[2007.1.14] -[門真民報]
要望書を提出する議員団=12月25日 |
昨年12月25日、日本共産党門真市議会議員団は園部市長に対し、「07年度門真市予算と施策に対する要望書」を提出しました。
要望書提出にあたり、吉松正憲党議員団長があいさつし、中西みよ子党議員団幹事長が要望書の概要について説明を行いました。
要望書では社会保障の切り捨て、非正規雇用での「ワーキングプア」が増える一方で、空前の大もうけの大企業にはさらに減税の方向が示されていることを指摘、国の悪政の影響が門真でもでているなか「市長がこうした市民の切実な要望に十分に応えた的確な予算編成を行う」ことを強く求めています。
具体的には(1)市民の営業とくらしを守るために(2)高齢者・障害者・医療施策と福祉の充実を(3)だれもが安心できる子育てと教育の充実のために(4)まちづくり(5)憲法をくらしに生かし、情報の公開、公正で民主的な行財政運営の確立をの5章にわたり140の要望項目をあげています。
今回の要望には五十野充、久木元秀平両助役が応対しました。
2007年度門真市予算及び施策に対する要望書(PDF:51KB)
昨年12月25日、行財政改革推進特別委員会が開催され、党議員団から福英彦議員が出席しました。
今回の特別委員会は、昨年5月に示された「補助金等の見直しに関する指針」に基づき策定した「補助金等の見直し(案)」について理事者から説明が行われ、質疑が行われました。
見直し(案)は、「事業内容、市民ニーズ、公益性の度合いなど様々な面から検証・検討」を行い、「個々の団体等に対する補助金等の交付については、運営経費に対する補助を原則として廃止」し、「事業費補助への転換を図る」とし、「限られた財源の効率的・効果的な活用を図るため、総額の抑制を図る」という基本方針に基づき交付基準によって算定されたものであるとの説明が行われました。
しかし、示された案は今年度の予算額と新年度交付予定額が示されていますが、簡単な理由のみで大幅に削減された団体をはじめ、なぜその額となったのか明確な資料が全くありませんでした。
福田議員は示された交付予定額の根拠となる資料を求め、特別委員会協議会を経て後日示されることとなりました。また、質疑の中で、算定の基となる「交付要綱」がまだ策定されていないこと、当該の団体に対して具体的な資料の提示や説明を通じ、理解を得るまでの働きかけが十分に行われていなかったことも明らかとなりました。このようなことから、保守系の議員からも「削減先にありき、なぜ拙速に行うのか、理解されてから実施すべき」(緑風クラブ)「行革は庁内だけでできるものではない、市民にわかる説明を」(志政会)など、厳しい意見や質問が続出しました。
このような質疑を受け園部市長は「本来ならば会議までに総点検を行いある程度確定をしたものをもってこの会議に臨むべきであった。そういう点の詰めの甘さにつきましては反省しているところ」と当該団体に対する十分な説明と納得が得られるまでの働きかけが不十分なままで「見直し案」を示したことを認めざるを得ませんでした。
今回の委員会で議論されなかった政務調査費をはじめとする議会改革について福田議員は「東京・目黒区での政務調査費不正使用問題など、市民が関心を持っている、早期に議会改革についての具体的な協議を」と、委員長に求めました。
まず、保育行政について門真市が示した「門真市立保育所民営化方針(案)」がわずか4回開催で市の作成した素案とほとんど中身の変わらない「門真市立保育所のあり方懇話会」の報告書を受けたものであることについて指摘したうえで、(1)市立保育園を地域の子育て支援の拠点施設として位置づけを明確にしたにもかかわらず、地域を4つに分けながら、なぜ7園のうち4園も民営化するのか(2)保護者をはじめ市民への説明、意見聴取をどのように行うのか、特に保護者が納得するまで説明や意見聴取は行われるのかについて質しました。
