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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2014年9月議会 豊北ゆう子議員の一般質問・答弁

    [2014.9.25] -[議会活動]

     

     住宅リフォーム助成制度の創設について伺います。

     はじめに、地域経済活性化につながる住宅リフォーム助成制度についてです。

     「住宅リフォーム助成制度」は、地域住民が住宅のリフォームを行った場合に、その経費の一部を自治体が助成することにより、住宅の改善を容易にすると共に、中小零細事業者の振興をも図るものです。対象工事内容は、自治体によって多少異なりますが、屋根の張り替え・塗装、台所・浴槽の水回り改修、トイレの水洗化、内装工事等となっています。

     大阪府下では、住宅リフォーム助成として実施している自治体は31町ですが、耐震対策をはじめ、省エネ対策、人口減少による若い定住者を呼び込む目的など色んな形での、助成策が取られています。

     藤井寺市では、30円万以上の工事に10%補助、上限10万円、2012年度では500万円の予算で19倍もの事業効果が出ていると言われます。

     13年度から、実施した熊取町では、20万円以上の工事費に対し10%、上限10万円の補助をしています。25年度は、当初予算の50件を超え、補正をおこない64件になったとのことです。

    全国では、1741自治体中628自治体で、住宅リフォーム助成制度が実施されたことが全国商業新聞の調査で分かりました。また、これまで実施自治体がゼロであった和歌山県で海南市、高野町、日高川町で新たに創設したことによって全国47都道府県すべてで実施されるようになったとのことです。

     134月から実施した和歌山県の日高川町では、半年間で申請者は67件、補助金1153万円。工事総額は4778万円となり、町民、行政、業者の三社が喜ぶ素晴らしい制度と評価されています。

     京都府与謝野町では、「住環境向上と町内商工業の活性化に資する」ことを目的として住宅リフォーム助成制度が創設され、2009年~11年までの3年間実施し、補助金総額26400万円で工事費総額は、40億円に!助成額は工事費の15%上限20万円です。

    与謝野町では、同町の住宅リフォーム制度の経済波及効果の分析を京都大学の研究者グループに委託しました。それによると、投入した補助金の23.84倍に上る経済波及効果があったとされています。事業の後のアンケートでは、利用者の回答のうち、約52%が「この制度があったから実施した」「助成金が出るから、追加工事をした」と答えています。

     工事した業者からは、「本制度施工後に従業員が増えた」8,5%。「本制度を営業活動に利用している」33,8%。となっており、実施したアンケートを基に、「本制度が、住環境を向上させるための改修工事をおこなうきっかけとなった」「小規模事業者の仕事確保につながった」とまとめています。

     このように、地域経済活性化につながる住宅リフォーム助成制度について本市はどのようにお考えか答弁を求めます。

     次に国の動きでありますが、第186回国会では、「小規模企業振興基本法」「小規模事業者支援法改正案」が成立いたしました。

     小規模企業振興基本法には、3つの意義があると言われています。1つは、個人事業者はじめ従業員5人以下の小規模事業者をはじめて施策の中心にすえたこと。2つめは小規模事業者の声を聞き、振興のための「基本計画」策定を国と自治体の責務にしたこと。3つめは国会への年次報告を通じて施策の妥当性・実効性をチェックする仕組みを導入した事と言われています。

     当時の茂木敏充経済産業大臣は、「それぞれの地域には特性があるわけで、具体的な施策の企画等につきましては、地方公共団体を中心にすすめていく、そうしたスキームをとりたい」とおっしゃっています。今後、門真市がどのような施策を立案し実行するのかが問われることともなってきます。

     私は、まさに、先ほどから他市での実態を示していますように、この住宅リフォーム助成制度を創設することは、業者も市民も行政も潤う施策であるということが言えると言う観点から、今度の法律にもマッチした事と考えますが、そういった点でも住宅リフォーム助成制度を今後の施策の中に入れていくべきだと考えますが答弁を求めます。

      次に、商業の活性化に合わせた住宅リフォーム制度の創設についてですが、門真市の小売業の商店数は、2002年(H14年)の1400戸から2012年の670戸と10年で730戸(52%)も減少しています。また、建設業では、従業員数1人から9人までの店数は430戸から275戸と63%も減少していることが、総務省の統計表で明らかとなっています。

    市内の商店街もシャッターが閉まっている所が多くなっています。寂しいだけでなく、近くに住む人の買い物や生活面でも不便を感じている人は少なくないのではないでしょうか。

    そこで、このような小売店の集まった商店を活性化させるための、他市での先進的な取り組みを取り上げますと、埼玉県高崎市(375012人)では、13年に「まちなか商店リニューアル助成事業」を創設しました。この事業は、「商業の活性化」を目的に、商売を営んでいる人が、「店舗の改装」や「店舗等でもっぱら使用する備品の購入」などについて20万円以上の工事につき「2分の1」を補助するものです。(上限100万円)

