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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2015年3月議会 議案に対する井上まり子議員、豊北ゆう子議員の討論

    [2015.3.24] -[議会活動]


      井上まり子議員

     

    議案第5号 門真市立公民館条例の全部改正について

     同条例は公民館の管理を指定管理者に行わせる条例の全部改正です。同条例案には公民館の目的である社会教育法20条が示されていない理由を質しましたが、指定管理者制度になることから「公民館に館長、主事その他必要な職員を置く」を削除し「指定管理に移行する際の仕様書に明記する」との答弁でしたが、仕様書ではなくキチンと条例に明記し、門真市として公的責任を果たす観点から公民館の位置づけを明らかにすべきと考えます。管理や費用の低減について、指定管理者制度導入は「一定のコストの削減になる」と答弁した様に、コスト削減が優先されることが危惧され、社会教育は自由で自発的な学びの場を保障するものであることを指摘しました。以上の理由から賛成できません。

     

    議案第6号 門真市立文化会館条例の全部改正について

     同様の理由(議案第5号)により賛成できません。

     

    議案第13号 門真市廃棄物の減量推進及び適正処理等に関する条例」の一部改正について

     「資源物の持ち去り行為」に対して本条例案では「罰則規定」「両罰規定」が設けられていますが、本来持ち去り行為の根絶は、罰則規定を設けるのではなく、このような行為を防止するためには、パトロールや啓発看板を設置するなどの啓発をしていくなど、公民協働で粘り強く進めるべき立場を表明し、日本共産党は「罰則規定」「両罰規定」を削除する修正案を提出したものです。「持ち去り条例」を実施している大阪府内自治体9市のうち、罰則規定を設けていないのが八尾市、高槻市、阪南市、泉南市の4市で、党議員団が高槻市を除く各市の担当課に対して聞き取り調査をした結果、「『罰則規定』が無くても持ち去り行為は減少しており、特に今の条例のままで問題ない」との回答を頂いており、調査では「罰則規定」の必要性がありませんでした。現時点では資源物の持ち去り行為に苦情があることは事実であり「違反者に対する命令」については一定止むを得ないことだと考えます。しかし「罰則規定」等については「『罰則規定』が無くても持ち去り行為は減少」と回答された自治体があることも踏まえ検証し、啓発の強化、公民協働で粘り強く進めることを求め、市民が混乱する罰則規定には賛成できません。

     

    議案第20号 平成27年度一般会計予算について

     はじめに、まちづくりです。住宅市街地総合整備事業では中町地区の旧ダイエー跡地を、都市再生機構(UR)が、法律に基づく事業を殆どと言っていいほど事業をすることなく土地を売却し、多額の利益を上げていることが質疑の中で明らかとなりました。旧ダイエー跡地をめぐって門真市は、1㎡の土地も取得することなく30億円を投入する一方で、開発会社とURは多額の利益を得るという税金・補助金のムダ遣いが一層、鮮明になしました。

    また幸福町・垣内町地区についても権利者等に十分説明責任が果たされているとは言えない状況が確認されました。

    また、行財政運営アドバイザーについては、新年度支出されると総額1020万円の税金が一人の元国会議員秘書に報償費として支出されることとなるにもかかわらず、事務事業評価の対象にすらなっていないことは大問題と言わざるを得ません。

     次に国が推し進める新年度、本格実施するマイナンバー制度についてです。住民情報システム運用事業、通知カード、個人番号カード交付事業が計上されています。住民一人一人に番号が付けられ、情報漏えいなどによる「なりすまし」等の危惧がある危険な制度であるにもかかわらず、住民に十分に知らせることなく押し進める問題の多い制度で、国に廃止を求めるものであることから賛成できません。

     次に市長が進める少人数行政についてです。一般ごみ等収集業務委託では質疑の中で27年度さらに民間委託化が進み、委託率が50%を超える52,2%であることが明かとなり、緊急時の必要な人員の確保については「受託事業者との災害協定書による災害時の対応は可能」とし、民間委託化の一旦検証については答弁がありませんでした。このような公的責任後退の民間委託推進は賛成できません。また包括委託である清掃施設維持管理事業、リサイクル施設運転維持管理事業では、監督・検査体制が少人数行政により今後について不透明で賛成できません。

     次に本予算案には議案第13号「門真市廃棄物の減量推進及び適正処理等に関する条例」の一部改正について反対の理由を述べましたが、持ち去りゴミに対する「罰則規定」等を実施するための予算が盛り込まれており、賛成できません。