答弁では、子育て支援センターを委託している私立園は地域に根付き、十分なノウハウが蓄積されている、保護者への説明は方針案の概要版を配り、2月末を期限として意見募集する、というものでした。これに対し福田議員は、保護者に対して説明会も開かないことについて厳しく批判し、説明会の実施を求め、「指摘の内容も含め今後検討」としました。
次に、次世代育成支援行動計画の見直しでの定員増を認可園の新設でなく、分園で行おうとしていることについて質しました。
答弁では、分園のほうが施設の増加が見込まれ、今後児童が減少すると推計されるなかで、柔軟な対応ができるとしました。この他認定こども園への対応について質しました。
中央環状線以西の街づくりについては、まず基本的認識を質し、(1)小路地区、本町地区の整備事業の進捗状況と周辺住民の意向把握や反映の方法、小路市営住宅跡地の公園整備の検討状況(2)西三荘駅周辺の交通バリアフリー基本構想の策定状況について質しました。
答弁では、中央環状線以西は密に市街化された地域であり、今後とも有効な手法により適宜整備を進めるとしました。小路地区では事業への未同意者が合意に至り次第地元自治会等に説明するとし、本町地区では防災街区整備事業と住宅市街地総合整備事業の合併施行を視野に都市計画決定の手続きの中で、地元説明会を行うとしました。また、小路地区の市営住宅跡地の公園整備については公共施設(道路、公園等)の検討も行うとしました。バリアフリー基本構想については既にワークショップの開催等で意見聴取し、最終案をまとめるとしました。
くすのき・さつき園(知的・肢体不自由児通園施設)の保護者会は、8月に引き続き「障害者自立支援法施行に伴う費用負担の軽減の継続と門真市に養護学校の建設について」要望書を市に提出しました。そこで、井上議員は同法施行に伴う利用者の費用負担の軽減措置について、9月議会に引き続き質問をしました。
井上議員の委員会質疑でも明らかとなったように、同法施行によって10月から同園の利用者で費用負担増がでています。その上、来年度から、給食費(今年度免除)の負担も加わると2万円近い負担増となる方がでることが予測されることを指摘し、市の独自軽減措置と給食費免除の継続を求めました。さらに、補装具などの自立支援給付や地域支援事業を含む総合負担上限制度の創設を求めました。
また、同法施行に伴う日払い制導入で施設が減収となっており、その実態を示し、施設運営費等の助成の必要性について見解を質しました。
答弁では、市独自軽減措置、施設運営費等の助成は、今後の国の動向と府・各市の状況を見極める。総合負担上限制度の創設は国の状況を見極め研究。給食費免除の継続は検討。
06年度は公的年金控除の縮小、所得税定率減税縮小などで、保育料、国保料、介護保険料、各種減免制度など、その影響は市民各層に及びました。中でも命にかかわる問題で、非課税から課税世帯となり、高額医療費限度額が3万5千4百円から7万2千3百円へ一気に2倍以上の医療費の負担となった方への救済措置が必要で、国民健康保険一部負担金免除制度の創設を求めました。また当面、生活保護制度での医療費単給扶助による救済が可能な場合について具体的な説明を求めました。
答弁では、国民健康保険一部負担金免除は研究。生活保護制度での医療費単給扶助は生活保護の基準・程度の原則により決定。
国の労働力調査では、5月の完全失業率は4%。大企業などが過去最高益をあげているのに比べ、雇用環境の改善は遅れています。年齢別の完全失業率は、24歳以下で8.2%、25歳から34歳で5.2%となっており、若年層で依然深刻な状況。このような状況の下、本市における若年層の雇用状況についてと、地域就労支援センターの講習会等の成果や問題点、今後の計画について質問をしました。
答弁では、若年層の雇用情勢は非常に厳しいものと理解。関係機関との連携を図る。これまで「仕事フェスタ」の開催。今後「就業体験講習」などの支援事業に取り組む。