月6日締切でパブリックコメントが実施されます。
「子どもの読書活動に関する
アンケート調査結果」一部抜粋
小学生、中学生、高校生と年齢が上がるにつれ、読書が好きという割合がが、減少しています。