     仕事と資金を地域で循環させ、抜群の経済波及効果を発揮する住宅リフォーム助成にヒントをえて、「リフォーム補助金の商店版」として、創設されています。

     1351日から受け付けを開始し、わずか10日間で当初予算の1億円を超え、6月議会で2億円を補正予算で追加し、その後もさらに、14千万円を追加して、13年度はトータルで44千万円の補助金になり、市内経済効果は102760万円になったということです。

     また、岐阜県飛騨市では、20103月から3年間続けてきた「住宅リフォーム助成」が好評であったことから、2013年度4月から「商店イメージアップリニューアル補助金」を創設し、14年~3年間の事業で予算は単年度で2000万円だそうです。目的は市内商店等の魅力ある店舗づくりを促すことで商業を活性化し、にぎわいを創出すること、対象は「市内で1年以上営業している直接顧客と対面する商売をおこなう小売業、飲食業及びサービス業」で、10万円以上の工事及び広告費の3分の1(限度額100万円)としています。

     北海道訓子府町では、14年度第1回定例会で「既存店舗リフォーム事業(店舗改修事業補助金)と「空き店舗対策補助事業(店舗出店等支援事業補助金)」にかかる予算を盛り込んだ予算案が提出され、事業効果を危ぶまれる声もあったようですが、「二つの事業は、商工業者だけを対象の施策としてとりくむのでなく、「安心して暮らせるまちづくり」「農業や商工業の発展をめざした元気なまちづくり」「環境にやさしい住みよいまちづくり」などが包括された施策としてとりくむことが求められている」と、全会一致で可決されています。

     訓子府町でも今紹介しました飛騨市や高崎市などでも、住宅リフォーム助成制度の効果を得て、住宅リフォーム助成の商店版」として創設されています。

     本市でも、先ほどいいましたように、10年前と比較して52%も小売業が減少しています。店舗が老朽化したことによって経営がむずかしい、後継者難や経営難でやむなく店をたたんでしまっている方は少なくありません。今こそ、こういった自治体に学ぶべきではないでしょうか。市長は、今年の市政方針の中で、「耐震性及び不燃性が著しく劣る老朽住宅の建替えを目的とした除却工事に対する補助制度につきましても継続し、耐震化が促進される環境及び良好な住環境の整備に努めてまいります。」と言われています。しかし、耐震化の補助制度を利用し、改修した件数は、20111件、20122件、20132件と聞いており、町全体としては、耐震化が殆ど進んでいない状態です。
     住宅リフォーム助成制度は、まさに耐震化の促進にもつながり、雇用の創設、小規模事業者への支援にもつながり、何よりも門真市の地域活性化につながるものと考えます。

    ぜひ、このような先進市に学び、本市での商業の活性化に合わせた住宅リフォーム制度の創設についての考えをお聞かせ下さい。

    大阪府下では、まだ実施しているところがあまりないからと言うのではなく、だからこそこういった施策を思い切ってすすめ、魅力ある住みたいまち門真市にしていこうではありませんか。理事者の誠実な答弁を求め質問を終わります。

     

    【市民生活部長の答弁】

     住宅リフォーム助成制度の創設につきまして、私より御答弁申し上げます。

      まず地域経済の活性化につながる住宅リフォーム助成制度についてでありますが、

      住宅リフォーム助成制度につきましては、市内住宅関連産業を中心とした地域経済の活性化も視野に入れた制度であり、導入する地方公共団体が全国的に増加していることは認識しております。

      次に、住宅リフォームに対する国の動向についてでありますが、

      議員ご指摘のとおり、「小規模企業振興基本法」は平成26年6月27日に公布され、小規模企業について事業の持続的な発展を図ることを位置づけるとともに、国が基本計画を定め、国・地方公共団体・支援機関等関係者相互の連携により円滑かつ着実な事業の運営を適切に支援することとなっております。

    住宅リフォーム助成制度は、小規模企業の支援策の一つであるとは認識しておりますが、地域経済の活性化並びに小規模企業の振興施策として優先すべきかどうか、引き続き状況等を含めまして調査研究をしてまいりたいと考えております。

      次に、商業の活性化に合わせた住宅リフォーム制度の創設についてでありますが、

      国におきまして、平成25年度補正予算で実施された小規模事業者持続化補助金により、店舗改装費の一部が補助されており、平成27年度につきましても、一定の条件のもと店舗改装費などへの支援を予算要求されており、支援策が考えられているところでございます。

    市といたしましては、国の施策に注視しつつ、こうした補助金等の活用が広く普及するよう支援することで、商業の活性化につながる取り組みの強化に努めてまいりたいと考えております。