[2007.2.25] -[門真民報]
この間、議会に障害者福祉金・特定疾患(難病)見舞金の廃止、くすのき・さつき園の給食費全額免除の見直し、4月から放課後児童クラブに移行する5クラブの民間委託先の報告がありました。まさに、住民の福祉・暮らしを守る地方自治体の役割を放棄して市民いじめが横行しています。日本共産党は、こうした攻撃から市民を守るため全力をつくします。
障害者や難病患者に1年に1回支給されていた福祉金・見舞金(支給額は左記の表を参照)を今年の4月から廃止するというものです。収入の低い(障害年金1級で月額82000円・2級で66000円)障害者や難病患者にとって福祉金や見舞金は、生活費の一部になっているものです。
障害者は、昨年4月から障害者自立支援法が施行され、これまでほとんどの方が無料で受けられていたサービスが一律1割負担が導入され、その負担増に苦しめられています。そのうえ、門真市までもがわずかな給付金さえ廃止しょうとしており、まさにダブルパンチです。
国の政治が冷たい、こんな時だからこそ、門真市が暖かい手をさしのべるべきです。
区分 | 等級・程度 | 対象者数 | 支給額 | 支給総額 |
身体障害者(児) | 1級 | 1,253人 | 10,000円 | 12,530,000円 |
2級 | 815人 | 9,000円 | 7,335,000円 | |
3級 | 733人 | 7,000円 | 5,131,000円 | |
4級 | 1,037人 | 6,000円 | 6,222,000円 | |
5級 | 296人 | 4,000円 | 1,184,000円 | |
6級 | 213人 | 3,000円 | 639,000円 | |
知的障害者(児) | 重度・中度 | 538人 | 10,000円 | 5,380,000円 |
軽度 | 159人 | 5,000円 | 795,000円 | |
精神障害者 | 1・2・3級 | 391人 | 5,000円 | 1,955,000円 |
合計 | 5,435人 | 41,171,000円 |
一人当たりの支給額 | 5,000円 |
受給対象者 | 674人 |
支給総額 | 3,370,000円 |
くすのき・さつき園は、就学前の障害児が通う療育施設です。自立支援法は、この施設までもから、利用料と給食代を徴収するようになりました。自立支援法以前は、利用料は、所得に応じて細かく段階が設けられており、食費込みで安く設定されていました。ところが、自立支援法になるとわずか4段階のみ、多くの家庭が所得割2万円未満の段階で、利用料・食費合わせて約2万円負担と高額になります。そのため、門真市が食費代のみ全額免除していたものです。門真市は、今年の4月からこれさえも段階的に廃止するとしています。給食代全額負担にかかる市負担額はわずか340万円です。
所得段階 | 負担額(日) | 負担額(月) | |
非課税 | 低所得1 | 70円 | 1,540円 |
低所得2 | 70円 | 1,540円 | |
課税 | 住民税所得割2万円未満 | 230円 | 5,060円 |
住民税所得割2万円以上 | 650円 | 14,300円 |
所得割2万円以上の世帯に対し | |||
06年度 | 全額免除 | 負担額 | 0円 |
07年度 | 1/2負担 | 負担額 | 325円 |
08年度 | 3/4負担 | 負担額 | 487円 |
09年度 | 10/10負担 | 負担額 | 650円 |
門真市は、現在ある学童保育とふれあいを放課後児童クラブに1本化をすすめ、この4月から新たに5小学校が放課後児童クラブになります。それに伴い、民間委託をすすめています。民間委託は、職員が毎日替わるため継続して子供を見れないなどの問題があります。
放課後児童クラブ名 | 委託事業者名 |
四宮小学校 | 学校法人 門真めぐみ学園(門真めぐみ幼稚園) |
上野口小学校 | 社会福祉法人 友愛福祉会(大和田保育園) |
速見小学校 | 学校法人 邨橋学園(たちばな幼稚園) |
脇田小学校 | 社会福祉法人 向日葵福祉会(三ツ島保育園) |
浜町中央小学校 | 社会福祉法人 向日葵福祉会(三ツ島保育園) |
12日、大阪社会保障推進協議会は、「改正介護保険1年を問うシンポジウム」を開催し、党議員団から中西みよ子議員が参加しました。
このシンポジウムは昨年4月に介護保険法が「改正」され、軽度者からサービスを取り上げる。施設入所者から食費や住居費を徴収するなどサービスの取り上げや負担増が押し付けられましたが、その改悪から1年がたとうとしている中、どんな問題が起きているのかを検証し、改善の運動を進めようとして開かれたものです。
特別養護老人ホームの職員からは、食費・居住費の自己負担が導入されてから、利用を中止する人やショートスティの利用期間を短くする高齢者がでている実態や特養ホームに入居申込をする際に、新しいユニット型だと高いので、大部屋のある特養ホームを申し込むが、いっぱいで入れない状態。まさにお金がないとサービスを受けられない状態となっていると報告がありました。
法改定で新たに設置された地域包括支援センターの現状について、大阪市が委託している社会福祉協議会分会員の方からは、人手不足で相談や介護予防のマネジメントなどの本来の業務ができない。今年4月からケアプランは8件しか委託できなくなるのに、人材確保ができていない。このままいけば、プラン作成さえ困難な区もあるとの深刻な実態が報告されました。
その他、厚生労働省の職員・シルバー新報編集長などから報告がありました。
最後に、(1)サービス取り上げをやめさせ、必要な介護の確保(2)地域包括支援センターの充実と機能確立(3)利用者・高齢者の負担軽減を国や自治体に求めていこうと行動提起がありました。