[2006.5.21] -[門真民報]
5月臨時会本会議が15日、16日開かれ、市税条例、国民健康保険条例消防団員等公務災害補償条例、保健福祉センター条例の一部をそれぞれ改正する条例と平成17年度一般会計補正予算の専決処分の承認を求める5議案が提出されました。
特に、市税条例の一部改正は、個人市民税の非課税限度額の引き下げを内容とするもので、個人市民税均等割りの非課税限度額について、控除対象配偶者や扶養親族の加算額を22万円から21万円に引き下げるもの。また、所得割りの非課税の範囲について、控除対象配偶者や扶養親族の加算額を35万円から32万円に引き下げるものです。
日本共産党の中西みよ子議員は、反対討論で「今回の改正は、生活保護基準額が引き下げられたことに伴うものですが、4人家族で、年収255万7千円・月収約21万円の世帯からも市民税均等割りが、年収271万4千円・月約22万円世帯から所得割を徴収するもので、生活をいっそう厳しくするもの」と反対の理由を述べました。また、タバコ税の税率引き上げについても「とりやすいところからとる安易な大衆増税になっている」と反対討論を結びました。
国民健康保険条例の一部改正は、平成18年度及び19年度における保険料減額賦課の特例措置を定めるものです。さらに、平成18年度及び19年度における保険料の所得割額を算定する際の所得についての特例措置を条例化するものですが、これは65歳以上の公的年金受給者の年金控除額を140万円から120万円に引き下げることによる負担増の激変緩和措置です。
一方、議長には風古波議員・副議長には今田哲哉議員・議会選出の監査委員に林芙美子議員を選出しました。また常任委員会委員長・副委員長、派遣議会委員等の選出がそれぞれおこなわれました。
13日、障害者団体の「きょうされん」・障害者(児)を守る会全大阪連絡協議会北河内連絡会主催で、4月から施行された障害者自立支援法の「現状と課題」について大阪障害者センターの井上泰司氏の報告と、北河内の障害者に関わる方々との交流集会が開かれました。 党議員団からは井上まり子議員が参加しました。
まず井上泰司氏の報告では、①4月から導入の利用料1割負担すら知らない人がいるなど制度の周知徹底の立ち遅れている。②負担増のため、施設利用の断念や給食費が払えないため弁当持参という事例等がおこっている。③厚労省が障害程度区分認定調査項目等の細かな内容変更を通知するなどで、行政対応の格差が生まれている。④施設運営に対する影響については、報酬引き下げと日割単価の影響で、大きな法人では、億単位、30名で4千万円ぐらいの減収。働く職員も展望を失い、3月末で大量退職者(施設長を含め8人)がでた施設もあったとの報告等があり、予想していたとはいえかなりの混乱がおこっているとの指摘がありました。
最後に、福祉サービスの数値目標を盛り込んだ市町村障害福祉計画は、今後各種補助金の査定根拠となるため、障害者の実態とニーズに合わせた計画づくりが求められると強調されました。
交流会では、事業者、家族、当事者の負担増の実態がだされ、今後署名活動等の運動を強めていくことが確認されました。
大阪障害者センター発行の「壁ニュース」には「『きょうされん』調査では、全国で128自治体が利用料の負担軽減のための独自施策を実施。大阪府内では、これまでどの自治体も軽減策がありませんでしたが、吹田市が独自軽減策をプレス発表(4月8日)した」と掲載されています。
(1)【在宅生活における福祉サービスについての市独自の緩和策】激変緩和として3年間の暫定措置。
(2)【総合負担上限制度】在宅生活における福祉サービスと補装具給付の重複利用が必要な方への負担軽減策として、総合負担上限制度を3年間の暫定措置として創設。
(3)【通所事業利用者食事負担額の助成事業】通所事業利用者の課税世帯等の食事実費について、1食当たり100円を助成。