[2014.10.10] -[門真民報]
開発会社への29億円の建物補償について「不透明」な議会答弁!
福田英彦議員の一般質問で問題点浮き彫りに!
幸福町・中町のまちづくりについて福田英彦議員は、次の3点について一般質問を行いました。
1.開発会社への建物補償 29億円問題と住民訴訟
まず、福田英彦議員はこの問題の経過を次のように説明しました。
①門真市と二人三脚でまちづくりをすすめてきた光亜興産株式会社及び株式会社サンコオア(以下「開発会社」)が、4年半前の2010年3月に旧ダイエーの土地・建物を取得。
②翌年の2011年7月に門真市が発表した「門真市財政健全化計画・中期財政見通し」において、その用地の一部を体育館用地とする考えを突然示したことから、いち早く事業用地となる。
③その翌年2012年3月議会に旧ダイエー建物の一部について建物除却補償費 18億円がまず予算計上され、その翌年2013年3月議会には、補正予算で残りの建物の除却補償費 14億円余を計上、委員会審査では問題点が浮き彫りとなり、「否決すべきもの」と決したにもかかわらず、本会議では、公明党、自民党、門真市民クラブの賛成多数で可決。
④昨年12月までに総額 29億円余の建物の除却補償費が開発会社に支払われた。
そのうえで、開発会社が4年半前に旧ダイエーの土地と建物をどのような額で取得したのか、市側の訴訟準備書面で明らかにされている国土利用計画法に基づく土地売買等届出書に記載の額について答弁を求めました。
答弁では、「係属中の事案であり、本市情報公開条例においても、不開示情報に該当するものと考えられますので、答弁は、差し控えさせていただきます」と答弁を拒否しました。
この答弁に対し、22日夜の答弁案では、売買契約の対価の額について土地建物それぞれ明確に示されたもので、この答弁案を踏まえ、明らかにされた数字をもとに計算すると、開発会社が約9億円を手元に残し、1万3千㎡の広大な土地をタダで手に入れたことになるとの考えを示し、それを確認する再質問の内容を通告すると、昨日突然、先の答弁のように「答弁は差し控える」との答弁案を示し今日に至ってるとし、答弁内容が変わった経過について再質問しました。
再質問に対する答弁では、「当初の答弁案につきましては、係属中の事案としては、明らかにしても影響のないものと考えておりましたが、被告訴訟代理人弁護士のアドバイスを参考に庁内で協議した結果」としました。
当然答弁できる内容であり、まったく「不透明」な答弁と言わざるを得ません。
2.開発会社が事務局を務める事業組合で事業計画書を策定せず事業がすすめられている問題
住宅市街地総合整備事業の推進に当たっては、幸福町地区、中町地区それぞれ共同整備事業組合が設立されているが、いずれも問題となっている開発会社がその事務局を務め本事業は「事業計画書」にもとづいて実施すると規約に明記されているにもかかわらず、事業計画書が策定されずに事業がすすめられていたことがこの間明らかになり、市は「組合において事業計画書が策定されていないということは、組合の不備であると認識していますことから、組合に対しては助言を行っているところ」と答弁しているが、事業組合に対しどのような助言を行ったのか、その後事業組合でどのような対応がなされたのか、質しました。
答弁では、「共同整備事業組合の事務局には、事業計画の明文化を始め、組合運営を適正に行うよう助言を行ったところ、事業計画書は作成されたのことで、次回の総会にて、決定されるものと聞き及んでおります」としました。すでに事業が進められている中町地区について、どのような事業計画が策定されたのか、注視が必要です。
3.今後のまちづくりについて
最後に福田議員は、幸福町、中町それぞれの今後のまちづくりの考えを質しました。
答弁では、「中町地区の市用地には、体育館等や防災機能を有する公園、また、UR用地には良質な共同住宅の誘導を行い幸福町・垣内町地区には、生涯学習複合施設や広場の整備を計画」としました。
幸福町・中町のまちづくりは、開発会社主導ではなく、住民のために市が主導的に進めることが求められ、今後も議会でしっかりチェックします。
市民・行政・業者が喜ぶ住宅リフォーム助成制度の創設を
豊北ゆう子の議員の一般質問
豊北ゆう子議員は、26日の一般質問で、市民・業者・行政が喜ぶ住宅リフォーム助成制度の創設について市の考えを質しました。
