[2014.9.25] -[議会活動]
議案第40号、門真市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定についてであります。
質疑の中で、現状の開所時間は、平日が一日あたり5時間、日数は294日であるのに、条例では国の示す開所時間及び日数をもとに、平日が一日あたり3時間、日数は250日になっている点についての問題点を指摘しました。市は「現状の水準を維持していく。後退はさせない」と答弁したので、一層の充実を求めた上で本条例に賛成するものです。
議案第41号門真市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定についてであります。
質疑の中で、保育士資格と死亡事故との関係について、市は「保育士資格の有無が必ずしも死亡事故につながるものとは考えていない」と答弁しました。しかし、厚生労働省の発表による死亡事故数が年々増えています。2014年19件内訳は認可保育所4件、認可外15件で過去最多でした。そして、施設比較の事故数では、認可外保育施設は、認可保育所の45倍、家庭的保育は、230倍、これらの状況からして、死亡事故の圧倒的多数が0~2歳児であります。乳幼児はリスクが高く、特別な配慮や専門性が求められます。山形市は、家庭的保育事業と小規模保育事業C型の家庭保育者については、保育士資格を有するもので、市長が行う研修を終了したものとしています。世田谷区でも「職員」に関して「資格・免許の有無」を加えるとしています。
我が党は、「保育士または保育士と同等以上の知識及び経験を有すると委員会が認める者」を「保育資格を有する者」、付則として「5年の経過措置をとる」とする修正案を提出しました。
重ねて、「保育資格を有する者」の重要性を指摘、原案に対して反対するものです。
議案第42号 門真市保育の必要性の認定に関する基準を定める条例の制定について」であります。
文教常任委員会において、我が党は、国が保育ニーズにこたえる立場から、下限48時間~64時間としていることを踏まえ、1ヶ月に 64時間以上就労しないと保育所に預けられない点を、48時間以上でも預けられるようにする修正案を提出しました。質疑の中で、教育長より「48時間については、3年後に再度検討を加える」と見直しの方向性を示す答弁しました。
我が党は、重ねて新年度から48時間以上でも預けることを強く求め、原案に反対するものです。
議案第43号 門真市特定教育・保育設備及び特定地域型保育場の運営に関する基準を定める条例の制定についてであります。
本条例は、2012年8月に成立した「子ども・子育て支援法」「認定こども園改正法」「児童福祉法改正法を含めた整備法」から成り立っている。それぞれの法律そのものの解釈も複雑で、児童福祉法改正との関連も明確でない制度を前提にしたものであります。新制度では、事業者と利用者の直接契約が導入される、さまざまな保育形態が設定される、それぞれの形態によって基準が異なる、これは保育に格差をつくるもので「すべての児童は等しく保育を受ける」公的保育制度の根幹を壊すものです。
質疑の中、「利用者負担額などの受領」について、「全員参加が前提となるものについても実費徴収の対象とされていることから、趣旨の明記は出来ないものと考えている」とありました。この答弁で明らかなように、これまで徴収されなかった運動会や生活発表会などの行事が徴収対象されることになり、利用者の負担が増えることは明らかです。公的保育の場で、保育に必要な費用の実費・上乗せ徴収すべきではありません。
以上の理由から、本条例に反対するものです。
議案 第44号 門真市付属機関に関する条例の一部改正についてであります。今回の一部改正は、「農業の構造改革を推進するための農業経営基盤促進法等の一部改正」により、門真市認定農業者認定委員会の担任する事務に、「青年等就農計画の認定に関する事務」を追加し、「委員会の名称を変更する」ものですが、そもそも、「農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等」は、TPP対応の日本再興戦略と位置付けられ、今後10年間で全農地面積の8割が担い手によって利用され、担い手の米生産コストを現状全国平均1万6千円から4割削減し、法人経営体数を2010年比約4倍の5万法人とすることを目標とし、農業構造の改革と生産コストの削減を強力に推進する手段とされています。
委員会での質疑の中で明らかになったように、法人・企業が落下傘的に参入でき、そのことによって、地域との信頼関係も醸成されず、これまでの地域の話し合いで農地管理などおこなってきたことが崩壊すると危惧をもたれている農業関係者や自治体関係者が多くいます。本市においても、今後、同様の危惧があり、このようなことにつながる本議案には賛成することはできません。
議案第51号 平成26年度門真市一般会計補正予算については、そもそも社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)は、①国民一人一人に原則不変の個人番号を付番し、個人情報をこれによって容易に照合できる仕組みをつくるもので、プライバシー侵害や成り済ましなどの犯罪を常態化するおそれがあり、それらの対策として、利用範囲の限定などを掲げていますが、法律には、その拡大の検討を附則に盛り込んでおり、歯止めとなっていないこと。②税や社会保障の分野では、徴税強化や社会保障給付の削減の手段とされかねないことなどの問題がある。
9月12日に公表されたパブリックコメント結果においても、あまりにも拙速に進める政府の姿勢について内容も含め批判の声が上がっている。
あわせて今回の中間サーバーにおいても、情報漏えいへの対応が現時点で不明であるとのことで、このような制度導入推進は認められません。
農地基本台帳システム改修委託料108万についてですが、経緯をうかがう「農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律」の公布による農地法の改正によって農地台帳を電算化し公表することが義務付けられたものだということでした。
これまでと違い、台帳は電算システム化で一括管理し、インターネットでも自由に見られるものです。
また、「農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正するなど法律」は、TPP対応の日本再興戦略と位置づけられ、農業構構の改革と生産コストの削減を強力に推進する手段とされています。今回の電算化もその一環であることから、法人、企業が落下傘的に参入し、これまで地域の話し合いで農地管理などを行ってきたことが、崩壊する危惧があり賛成できるものではありません。以上反対討論とします。