     次に文教所管についてです。南幼稚園と南保育園による認定こども園の設置では保育定員が310人になるようですが、現在、他市で実施している200人以上の認定こども園では生活発表会などが4回に分けて行われているなどマンモスであるが故の問題も起こっています。本当にこの様なマンモス化が子どもたちにとって、適切な保育ができるのかが疑問であり、子ども子育て新制度への移行に基づく「認定こども園」については、同意できません。

     また、「門真市子ども子育て支援事業計画」の教育・保育の給付体系によると「私立保育所については、児童福祉法第24条により市町村が保育の実施責任を担うことに基づく措置」と明記されていますが、児童福祉法第241項に基づく公立保育所の廃止ではなく、わが党は、児童福祉法第241項に基づく公立保育所を残し、公的責任を果たすべきと考えます。

     また「道徳の教科化」についてですが、身の回りの問題をみんなで解決していくクラス討論や学校行事などの自治活動、すべての授業や生活で道徳観を身につけるもので、道徳を教科として位置づけ評価することを教育の現場に持ち込むことは混乱を招くものであることから、賛成できません。

     また学力テストについては、質疑の中で、門真市教育委員会会議において教育委員から「教育の中身が著しく狭められて、学力だけが教育になっている。教員の自主性が奪われて、時間も学力対策に割かれる」等の発言を紹介し、学校現場で分かる自主的な授業づくり、学習のおくれがちな子どもへのケアを手厚くするなど本来の学力形成をすすめることこそ必要であると考えます。

     最後に議案第5号公民館の指定管理者制度、議案第6号文化会館の指定管理制度の導入について賛成できないことを述べましたが、その予算として債務負担行為が盛り込まれおり、賛成できません。

     以上の理由から、議案第20号「平成27年度一般会計予算」については賛成できません。

     

    議案第21号 平成27年度門真市国民健康保険事業特別会計予算について

     代表質問でも指摘しましたが、新年度から保険財政共同安定化事業の保険給付のレセプトが1円以上となり予算では11千万円の拠出増となっています。委員会では拠出増に対して、府の財政調整交付金で補てんされると言う答弁でしたが、これは激変緩和の対策であり、しかも確証はありません。拠出金が増えれば本市の国保料の負担がさらに増えるもので問題である事業であると指摘せざるを得ません。

     また、大阪社会保障推進協議会が各市に滞納世帯の財産調査の件数について、問い合わせた結果によると、守口市960件、寝屋川市8864件、門真市の人口の3倍以上である枚方市569件となっていますが、門真市は他市と比べて財産調査が突出して多く18074件で異常なまでに行われていることが判明しています。さらに大阪府内では殆どない学資保険の差し押さえについて「優先しない」と答弁するものの、子どもの学力を保障する差し押さえを実施し「止る」とは答弁していません。よって以上の理由から賛成することはできません。

     

    平成27年度門真市後期高齢者医療事業特別会計予算について

     この制度については、発足当初から高齢者を差別する医療制度であることを指摘してきました。殆どの高齢者が年金だけで暮らす中、消費税の増税、年金の引き下げなど暮らしが、圧迫されています。様々な事情で保険料の滞納に至ってしまった人に対する差し押さえを強行していることは問題です。本制度の廃止も含め抜本見直しをすることについて国に求めるものであることから賛成できません。

     

     


      豊北ゆう子議員

     

    議案第33号門真市国民健康保険条例の一部改正について

     今回の一部改正は保険料の基礎賦課限度額を引き上げ、中間所得層の保険料の軽減を図るというものです。
     しかし、本市では、2年連続で保険料の賦課限度額が引き上げられ、2年間で8万円の引き上げとなり年間85万円です。
     代表質問でも触れましたが、今回の改正により、所得500万円の4人家族の世帯は6404円の負担増、年間804250円となり、所得に対する負担率は16%と異常なものです。
     今回の改正は、「中間所得層の保険料の軽減を図る」とのことですが、加入者負担増による軽減策は、限界をはるかに超えています。
     また、国の目標である超過達成世帯割合が1.5%の世帯となる試算については、本市では賦課限度額は103万円になる見込みとの答弁でした。保険料の負担増は、所得階層が中間層の世帯にも影響が及ぶことは明らかです。
     この間、国の負担率は1984年には50%だったものが、厚労省の資料では25%となっているように、どんどん引き下げられています。
     ここにこそ、大きな問題があることを指摘するものです。
     国の負担率を元の50%に引き上げることを求めるべきで、安易に国民に負担を押し付ける、このような被保険者間の負担で軽減策を図る今回の改正では、何も解決しないことを述べ、議案33号の反対討論とします。