住宅リフォーム助成とは、地域住民が屋根や浴槽・台所の水回りの改修、内装工事等住宅のリフォームをする場合、自治体がその経費の一部を補助する制度です。
全国で620自治体が実施
住宅リフォーム助成制度を創設している自治体は、大阪府下では3市1町(藤井寺市・貝塚市・豊中市・熊取町)と、多くはないですが、全国の自治体では、1741のうち620自治体が実施しています。
昨年度実施した和歌山県日高川町では半年間で申請者は67件、補助金1153万円。工事総額は4778万円に上っていて「町民・行政・業者三者が喜ぶ素晴らしい制度」と地域で評判になっています。
助成制度の経済波及効果は、23・84倍に
京都府与謝野町では、09年から11年までの3年間の実施で、補助金総額2億6400万円で工事費総額は40億円になり、効果を大学の研究者グループに委託し分析すると、投入した補助金の23・84倍に上る経済波及効果があったことが分かりました。「本制度が、住環境を向上させるための改修工事を行うきっかけとなった」「小規模事業者の仕事確保につながった」とまとめていることなどから、門真市の住宅リフォームに対する考えを質しました。
【答弁】住宅リフォーム制度が市内住宅関連産業を中心とした地域経済の活性化も視野に入れた制度であり、全国的に増加していることは認識している。
小売業者1400戸から670戸に減少
今年度6月に成立した「小規模企業振興基本法等」(個人事業者・従業員5人以下の企業をはじめて施策の中心にした法律)は、自治体が具体的な計画をたてることを責務にしている。門真市の小売業者数は、02年の1400戸から12年の10年間で730戸(52%)も減少していることを示し、今後の施策の中に住宅リフォーム助成制度を入れ、小売業者の支援をしていくことについて市の考えを質しました。 また、老朽化した店舗の改修などのリフォームを行う「住宅リフォームの商店版」に取り組んでいる自治体の状況も示し、本市でのとりくみについて答弁を求めました。
住宅リフォーム助成の創設で魅力ある市にしていくべき
答弁では、小規模基本法により、住宅リフォーム制度を地域経済の活性化、小規模企業の振興施策として優先すべきかどうか、引き続き調査研究していきたい。また、店舗改装については、国が平成25年度予算で実施した小規模事業者持続化補助金により、平成27年度予算についても店舗改装費などへの予算要求がされており支援策が考えられている。市としても国の施策に注視しつつ商業の活性化につながる取り組みの強化に努めるとの答弁でした。
府下では、少ない住宅リフォーム助成ですが、だからこそ、思い切ってすすめ魅力ある市にしていくべきです。
制度を良くしていくために、くすのき広域連合として国への要望を!
第6期くすのき広域連合介護保険事業計画策定委員会
2日、第6期くすのき広域連合介護保険事業計画(第6期事業計画)第2回策定委員会が開かれ、市民7名、党議員団から豊北ゆう子議員が傍聴しました。
2000年からスタートした介護保険制度は、3年に1回見直されることになっており、来年度は第6期になります。
今回の策定委員会は、①第6期事業計画策定にかかる実態調査の報告書について②第6期事業計画(案)についてが審議されました。①は、一般高齢者、介護認定されている高齢者に対し、それぞれ4千人ずつ調査。回収率は一般高齢者53・9%、認定高齢者44・9%とのこと。調査内容は、家族構成、日中独居状況、健康、物忘れ、日常生活に関することなど多岐に渡っています。
②の第6期事業計画案についての担当者説明後、出された質問と答弁
(問)10年後保険料は上がるのか
(答)このまま維持できると思わない
(問)地域支援事業は各市が担っていくことになるがくすのき広域連合の考えがあるので進みにくいのではないか
(答)広域との関係は、車の両輪で加速的に進んでいくもの
その他、地域包括支援センターの充実策は?定期巡回はどのくらいの目標か?との質問には、まだ具体的な考えがありませんでした。
自公が強行した改正介護保険制度の実施は、来年度からです。国の示した通り事業計画に盛り込むと担当者は言いましたが、策定委員会委員長は、制度をよくしていくために、くすのき広域連合として国に要望していくことがあってもいいと発言しました。