[2014.8.29] -[門真民報]
様々な提案や質問、今後議会で取り上げるべき内容が盛りだくさん!
第7回 門真市子ども議会開かれる
第7回門真市子ども議会が 23日、議場において開かれました。
今回は初めて中学生が子ども議員となりました。
4班に分かれ、これまで2回の事前学習と議論を重ね、「まちづくり」「福祉」「環境」「教育」について提案と質問を行いました。
「まちづくり」では、暗い道、歩道のない道、狭い歩道、ボール遊びのできない公園、防犯灯の増設、カーブミラーが目立つような看板設置など問題点や要望、市の考えについて質問がありました。
答弁では、歩道のカラー舗装の実施、水路に蓋をし、自転車・歩行者専用道の整備、簡単なボール遊びができる公園の計画、ガラスケをデザインした防犯啓発のステッカーを検討しているとしました。
「福祉」では、地域福祉の啓発、高齢者の就労推進と働く母親支援、災害時の避難所としての学校施設の充実などについて質問がありました。
答弁では、「門真市第2期地域福祉計画」を策定し、駅頭キャンペーンはじめ様々な機会を捉えて、啓発活動を推進、ファミリーサポートセンター運営事業の推進で、高齢者のノウハウを活かし、女性が子どもを産み仕事が続けられる環境整備、大規模改造工事において学校施設の整備を行っているとしました。
「環境」では、ごみのポイ捨てを減らすために公園やバス停などへのごみ箱の設置、清掃ボランティアの活用、集団回収の奨励、コンビニエンスストアとの協力、喫煙禁止条例の制定などについて提案や質問がありました。
答弁では、月一回以上清掃活動を行っている自治会などへの支援、9月には門真市清掃ウィーク、「再生資源集団回収奨励金」交付制度でごみ分別収集と資源化を推進しているとしました。
「教育」では、英語の必要性を感じていることから、今後の海外派遣研修事業、学校での海外との交流など英語教育について、気軽に使いやすい図書館の提案や新しい図書館の考えについて質問がありました。
答弁では、こども英会話講座「ケイク」、引き続き海外派遣研修事業の実施、個別学習スペースや飲食スペースなど、「利用したい」「利用しやすい」図書館をめざすこと、35人学級の取り組みも紹介しました。
今回は、中学生が子ども議員で、提案や質問内容が多岐にわたりました。
今後議会でも取り上げるべき内容が盛りだくさんでした。
豪雨による被害の悲惨さ実感!支援先で「ありがとう」の言葉
亀井あつし議員、ほりお晴真 雇用・福祉対策委員長が災害ボランティアで福知山市へ
16日からの豪雨によって甚大な被害を受けた福知山市(京都府)に 21日、亀井あつし議員と災害ボランティアへ行きました。
災害状況を見て回ると、家の前に水害でダメになった畳やタンス、冷蔵庫などのゴミが積まれ、その悲惨さを表していました。建物の壁には水が達した跡が残り、その高さは胸元まで達しているところもあり、報道を聞いているだけでは分からない状況を肌で感じることができました。
午前中は荷物の整理と泥かき、午後は聞き取りを行いました。
何時間も外に出られず、避難場所まで行くことができない状況など、話を聞くことができました。
福知山市には、水害用のポンプが4つありましたが、その容量を大幅に超えたことも今回の被害をもたらした要因の一つともなっています。
被災者への支援制度は、各種減免制度や公営住宅の一時入居、住宅の応急修理はじめ様々な制度があります。
門真市は福知山市と地形が似ている部分もあるため他人事ではなく、今後こういった事態に陥った場合の補助や避難などの対応が気になりました。
どこまで力になれたかは分かりませんが、「ありがとう」の言葉が嬉しかったです。
(ほりお晴真 雇用・福祉対策委員長)
しっかり市町村で議論すべき!保育の質を落とさず、充実した基準に
子ども・子育て支援新制度、地方議員セミナー 豊北ゆう子議員
18日、兵庫県民会館にて、「子ども・子育て支援新制度と自治体行政の課題」(保育研究所主催)についての地方議員セミナーが開かれ、豊北ゆう子議員が参加しました。
複雑な新制度
はじめに、逆井直紀保育研究所常務理事が、「子ども・子育て支援新制度」(新制度)の枠組み、政省令の概要、条例提案状況について講義しました。
新制度は2012年8月に3党(民主・自民・公明)合意によって進められ、はじめは児童福祉法24条1項(市町村の保育実施責任)をなくすはずだったが、多くの保育所関係者からの運動で復活しました。また新制度の柱であった幼保一体化については、すべての保育所は、総合こども園にすると提案されていたのに修正され、代わりに今まであった認定こども園(教育と保育を一体的に供給する施設)法を改定し、認定こども園に移行していくことを強制しないと、3党合意で修正されたことを理解して新制度のことを考えて欲しいと述べました。
新制度では、児童福祉法24条1項が復活したことは大きな意義があるが、そのことで複雑なしくみがさらに複雑化し、制度の全体像が見えづらくなっているとのべ制度の全体像について説明しました。
市町村の責任は重大
村山祐一 保育研究所所長・元帝京大学教授は、「新制度の給付と財源、公定価格施設の種類・移行問題」について講義。新制度では、保育園の認可や給付の認定、事業所の認定などを、市町村が行うことになり、市町村の責任が重大だと述べ、どんな子育て支援、幼稚園、保育園の配置状況、事業計画を立てていくのか?
一番大事なことは、児童福祉法第1章の総則1条~3条だと述べ、これを原理として、子育て支援施策はつくられなければならないと強調しました。新制度の管轄、財源など新制度の問題点について述べました。
【児童福祉法】
1条、すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。
すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。
2条 、国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。
3条、前二条に規定するところは、児童の福祉を保障するための原理であり、この原理は、すべて児童に関する法令の施行にあたつて、常に尊重されなければならない。
新制度大丈夫?
田村和之 広島大学名誉教授は、保育の利用―認定と利用調整、保育料の徴収について法的に見てどうかとの観点で講義しました。
新制度では「直接契約」「直接入所」という仕組みになりますが、利用申し込みは今まで通り市町村の窓口。利用調整、あっせん・要請なども市町村がすることになりますが行政指導に従うかどうかは保護者や保育事業者の任意に委ねられるものであり、実効性に疑問があると言われました。
保育料の額は市町村が条例で定め、各施設が徴収することと内閣府令で、示しているが法的には問題である点や様々な問題点についても触れ、しっかり各市町村でも議論すべきだと述べました。
国基準より上乗せを
藤井伸生 京都華頂大学教授は、「市町村・地方議会の課題―事業計画と認可・確認の基準」について、国の考え方や先進事例、自治体で検討すべき課題について講義しました。
認可基準では、幼保連携型認定こども園、保育所、幼稚園、小規模保育事業、家庭的保育事業など、多様な事業の基準を市町村が独自で基準をつくっていくわけなので、今の質を落とさず、国の示す基準通りで子どもの安全が守れるのか危惧する自治体が、国よりも上乗せをしている例を紹介しました。
子ども・子育て支援新制度は、15年4月から本格実施になります。
各市町村では、「子ども・子育て会議」が開かれ、新制度に向けた条例、基準づくりが審議されています。
門真市でも、基準素案に対するパブリックコメントが行われ、今後、第8回子ども・子育て会議の後、9月議会で条例、基準が決められようとしています。 今後の子育て支援事業計画を充実させていくためにも、市の責任や子どもたちが施設によって差別を受けることのない内容にしていくことが求められます。