[2005.10.16] -[門真民報]
9月議会冒頭に行われた園部市長の所信表明の大部分が太田知事の無断引用であった問題は、市民の市政に対する信頼を失墜させ、また、議会を冒涜するものであり、きわめて遺憾である。9月20日、市長の所信表明後、その冒頭部分が太田房江大阪府知事の府政運営方針説明をそのまま引用したものであることを、日本共産党議員団が指摘し発覚した。この問題の取り扱いを協議するために、9月27日に開かれた議会運営委員会で、園部市長は代表質問がおこなわれる本会議の冒頭で陳謝することを明らかにした。日本共産党は、この段階で、市長が自分の言葉で改めて所信表明をおこなうべきであり、議会としても問責決議をあげるべきだと提起したが、この時点での全会一致には至らなかった。その後、本会議での市長の陳謝があり、日本共産党も代表質問で市長の政治姿勢をきびしくただし、その責任を問うたところである。27日の議会運営委員会以降、議会として市長の政治姿勢をきびしく問う意味から、引き続いて「園部市長に対する問責決議」の全会一致での採択を模索したものの、全体の一致が得られないと判断し、今回は断念したものである。もともと、今回の問題は、日本共産党が所信表明をていねいに調査してはじめて発覚したものであり、事実をすみやかに公に明らかにしたことによって、市政上の大問題となったものである。そして、市民の怒りや関心を呼び起こし、マスコミも注目するところとなる中で、市長の本会議での陳謝、所信表明全文と合せて、お詫び文の全戸配布をさせたもので、問責決議は断念したものの日本共産党が大きな役割を果たしたと考えるものである。今後、党議員団は市長の政治姿勢をきびしく監視していくことを明らかにするものである。
4日、民生常任委員会が開かれ、党議員団より福田英彦・井上まり子議員が出席しました。先の国会で改正された「介護保険法」にもとづいてくすのき広域連合が新たに「地域密着型サービス」等の事業者指定や指導・監督、「地域支援事業」を実施することに伴う規約変更の協議についての議案が付託されました。福田議員は、今回の介護保険法に伴い、介護給付から予防給付に移行する認定者の状況について質したうえで、十分な周知を行うようまず求めました。また、「地域密着型サービス」については事業計画の策定や必要整備量の把握について質し、事業者の指定や指定基準、報酬設定などを行うにあたり設置される運営委員会もまだ設置されていないことを明かにしたうえで介護保険を広域連合で行っている問題点について指摘しました。
続いて井上議員が地域支援事業について質疑。くすのき広域連合が設置主体であることが示されましたが、具体的な運営主体はまだ検討中と分かりました。また、実施内容は、介護予防事業、包括的支援事業(地域包括支援センターで実施)としてケアマネジメント、総合相談、権利擁護等。任意事業としては、家族介護教室等の支援事業などと、高齢者福祉の核となるものになっています。また、対象者は、現行の介護給付全体の約4割もの方が新予防給付に移行すると予測されることが明らかとなり、今後、くすのき広域連合の一層の公的役割が求めらることになってくると指摘しました。関連として、今後廃止される恐れのある市が実施している在宅介護センターの存続を求めました。
所管事項質問で福田議員は3点について質しました。
(1)今年度から行われる守口3号炉(門真市域)の解体について、土壌汚染や門真市民への影響等について質し、積極的に守口からの情報提供を求めると同時に、市民への説明責任を果たすことを求めました。
(2)来秋オープンの三洋電機工場跡地開発(イオン・ショッピングセンター)について、門真中央線の渋滞対策と市内商店への影響について質し、十分な対策を取るよう求めました。
(3)今年度、一時保育を行っている認可園3園に対し、上限540万円の補助金を1ヶ所あたり約130万円にすることを十分な対策や説明を行わなかったことから議会に対し「要望書」が提出されていることについて質し、一時保育が後退することのないよう強く求めました。
