[2005.12.4] -[門真民報]
12月議会に提出予定の指定管理者制度導入のための「門真市公の施設に係る指定管理者の指定の手続等に関する条例(案)」の説明が行われました。条例案は条例の趣旨、指定管理者の公募、指定管理者の指定、事業報告書の提出、秘密の保持義務等について15条で構成されています。
条例案の第1条では「趣旨」として「指定管理者の指定の手続等に関し必要な事項を定めるもの」としていますが、そもそも公の施設の設置、管理に当たって地方自治法第244条で規定している「住民の福祉を増進する」ことを目的とし、「公正・平等」に取り扱うことが求められていますが、そのことが明確にされておらず、明記する必要があります。第2条では但し書きはあるものの、公募が前提とされており、目的を達成するために、非公募や単独指名等の選択肢についても明確にする必要があります。
第4条では指定管理者の選定基準を示していますが、「経費の縮減が図られるもの」としています。「管理経費の縮減」については総務省通知にあり、全国の殆どの条例で規定されていますが、法改正の趣旨ではありません。条例で明記することによって、人件費の縮減による労働条件の低下や市民サービスの後退が危惧されるので、規定しないことが求められます。
地方自治法では議員や市長は市に対し、請負をする者や請負をする法人の取締役や執行役等になれないこと(兼業禁止規定)が明記されていますが、指定管理者については明記されておらず、条例案にも規定されていません。議員や市長、その家族等が経営する法人が指定管理者になることを禁止することを規定しなければ、指定管理者を選定するに当たって公正な判断ができなくなったり、腐敗・不正の温床となることが危惧されます。大東市の条例では第7条に「兼業の禁止」を明記。市議会議員や市長をはじめ助役などの特別職、教育委員会や選挙管理委員会の委員等についても「次に掲げる職にある者が経営に関与する団体は、指定管理者の指定を受けることができない。」として、明確に議員や市長等が関係する法人を指定管理者に指定することを規制しています。門真市においても明確に規制すべきです。
このように、今回示された条例案には多くの問題点があります。党議員団は12月議会で このような問題点について質し、不正腐敗の温床、市民サービスの後退をさせないよう全力をつくします。
岸和田市営住宅跡地利用計画の策定を目的とした「門真市岸和田市営住宅跡地利用計画策定委員会」が11月14日設置されました。岸和田市営住宅は、木造の住宅が65棟ありましたが、本町住宅に集約し建替えが完了しています。跡地の面積は1万5百㎡(道路等を除いた実質面積は約7千㎡)で、その跡地活用については、引き続き需要の高い公営住宅の建設、公共施設のほとんどない門真東部地域での多様な公共施設の建設や設置要望があります。門真市は今後の跡地活用についての計画をこの委員会で策定し、新たに策定する「門真市地域住宅計画」に反映させるとしていますが、委員は全て市役所内部の各部長や課長等で構成されており、策定にあたって市民の意見を聞く場等の設定も要綱でも明記されていません。一昨年3月に策定された「門真市営住宅ストック総合活用計画」では岸和田市営住宅跡地の住宅建設については「民間の企画力・資金力(PFI的手法)なども含め検討」余剰地についても「民間の企画力・資金力の活用など幅広く検討」としています。党議員団は今後、岸和田市営住宅跡地の活用に当たっては、周辺の居住者も含めた市民参加での計画の策定を行い、市民の貴重な財産を有効に活用するよう求めていきます。
日本共産党門真市議会議員団は11月24日、9月議会および決算特別委員会等についての報告、懇談会を行いました。まず、議員団幹事長の中西みよ子議員が、(1)園部市長の所信表明の大部分が大阪府知事の演説を無断引用した問題と党の対応(2)全ての中学校にクーラーを設置するための補正予算や介護保険法の改正に伴うくすのき広域連合の規約の改正、教育委員の選任など主な議案について報告を行いました。続いて井上まり子議員が昨年度の門真市の決算状況や決算特別委員会での審査の内容等について報告を行いました。特にタクシーを1台借上げ、全く稼動していない日が16日間もあり、チケット制への移行を求めた問題や人権政策の名で大阪府人権協会に支出されている分担金の問題など、不適切な支出について質したことなどを中心に報告を行いました。吉松正憲議員団長からは12月議会に提出予定の指定管理者制度に関する条例の概要について報告を行いました。このあと参加者からは保健福祉センターの土、日の活用について。子どもたちをとりまく環境、危険な場所等についての市の対応。人権関係の支出についての他会派の対応。市営住宅跡地の公園化の要求。国保の赤字など、市財政の今後の展望などについて質問や意見が出されました。党議員団は出された意見等を12月議会や予算要望等に反映させていきます。
11月15・16日、守口市門真市消防組合議会は管外行政調査を実施し、井上まり子議員が参加しました。1日目は、沼津市消防本部を行政調査しました。沼津市(人口21万人)は、伊豆半島にあって駿河湾に面し海岸線60キロを有しています。東海地震が起これば広域的な被害が予測され、万全の備えが必要な地域となっています。平成15年4月から3市2町で「消防緊急情報指令システム」施設を共同運用しています。発信地表示、地理情報、指令管制システムが構成され、沼津市・三島市・裾野市・長泉町・清水町からの119番通報や災害通報を受信し、消防隊の編成等、現場活動の支援情報提供等を迅速に処理し、災害による被害の軽減と救命率の向上を図る総合システムをとっています。また自主防災組織の推進も図っています。2日目は、豊橋市(人口37万人)消防本部を行政調査しました。444の町総代会で自主防災組織が編成され組織率100%になっています。豊橋市は各自主防災組織に対して、1団体当り組織割り3万円、世帯割(1人当り200円)の補助や活動上必要なヘルメット等の資器材等の助成を図り、自主防災リーダー・組織指導員研修等を実施しています。また「地震防災啓発ローラー作戦」と題して自助努力の重要性を呼びかけています。
11月21・22日、飯盛霊園組合議会の行政視察が行われ、福田英彦議員が参加しました。視察先は山口県萩市の「萩やすらぎ苑」で、斎場の管理運営について施設の担当者から説明を受けました。運営については萩阿武葬組合に委託しています。火葬炉4基、動物炉1基(飯盛霊園は火葬炉10基、汚物炉1基)で、火葬業務委託料や建物の管理費等は約2千万円(飯盛霊園は約5千4百万円)。使用料は大人五千円、地域外は3万円(飯盛霊園は大人9千円、地域外、6万円)と低く設定されていました。