[2007.2.11] -[門真民報]
園部市長は、06年度の施政方針で「都市ビジョン」の策定を表明していましたがこのほど、議会に対して「わがまち門真の将来像とその実現に向けて」と銘打った「門真市都市ビジョン(素案)」の報告を行いました。
また、2月1日号の門真市広報で1面に大きく紹介し、市民の意見を求めています。
この中で、「門真市都市ビジョン」の目的について、「本市が抱える様々の街づくりの課題に対し、市民と行政がともにめざすビジョンやその実現に向けた戦略的な道程(ロードマップ)を示すこと」としています。
市の資産と改善すべき課題で、(1)急速な高齢化の進行をあげ、若年層の転入や定住の促進を図るための子育て支援など若年層が暮らしやすい環境、高齢者が暮らしやすい環境の整備の必要性を強調しています。
また、(2)生活保護を求める人の増加をあげ、「一刻も早く、生活扶助を受ける人の自立をめざした取り組み」、(3)「消費は大規模店舗や大都市都心部に流出し、駅周辺の商店街はシャッター通り化し、にぎわいが失われつつある」「商業の活性化、駅前等に人が集まる交通体系の再編」などを課題としてあげています。
この他、市民の誇りや愛着の喪失、第2京阪道路の整備にともなう課題などを指摘し、これらをふまえ、改善を図らなければならないまちづくりの基本的な課題として、通過都市からの脱却など5つをあげています。
しかし、都市ビジョンが、今後の門真のまちづくりをどうするのかを課題にするなら、これまでのまちづくりの何が問題であったのか、どこがまちがっていたのかを明らかにすべきで、政府や経済界の高度成長政策を無批判に受け入れて、都市計画のルールや方向性もなく無秩序な「文化住宅」づくりを許したこと。商店街のシャッター通り化を許してきたのが、他ならぬ行政ではなかったのかなどを深く検討する視点が必要です。
また、都市ビジョンの中に、街づくりの理念のとして重要な、平和、地球環境、雇用、地方自治の精神が盛り込まれていません。都市間競争にいかに打ち勝つのかが繰り返し強調されていますが、地方自治体は、住民福祉増進の機関であるというのが本来であり、効率だけで市役所の仕事を図るべきではありません。
しかも、ビジョンでは、市民との協働を言いながら、行革では、保護者への説明も意見聴取もないまま公立保育所の4園民営化方針案を決定したり、公立保育所への主食持参を4月から強行しようとしています。これで、市民との協働によるまちづくりに取り組めるのか、大きな問題を感じずにはおれません。
1月30日、党議員団は保護者に全く相談なしで4月から実施する公立保育所における3歳以上児の「主食持参」計画について、不安や反対の声が数多く寄せられており、保護者の切実な願い受け、園部市長に対して計画の撤回と、今後継続して完全給食を実施するよう申し入れました。市長側からは久木元助役が申し入れに対応しました。
まず、中西みよ子幹事長が「主食持参」計画の撤回について説明をおこないました。
「主食持参」は、門真市の行革にも盛り込まれてはおらず、保護者にも議会にも報告なしでまさに「寝耳に水」です。
園部市長は「門真市都市ビジョン」の素案の中で「市民の参画と協働のまちづくり」を強調しており、こうした中このような一方的な強引なやり方は、このビジョンを踏みにじるもので市として保護者の意見を聞くようにすべきです。
主食持参は、忙しい朝の時間帯に保護者の負担を一層増やすもので、深刻な少子化のもと子育て支援の充実が求められる中、こうした流れに逆行するものです。また、子どもに冷ご飯を食べさせることになり、今重視されている食育の観点からも大きな後退です。
主食持参は、保育所での管理、衛生面からも問題があり、その具体的な対策をほとんど示していません。
年間120万~130万円の経費の削減のためにこのような保育サービスの後退は断じて認められないもので、このような計画は直ちに撤回すべきことを申し入れしました。
申し入れに対して久木元助役は、「負担の公平」と「財政難」を口実に見直す考えを示しませんでした。
党議員団は、7箇所の公立保育所前でビラを保護者に配布したところ、多くの保護者から計画の見直しが訴えられました。
引き続き計画の撤回を強く求めていきます。
志位和夫委員長を迎え、日本共産党の演説会(党大阪府委員会主催)が5日、大阪城ホールで開かれ1万2千人であふれました。二大選挙の連続勝利を党の歴史に刻もうと演説会では、宮本たけし参院大阪選挙区予定候補・山下よしき参院比例候補らが決意を表明しました。
まず、志位委員長は柳沢厚労省が女性を「産む機械」と表現した問題意について徹底審議を尽くし罷免に追い込むと表明。
次に、代表質問で浮き彫りとなった「貧困と格差」「憲法と平和」「事務所費」の問題で国民の願いに背を受ける自公と民主党の姿にふれつつ、予算の使い方を抜本的に質しているのが日本共産党。さらに「政党助成金・企業献金を受けとらないのは日本共産党だけです。日本の政治を良くするためにたしか野党が必要」とのべました。
大阪の地方政治については「自公民のオール与党か日本共産党かが争点」とした志位委員長は、「オール与党」の特徴として、国の悪政に追随するだけでなく、国保などの高い保険料に見られるように、自治体独自の追い討ちで雪だるま式の負担増を強いて「福祉の心」がない、その一方で無駄な公共事業をすすめ議員としてのあり方が問われると指摘しました。志位委員長は、住民の運動と結び政治を動かしてきた党議員団の活動を紹介。「かけがえのない議席を大きく伸ばしてほしい」と訴えました。
そのほか、いっせい地方選挙予定候補の勢ぞろいがあり、門真市会議員団からは、吉松正憲・亀井あつし・福田英彦・井上まり子の各議員が参加しました。
昨年の9月市議会の建設常任委員会において亀井あつし議員は、四宮区画整理事業区域内の歩道に古紙を保管する鉄製の籠積み上げられが放置されていたり、敷地内に駐輪スペースを確保せず歩道を駐輪場代わりにしている工場の問題などの質問をしていました。
亀井議員の都市建設部の質問を受け止め、関係する部署が、放置された車や荷物を撤去する為の対策グループを編成して、取り組まれています。