[2007.9.2] -[門真民報]
学校施設は、子どもたちが一日の大半を過ごす場であり、震災が発生した場合、地域住民の避難場所になるところです。
地震時に危険な校舎をいつまでも放置すべきではなく、また学校以外の市の公共施設を含め耐震補強は子どもたちと市民の安全を守る上で重要な課題となっています。
9月1日の「防災の日」にあたり、門真市の学校施設の耐震化推進の取組みについて門真市教育委員会担当課に聞き取りをおこないました。
日本共産党門真市会議員団は、これまでから学校の耐震補強工事の促進について議会で取り上げ、毎年市に対しての予算要望をしてきました。
門真市立小中学校の耐震診断・改修状況は、2007年4月1日現在、全学校施設(校舎・体育館)108棟の中で耐震診断実施済み校舎が28棟、28・6%(府下市町村平均89・1%)になっています。
門真市は、簡易耐震診断を、2007年度25棟、2008年度は、45棟の校舎で実施する予定です。
1981年以降建築の棟で耐震性がある全学校施設、及びすでに補強済みの棟数は、32棟で29・6%となっています。(府下平均55・6%)
門真市で校舎の耐震改修された小中学校は、速見・砂子・浜町中央の各小学校と第4中学校だけです。一日も早く学校施設の耐震化の完了が求められています。
公立小中学校の耐震化の状況
耐震化率(%)
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府下順位
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門真市
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29.6
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31
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枚方市
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44.5
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16
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寝屋川市
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21.6
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35
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大東市
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53.5
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11
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四条畷市
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66.0
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6
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交野市
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29.8
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32
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守口市
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9.3
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43
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府下平均
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55.8
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全国平均
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58.6
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8月23日、大阪府東部流域下水道事務所の、寝屋川流域下水道「大東門真増補幹線」の工事現場を亀井あつし議員が視察しました。
下水道が整備されているにもかかわらず、当初の下水道整備計画を立案した時よりも住宅開発が進んだ為、下馬伏・脇田・江端地域は、浸水による被害が現在も解決していません。
同議員は、大阪府東部流域下水道事務所建設課の萱島工区の担当職員の方から、この浸水問題を解決するために取り組まれている、寝屋川流域下水道「大東門真増補幹線」事業について説明を受けました。
1)門真市など寝屋川流域の3/4は、河川水位が家屋よりも高い内水域になっており、下水道整備にあたっては、浸水に対して充分な備えが必要である。
2)大阪府の「寝屋川流域整備計画」では、増大する雨水流出量に対応するため、既存の下水管の能力不足を補う第2の下水管の1つとして、「大東門真増補幹線」を位置付けている。
3)「大東門真増補幹線」は、府道八尾枚方線沿線にある太平ポンプ場敷地内から大東市氷野ポンプ場までの約4キロの区間の下水道管は(太平ポンプ場から門真市江端交差点までの2.4キロの下水道管は、内径5.5メートル。門真市江端交差点から氷野ポンプ場までの下水道管は内径3メートル)。シールド工法で、府道八尾枚方線の、地下14メートルから16メートルを掘り進む。
4)2005年から建設していた太平ポンプ場内の立抗(写真 今回視察をした現場)が、2007年2月に完成した。寝屋川市の太平ポンプ場から、門真市江端交差点までの区間は、2010年2月完成予定である。門真市江端交差点から大東市氷野ポンプ場までが2010年12月に、寝屋川市太平ポンプ場以北の増補幹線は、2011年2月完成予定である。太平ポンプ場の立抗から水をくみ上げ、寝屋川に放流するポンプの設置工事の完了は、ほぼ半年後くらいを目途としている。
府の職員の方に、説明と完成した立抗を案内してもらった後、一日も早く、浸水地域が解消することを要望しました。
立坑の底から上を見上げた写真
(立坑の深さは、32.1メートル 外径27.8メートル 内径23メートルです。左側の黒く写っている円形が、大東門真増補幹線。右側の黒く写っている円形が、門真寝屋川増補幹線。上の小さな円形が太平ポンプ場周辺用の増補幹線です)
くすのき広域連合と大阪社会保障推進協議会(大阪社保協)、地域社保協(守口・四条畷・門真)との懇談会が8月23日、守口市民保健センターで行われ、党議員団から井上まり子、福田英彦議員が参加しました。
懇談会は大阪社保協があらかじめ提出していた「要望書」に対する回答をもとに行われました。
要望の一番目にあげている「介護保険料減免制度・利用料減免制度の創設」については、「介護保険制度は、公平・公正なものでなければならないと考えており、当然に必要な内容を含んだものであれば、本来、制度そのものに盛り込むべきであり、介護保険制度運営の理念からも介護保険料・利用料の独自減免の導入は困難」と回答がされていました。
これに対し参加者からは「府下で多くの自治体が導入している。保険料は強制徴収で安心して介護受けられるものになっていない」「税制の改悪で保険料が2倍以上になり、サービスを節約している」など、制度創設が切実になっている実態等が出されました。
しかし、「独自に行うのではなく、法の中で対応すべき」と、従来の回答を繰返しました。
介護認定者に対する「障害者控除」認定について、認定の基準を明確にすること、市民や事業者への広報、担当者が市民に対し正しくアドバイスをするよう教育を徹底することが要望されていましたが、十分な回答がされませんでした。
このほか、地域包括支援センターの職員を十分に配置し、「ケアマネ難民」をつくらないこと。医療・福祉・介護の現場で仕事をする人がいなくなり事業そのものが成り立たない実態等を調査を行い把握すること。医療報酬や介護報酬など、働き続けられる賃金保障ができる水準となるよう国に要望を行うことなどについて、回答にもとづき、現場での切実な実態等が出され、改善について強い要望が出されました。
来年4月から、お年寄りの医療制度が大きく変わろうとしています。75歳以上を対象にした新しい医療保険「後期高齢者医療制度」が発足するからです。制度の仕組みと問題点をみてみました。
新しい制度は、高齢者を75歳以上の「後期高齢者」と65~74才の「前期高齢者」に分けて、後期高齢者だけを切り離した医療保険制度にするものです。
昨年、自民・公明両党が強行した医療改悪法で導入が決められました。狙いは、高齢者の医療を抑制することにあります。
来年4月以降、75歳以降の人は全員、いま加入している国保や健保から脱退させられ、後期高齢者医療制度に加入しなければなりません。対象者は約千300万人で門真では約8千人と推測されます。
この制度は、保険料を世帯単位で徴収する現在のしくみから高齢者個人から保険料を徴収するしくみに変わり、75歳以上のすべての人が保険料を支払わなければならないことになります。保険料額は平均月約6200円です。 現在、子どもの扶養家族になっている高齢者は、保険料を支払う必要がありませんが、この制度によって、新たに保険料を負担しなくてはならなくなります。全国約200万人、門真で約1千人にのぼります。