5日、建設常任委員会が開かれ亀井あつし議員が出席しました。審議された議案は、一般国道一号(第二京阪道路)建設と同時に施行する下水道事業の工事期間が、当初より遅れる事が予想されるため「07年3月31日まで」から「08年3月31日まで」に変更する提案がおこなわれました。また、「門真市都市計画四宮土地区画整理事業施行規定の一部を改正する条例」について、国の文言変更に伴い「土地登記簿締切日」を「登記簿締切日」に、「土地登記簿地籍」を「登記簿地籍」に変更する議案の提案がおこなわれいずれも全員一致で可決しました。
アスベスト問題の調査と対策で理事者が中間報告
都市整備部長より、アスベスト粉塵濃度測定の経過についての報告がありました。報告によると、アスベスト吹付け材が使用されている恐れのある市庁舎別館3階食堂など8施設の資材採取を行った調査会社の速報値の説明があり、現時点では、健康被害が出る恐れがある数値は測定されなかった。学校・保育園については、引き続き資料採取をする。各施設における当面の対応は引き続きおこなうとともに、今後の対策については、除却・囲い込み・封じ込めの対策について、その時期と対策方法などはアスベスト対策本部で検討していきたいと報告しました。
市内有数の交通量、切実な安全対策
亀井議員は、その他質問で市道岸和田守口線の下馬伏・脇田町沿道の歩道の無い部分の整備を早期におこなうことについて質問しました。道路公園整備課より「市内の市道の中でも交通量が多い路線と認識している。指摘されている同道路の下馬伏・脇田町は、歩道が設置されていない。現状での歩道設置は極めて厳しいが側溝、電柱、道路標識などの設置場所の見直しなどの改良を図りながら出来る限り幅員の確保に努めたい」との答弁がありました。
11日、文教常任委員会が開催され、中学校空調設備整備事業・図書館システムの補正予算の審議が行われ、中西議員が出席しました。中学校空調整備事業は、昨年設置された第2中学校以外のすべての中学校の普通教室・特別教室・職員室等に空調が整備されます。13年間のリースで、総額4億1812万8千円となっています。12月前後に入札を行い、工事をすすめ、来年6月から使用できるようにするとのことです。この議案で、小学校での空調整備の見通しを質したところ、「行財政計画の中で、計画的に進めたい」との答弁だったため、「財政状況が厳しい中、いつになるとも限らない。残り13小学校あるが、せめて、暑さのきつい4階部分や職員室には優先的に設置すべき」と質しましたが、難しいとの見解でした。また、昨年は、指名競争入札で3社が辞退し、わずか2社だけの競争になっており、落札率が93%となっていると指摘し、もっと参加業者を増やすため、一般競争入札をすべきではないかと質問した所「門戸を広げるため、一般競争入札も検討したい」との答弁でした。また、大東市の空調整備がガス2校、電気6校となっている事から、電気とガスについての工事費やランニングコストに質したところ、総体的に電気の方が安くつくとの答弁でした。
4中の傷害事件について-教育条件の整備で学校への支援を!
次に、4中の傷害事件と学校施設へのアスベスト対策について報告がありました。4中問題は、授業中、男子生徒が同級生の男子生徒を切りつけた事件で、同議員はこうした事件の背景に先生の忙しさがあることを指摘し教育委員会としては、35人学級など教育条件の整備を行うよう求めました。
「高校授業料減免制度について」の素案-門真の生徒が高校にいけないということがないよう、市長は大阪府へ要望を!
大阪府教育委員会は今年の6月「高校授業料減免制度について」の素案を発表しました。この素案では、これまで生活保護に準じる世帯(年収505万)としていたのを、市民税所得割非課税(4人家族で、年収288万)の保護者へと切り下げを行うものです。これでは、高校に行けない生徒が出てくるおそれがあります。同議員が門真での減免利用者を質したところ、なみはや・西高・守口東では4割の生徒が利用していることが明らかとなりました。同議員は、この素案は11月に決定するとしている。今言わないと間に合わないとし、市長に大阪府に、出向いて門真の実情を訴えるよう要望しました。