[2015.10.9] -[門真民報]
2014年度決算の特徴
税金のムダ遣い、市民サービス後退チェック
14年度の税金の使い方や施策の効果等について審査する決算特別委員会が8日(木)から始まっています。
14決算状況について一般会計は、歳入528億4600万1391円、歳出523億3703万9363円、単年度収支で1億5133万6586円の黒字となりました。
国民健康保険事業特別会計は、歳入歳出差引で 21億8719万9266円の赤字(累積)で、前年度と比べ4億1142万1222円減少しています。
財政力を示す財政力指数は、0・677でした(1を超えると国からの普通交付税が不交付)。
財政の弾力性を示す経常収支比率は、前年の 97・6%から 98・9%に上昇し、悪化しています。
個人市民税は減少
歳入では、均等割が1人当り500円増額されたにもかかわらず、個人市民税が前年に比べ977万1千円減の 50億7887万円、法人市民税は、1億6628万6千円増の 16億4551万7千円となっています。
また、借金である地方債現在高は、477億6204万6千円で、積立金残高は 71億5447万7千円となっています。
投資的経費 14億円減
歳出では、扶助費が前年度に比べ6億5256万5千円増の199億4451万5千円、物件費は前年度に比べ、5億3894万7千円増の55億3474万7千円、投資的経費は前年度に比べ、14億6210万1千円減の37億4128万6千円となっています。
決算特別委員会は、党議員団を代表し、福田英彦議員が税金のムダ遣いや市民サービスの後退が無いかどうか、市民の目線でしっかりチェックします。
まち・ひと・しごと創生総合戦略(案)に対し、門真市民の願いを踏まえた提案おこなう
一般質問で亀井あつし議員
9月 25日の9月議会の一般質問で亀井あつし議員は、「門真市まち・ひと・しごと創生総合戦略(案)」と「消費者教育問題」について取り上げました。
審議会委員からの核心を突く意見紹介
亀井議員は、昨年成立した「まち・ひと・しごと創生法」について、国の道州制に向けた自治体づくりではなく、門真市民の実情を踏まえたものにすることを求めました。
そして、同創生総合戦略(案)審議会委員から「『あ、これ門真のことやな』とわかるようにして欲しい」、「到達できそうな目標値を挙げていらっしゃる」など、市の提案に対し、核心を突く意見を紹介しました。
市民応援の施策充実、財源などを提案
1つに、門真市の特質、平坦な四角形、交通の便が良い地形と立地をもっと活かし、老いも若きも元気に暮らせる「安らぎと」「うるおい」のあるまちにすること。
まち全体のバリアフリー化、防災空間確保や緑地・水辺空間の確保、公園整備。市役所周辺に偏らない公共施設のバランスの良い配置など提案。
2つ目に、暮らしや健康などを応援する制度の充実。
国民健康保険料引き下げ、新婚家庭への家賃補助、子ども医療費助成制度を高校卒業までなど、「ずっと住みたくなる」と思える魅力ある制度の充実。
3つ目に、経済の活性化。
「中小商工業振興基本条例」など市の責務を明確した上で、「市内に住み、市内で働く」を基本にした産業振興施策展開。
4つ目に、財源やさまざまな国や府の制度を活用して、市民の願いを実現していくこと。
地域別懇談会の開催考えない
提案に対して見解、市民の意見を聞く為に地域別の懇談会の開催の考えはないか、門真市まち・ひと・しごと創生総合戦略審議会の議論の特徴と意見の反映についてなど質問。
市は、「(提案の内容は)総合戦略の基本目標に盛り込んでいる」「審議会に、3名の公募市民が参画し意見を聞いている。また、パブリックコメントを実施しており、地域別懇談会の実施の考えはない」「(審議会委員の意見は)可能な限り反映」と答弁しました。
医療費助成制度や公園整備・緑化率等目標数値は無いの?
