[2007.7.15] -[門真民報]
門真市立保育所の「民営化基本方針」が保護者への説明、理解が不十分なまま5月23日に決定されて以降、保護者の不安が高まる中、「門真市立保育所民間移管計画(案)」を策定したとの報告が2日、民営化担当から議会に対し行われました。
民営化対象園は、地域子育て支援圏域を設定(別図)し、南西部を除き各一園の公立保育園を残すということで北島保育園。北西部の公立園4園については「各保育所の状況を数値化し、民営化するに相応しい保育所を客観的に選定」した結果、浜町保育園を除く3園(泉町保育園、小路保育園、柳町保育園)としています。そしてこの対象園4園すべてを平成21年4月に民営化するとしています。
「継承する主な保育内容等」として保育士の配置や専門職の配置及び保育時間。事業等では延長保育、障害児保育、地域開放事業、年間行事も引き継ぐとしています。また、保護者負担も現行どおり。給食も完全給食、自園調理除去食等の対応としています。しかし、この内容は移管時の在園児が卒園するまでしか義務付けられていません。
「新たに実施するサービス」では20時までの延長保育、休日保育、一時保育、産休明け保育をあげています。しかし、産休明け保育などは現時点でもすぐに実施ができるものをこれまで放置していたもの。次世代育成支援行動計画にもあげられている「病後児保育」については盛り込まれていません。また、施設整備計画についてはまったく示されていません。
このような多くの問題をもった移管計画案について門保連と市との懇談会が9日開かれました。保護者からは「南西部だけ公立の施設がないのはおかしい」「4箇所一度に民営化など、対応できるはずがない」など様々な疑問、意見が出されましたが、市は十分に答えていません。今回の移管計画はあくまでも「案」であり、すべての項目にわたって、保護者の意見を反映し見直すことが強く求められます。
民営化対象保育園
保育所名 |
泉町保育園 |
北島保育園 |
小路保育園 |
柳町保育園 |
開設時期 |
昭和53年1月 |
昭和45年4月 |
昭和47年10月 |
昭和51年4月 |
構造 |
鉄筋コンクリート造2階建 |
鉄骨造平屋建 |
鉄筋コンクリート造2階建 |
鉄筋コンクリート造2階建 |
延床面積 |
849.056㎡ |
413.6㎡ |
1003.06㎡ |
1042.41㎡ |
定員 |
70人 |
70人 |
120人 |
150人 |
2007年原水爆禁止国民平和大行進が5日門真市入りし、守口・門真・寝屋川・枚方市内を「核兵器を廃絶しよう」の声をひびかせました。今年で50回目を迎える平和行進ですが、現職の防衛大臣が「原爆が投下されて、戦争が速く終わった、原爆投下はやむを得なかった」と発言し、被爆地と国民のはげしい憤激を呼び起こす事件が発生し、辞職に追い込まれるなど、核廃絶の声と運動をいっそう改めて、広げることが求められます。門真での出発集会では、通し行進者の紹介とともに、園部市長と大本議長のメッセージが紹介されました。この日の行進には、門真市内の民主団体・労働組合員・一般の市民のみなさんなどたくさんの参加者が道行く人に「核廃絶」を訴えました。また、19キロの道のりを車椅子で参加した枚方市在住の廻(めぐり)広巳さんの姿が、参加者を大いに励ますものとなりました。
日本共産党市会議員団からは、吉松正憲・福田英彦両議員が参加しました。
6月28日、ルミエールホールで、市主催の「地域通貨フォーラムin門真」が開催されました。園部市長は、市長として初めての市政運営の基本方針で地域通貨の活用を調査研究すると述べました。
第1部では、《地域通貨の可能性について》と題して、稲岡潔氏(摂南大学大学院経営情報学研究科教授)の基調講演がありました。
稲岡氏は「地域通貨は、人と人とのつながり支え合いを、時間や点数、地域やグループ独自の紙券などに置き換え、これを「通貨」としてサービスやものと交換して循環させるシステムのことで、紙幣(円)とは違って『ものであって一つのお金』と言うべき働きをするものです。地域通貨は、お金で換算できないボランティア活動や地域活動を地域通貨で支払い地域の能力や、活力を引きだすことに活かされるようにするためのものです」と説明をしました。稲岡氏は「門真のまちにふさわしい仕組み、市民主体で進めることが重要で、利用者、ボランティア、協賛する会員の数の多さが成功につながる」と強調。また「試行錯誤の連続で必ずしも成功するとは限らないものです」と提言しました。
第2部シンポジウムでは「地域通貨で人と人とのつながりづくり」と題して、地域通貨・げんき(寝屋川)、地域通貨・いっぽ(吹田)、地域通貨・ひらり(枚方)の各代表者、リサイクル活動機構かどま事務局長の4人のパネラーから、普及方法、定着のための仕組みづくりなどの意見がでました。取り組みについては、小規模な団体や商店街の参加型から始め、次に個人会員へと拡げることになってくるなどの発言がありました。
大阪社会保障推進協議会(大阪社保協)の自治体キャラバンが2日実施され、けいはん医療生協、年金者組合、生健会、民商、新婦人、障害児者を守る会、など門真社保協の構成団体などから20名以上が参加し、あらかじめ提出していた要望書に対する市の回答を踏まえ懇談しました。今回は要望事項に住民税について定率減税と累進課税の復活を国に求めることを盛り込んでいます。また、市独自減免の拡充と、減免制度の市民周知を求め、「広報等により周知図って行きたい」と回答しました。国民健康保険制度では08年度から実施しようとしている65才以上世帯の国保料の天引きをやめるよう国に求めることや、低所得者への独自減免の拡充、後期高齢者医療制度での市独自減免の検討などを求めています。生活保護については、窓口の対応が不十分で申請権が脅かされている現状についても報告され、改善を求めました。障害者施策では利用料の軽減施策の創設を求め「近隣市の状況等を勘案し、研究していく」との考えが示されました。このほか介護保険制度での保険料減免制度の創設、こどもの医療費助成の中学卒業までの拡充、医療・福祉・介護の人材確保について要望し、回答されました。
8日、門真民主商工会第36回総会が開かれました。日本共産党から亀井あつし・井上まり子議員が来賓として参加しました。開会にあたって、宮川巌会長は、「500人の会員目標に皆さんの協力が必要。参院選で今が頑張りどき」と民商活動の前進を訴えました。来賓として、越宗弘幸大商連常任理事が、「業者のみなさんの収入は本業だけでは食べていけない。参院選後は消費税の引き上げなどもあり、今こそ小さな力を大きな力に変えていきましよう」と一致団結を訴えました。次に、亀井議員は「小泉、安倍政権が真似ているアメリカでは大変な格差が拡がっている。こんな政治には『福祉の心』がありません。貧困をなくし、平和憲法を守る声をきっぱり届ける決意を皆さんと一緒にしましょう」と激励の挨拶をおこないました。