[2006.7.30] -[門真民報]
門真市は、18年度介護保険料本算定決定通知を普通徴収(納付書で納める)4450人、特別徴収(年金から天引き)19781人に対し7月11日に発送しました。
それ以来、市役所の高齢福祉課では、介護保険料の相談者が殺到し、12日から21日まで、電話での苦情も含め、約1000件の問い合わせがあったそうです。主な内容として、「生活が苦しいので介護保険料まで払えない」「誰が介護保険料を決めたのか。高すぎる」「勝手に年金から引くな。天引きを止めることはできないのか」「介護保険料の通知がきたが、2倍・3倍になったのはなぜか」などとなっています。
私ども日本共産党の控え室・議員のところにも「何でこんなに高いのか」「こんな高い保険料、いったいだれが決めたんや」「勝手に天引きしてこれでは生活できへん。何とか払わない方法はないのか」など怒りの声が寄せられています。
76歳の男性は、年金が年間170万円、昨年までは非課税だったものが、市民税が新たに3700円徴収されるようになりました。
介護保険料は、2段階から一挙に新5段階になり、激変緩和措置があるものの18年度は52320円、19年度は62090円、20年度には71870円にもなります。この男性は「介護保険はいらない。受ける時になったら死ぬ」とまで思い詰めています。
また、ある夫婦の方は、年金が所得で125万円以上となるため、激変緩和措置が適用されず、一挙に新5段階の保険料となります。
こんなに、高齢者を苦しめる背景に、国の社会保障切捨て・増税の姿勢があります。介護給付にかかる国の負担分25%を保障しない。今まで、国・府・市でまかなっていた相談事業や配食サービス・紙おむつ支給事業を介護保険に移行させるなど国の支出を減らし、その分高齢者の保険料にしわ寄せしています。そして、市民税非課税措置の廃止・年金控除の縮小が高齢者を一層苦しめています。
また、くすのき広域連合も構成市に分担金をお願いし、引き上げ率を抑える、減免制度の実施などの努力もせず高い保険料を高齢者に押し付けています。
介護保険料決定通知を受け取ってから60日以内に、介護保険料に不満がある場合、不服申し立てをすることができます。この不服申し立ては、毎年都道府県が集約し厚生労働省に報告されます。あきらめず、多くの方が「異議あり」と声を出して頂くことが、介護保険の改善につながります。
審査請求を門真市役所・高齢福祉課に提出
くすのき広域連合から「弁明書」が届く
弁明書に対する「反論書」を提出
介護保険審査会で審査(1号保険者代表・市町村代表・公益代表3人ずつ9人からなる)
裁決
「認容」:審査請求人の主張が認められた時
「棄却」: 〃 の主張が認められない時
「却下」:請求理由などの要件を欠く場合
国民健康保険では、所得に応じて7割・5割・2割減免がありますが介護保険は、災害にあった時など特別な場合を除き、一切減免制度はありません。そのため、各市町村独自で減免制度を実施しており、日本共産党は一貫して議会で減免制度をつくるよう要求していますが、くすのき広域連合は、国がやるべきことだとして実施しようとはしません。今回、44%もの大幅な値上げとなったもとで直ちに実施すべきです。
民生常任委員会の行政調査(視察)が19日、20日の日程で行われ、党議員団から福田英彦、井上まり子議員が参加しました。当初予定されていた出雲市での「ごみの有料化の経緯、現状及び課題」については、豪雨による災害への現地の対応のため見送られ、松江市の「保健医療福祉ゾーンの整備概要」について説明を受けました。
この保健医療福祉ゾーンは、病院(松江市立病院)と保健福祉総合センターの一体的な整備で予防機能、診療機能、介護福祉領域との連携で、それぞれの機能や人的資源を有効に活用できる保健・医療・福祉の連携を具体化する統合型行政サービス拠点として島根県東部の保健医療福祉行政の中核的な機能を担うことを基本理念として、昨年8月にオープンしました。
松江市立病院は、一般病床をはじめ精神、緩和ケア、回復期リハビリ、感染症など470病床を持ち、診療科目は27科目、消化器病、救急医療、緩和ケア、リハビリテーション機能、災害時医療機能等の充実が図られています。 保健福祉総合センターは、保健センター、地域包括支援センター、障害者生活支援センター、子育て支援センター、健やか保育室の5つの機能・事業から成り立っています。
子育て支援センターは、月曜日から土曜日まで開設されています。市の直営で運営され、子どもや保護者の交流、相談、サークル活動の支援、研修会や講演会の企画、療育の教室の開催など、これまで2万5千人を超える利用者があります。健やか保育室は 病気回復期の子ども(0歳から小学校3年生まで)の保育(病後児保育)を月曜日から土曜日まで行っています。門真市においてもこの様な機能の充実が求められています。
7月22日、城垣町自治会館で開かれた市政報告懇談会には、31名の市民が参加し、吉松正憲議員が市政報告をおこない、参加者との意見交換がおこなわれました。
同議員は、3月、6月議会に見られる園部市政の特徴について、「まだ、全面的に園部カラーとしての施策が出てきているわけではないが、大きな特徴として、官民協働や小さな政府、自治体経営論などの小泉構造改革政治の理念を、門真市にも持ち込もうとしている」と指摘しました。そして、「改革を掲げる小泉政治という悪政が、自治体と市民生活を直撃している」として、「門真市で今年度3億4千万円もの市民税増税が押し付けられ、国保料の値上げ、介護保険料の44%もの大幅値上げなど国の悪政ときっぱりと対決することが不可欠」と述べました。参加者からは、介護・ごみ問題など切実な声が出されました。
23日、南部門真団地後援会は、「どうなっているの介護保険」と銘打って学習懇談会を、講師に元くすのき広域連合議員の中西みよ子議員を迎え、南部市民センターで開催しました。
中西議員の、介護保険料の値上げの理由やくすのき広域連合の状況など詳しい説明を受けた出席者からは、「今は主人の社会保険に入っており介護保険料が少ないが、65歳になると大幅に上がってしまう。収入が減っているのに保険料上がるのはおかしい」「抗議の意味で審査請求をしたい」などの声が上がりました。
亀井あつし議員は、小泉自民・公明政権の無茶苦茶な国民いじめの中身、税金の使い方、集め方などをよく知ってもらい、その事をたくさんの人いろんな所で話題にして欲しいと訴えました。
また、くすのき広域連合に保険料や利用料の減免制度をつくらせるためにも、ぜひ日本共産党以外の知り合いの市会議員にも働きかけることや国に対して来年からの庶民大増税の中止を求める請願署名への協力も求めました。