「目標数値に子ども医療費助成制度」の年齢拡大」などが含まれていない」「まちづくりで『シンボルゾーンの整備』などは、数値目標があるのに、「うるおい」「やすらぎ」と切っても切れない公園整備や緑化率など目標数値が無いのはどうしてか再質問。
市は、「具体的な数値目標がないものであっても、第5次総合計画と一体的かつ着実に進めるまちづくりを推進」と答弁しました。
高齢者を特殊詐欺から守る「消費者安全確保地域協議会」設置を
門真市消費者センターの消費者からの相談でも、70歳以上の相談件数が他の年代を大幅に上回っていることや、相談件数が2年連続千件を超えていることを紹介。「消費者教育法」に基づいた、消費者教育推進会議の設置および消費者教育推進計画の策定を求めました。
市は、「消費者教育推進計画は、国の基本方針及び府の消費者教育推進計画を踏まえ、市が定めるよう努めることとなっており、消費者教育推進地域協議会の設置とあわせて、検討」と答弁。
「消費者保護法」に基づいた、高齢者を特殊詐欺から守るため消費者安全確保地域協議会設置を求めました。
市は、「組織体制、他市の活動内容等を含めて調査研究」と答弁。
子どもの貧困対策は急務
豊北ゆう子議員の一般質問
子どもの貧困率16・3%貧困状況は深刻
夏休みに 10キロ痩せてきた中学生や虫歯が 20本治癒されていない子どもなど、今、日本の社会の中で起こっている子供の貧困は深刻(浅井治夫立教大学教授)な状況となっています。
国連の研究機関の調査結果によると、日本は一人当たりのGDPの高い先進国20か国中、4番目に子どもの貧困率が高く、また、12年の国勢調査では、日本の子どもの貧困率は、16・3%になっていて、18歳未満の人口2222万人に対し、362万人が貧困層となっている状況です。
このようなことから、子どもの貧困を無くしていくために、市がどのように考えているのかを質し、施策の向上を求めました。
「子どもの貧困対策法」の認識について
まず、豊北議員は、13年に成立した「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(「子どもの貧困対策法」)について、市の認識を質しました。※日本共産党は、「子どもの貧困対策法」は、子どもの貧困対策の充実に向けた一歩となるものと賛成しています。
【答弁】生まれ育つ環境により貧困状況にある子どもが、健やかに育成される環境整備や教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策を総合的に推進するための基本的な施策等について規定されているものと認識し、法の趣旨を踏まえ、本市の実情に応じた施策を検討し、実施する必要があると考えている。
「貧困根絶委員会」の設置を
次に、豊北議員は、子どもの貧困の実態把握が貧困対策を進める上では重要だと、重要性の意義や他の自治体での実態調査実施状況も示し、本市でも実態調査を実施すること、合わせて「子どもの貧困根絶委員会」を設置し、子どもの貧困に真正面から取り組むべきだと質しました。
実態調査については、現在調査内容や実施方法等、調査・研究している。「子どもの貧困根絶委員会」の設置については、現時点では設置予定はないが、まず実態を把握し、福祉関連施策の活用も含め庁内施策の議論を行い対策を講じていきたいと答えました。
施策の充実は待ったなし
北河内各市では、子どもの医療費助成(入通院)が、中学校卒業まで、寝屋川市においては高校卒業までであり、門真市でも拡充すべき。また、一人一人に目が行き届き、きめ細やかな指導ができる35人学級の全学年実施は、貧困状況にある子どもにとっても重要なことで、早急に充実させるべきだと市の姿勢を質しました。
子どもの医療費助成の拡充は今後も引き続き検討していく。子どもの貧困対策は、幅広い課題に対応する必要があり、福祉部局とも調査・研究を進めて行くというものでした。
今、雇用が不安定になり、賃金格差が広がり、生活保護基準の切り下げなど、社会保障制度が後退していることから、貧困状態にある世帯が増えている状況にあります。
「子どもの貧困対策法」に基づく対策・実施は待ったなしです。