[2014.6.6] -[門真民報]
小・中学校大規模改造工事契約
市税条例の一部改正など17件
6月議会に向け議会運営委員会開かれる
議会運営委員会が3日開かれ、10日から開かれる第2回定例会(6月議会)に提出予定議案の取り扱い等について協議されました。
提出予定議議案は、報告案件3件、昨年度までの国民健康保険事業の累積赤字分を 今年度予算で手当する繰上充用金 25億9千9百9万円の追加を内容とする平成 26年度国民健康保険事業特別会計補正予算の専決処分の承認案件、門真市立第五中学校大規模改造工事(第1期)をはじめとした契約案件6件(別表参照)、軽自動車税の引上げなど市税条例の一部改正、門真市防災会議委員に陸上自衛隊の部隊又は機関の長を加える門真市防災会議条例の一部改正、平成 26年度一般会計及び公共下水道事業特別会計補正予算、公平委員会委員はじめ人事案件3件の計 17件となっています。
意見書案については、
「大阪・泉南アスベスト国家賠償請求訴訟の早期全面解決を求める意見書」「ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書」を党議員団として提案し、採択に向け各会派に働きかけを行います。
また、皆さんから寄せられた要望やご意見など、本会議や各常任委員会で取り上げます。
ぜひ傍聴にお越しください(議会日程参照)
【6月議会日程】
10日(火) 本会議
11日(水) 総務建設常任委員会
12日(木) 民生常任委員会
16日(月) 文教常任委員会
19日(木) 本会議(一般質問)
20日(金) 本会議(一般質問
*午前10時から開会、傍聴することができます。
違法対応を分析し、あるべき生活保護行政を
大阪市生活保護行政問題全国調査団
5月28日、「大阪市の保護行政を考える市民集会」がエルおおさかで開かれ、党議員団から豊北ゆう子議員が参加しました。
大阪市では生活保護行政において、保護予算の増大を問題視し、生活保護を利用できる人や利用している人たちに対する様々な違法対応が確認されています。
「大阪市生活保護行政問題全国調査団」は、このような違法対応を分析し、あるべき生活保護行政を実現するための調査活動を行い、大阪市の違法運用が他地域に波及することを抑止する意味で結成されました。調査団は28日29日の2日間、区役所と交渉した後、大阪市と全体交渉し報告をまとめ今後の集会で報告していくとしています。
開会あいさつと基調講演に立った井上英夫調査団団長(金沢大学名誉教授)は、はじめに「頑張らない社会(病気の人も障がいのある人も、税金や保険料を納めていない人も、そこそこ頑張れば生活できるような社会と説明)をつくろう。これが私のモットーであり、今回の調査のテーマでもある」と述べました。
井上団長は、今回の調査団の目的の一つは、大阪市の生活保護行政での実態を明らかにすることと述べ、国民の80~90%が貧困に陥っているマダガスカルの状況や日本の北九州市餓死・孤独死事件(06年07年)、札幌姉妹餓死事件(12年)についても根っこにあるものは同じで、貧困は社会的な構造の中でつくられていると指摘しました。
また、井上氏は、安倍内閣が憲法改悪と社会保障制度改革推進法を進めていることについて、「自助・共助・公助と言っているが、そもそも社会保障とは、公助ではない、助ければいいと言うものでない、権利であり国が財源を持つもので民間に任せればいいものでない」と強調し、憲法12条、97条をあげ、今後自治体職員とも連携、連帯し人権のための一環として闘っていこうとよびかけられました
交渉は、生野区など4つの区で行われそれぞれ報告されました。 閉会の挨拶に立った尾藤廣喜(弁護士)副団長は、「いずれにおいても、法律に違反した行政が平気で行われている。法律に基づく行政をやってもらい、住民のいのちと暮らしを守っていくために力を合わせていこう」と述べました。
9月議会に条例案提出
スケジュールのまますすめず、もっと議論が必要
第5回門真市子ども・子育て会議
2日、第5回門真市子ども・子育て会議が本館2階大会議室で開かれ、党議員団から、井上まり子、豊北ゆう子議員が傍聴しました。
今年度から、機構改革により、会議の事務局が福祉部局から教育委員会に移されました。 挨拶に立った三宅教育長は「子どもたちの最善の利益のために全力をあげていきたい」と述べました。
会議は、これまでの経過と今後のスケジュール、特定教育・保育及び特定地域型保育に係る確認基準について、放課後児童健全育成事業に係る設備及び運営に関する基準についてなどでした。
国の基準はあくまでも最低基準
新制度では、「認可」を受けた施設・事業が給付(財政措置)の対象となるため、市町村の「確認」が必要となり、認可基準(条例)を策定しなければなりません。
会議で示された本市の「特定教育・保育施設・特定地域型保育事業の運営に関しての基準」では、国に準じるものとするとなっており、利用定員など37項目のうち、国に従うべき項目が17項目で、残りの20項目は参酌すべき項目となっており、審議された結果、すべて国に準じることを前提としていく。放課後児童健全育成事業の設備運営に関する基準については、全21条のうち、第10条の一部の「職員配置」だけが、国に従うべき基準となっていますが、すべて国の基準で行くことが決まりました。
しかし、国の基準はあくまでも最低基準であり、門真市の方が国基準より上回っている施策(放課後児童クラブの対象児童の要件等)については維持し、下回っているものについては拡充が求められます。市は、門真の今の水準を維持していきたいと答えています。
委員からは、「基準は門真市にあっているのか」「放課後児童クラブの待機児童は解消されるのか」「放課後児童を受け入れる場合、児童の人数に合わせた指導員の人数より余裕の持った体制をつくってほしい」私立幼稚園の関係者からは、「新制度がスタートしても安定的に園を運営していくためには、認定なのか施設型なのか迷っている、質の向上のため施設整備支援策を考えて欲しい」など要望が出されました。
スケジュールでは、第5回、第6回で基準の検討と地域子ども・子育て支援事業の確保策の検討、7月には、検討したものを市民に知らせパブリックコメントをとり、9月議会に条例案を提出し、その後、10月から保育・教育の認定や事業者の認可の受付を始め、15年4月から新制度をスタートさせていく予定が示されました。今のスケジュールのまま進めて大丈夫なのか、今までの保育水準を引き下げることにならないよう、もっと時間をかけた議論が必要です。
虐待・貧困世帯をなくそう
門真子どもを守る市民の会
5月31日、「門真子どもを守る市民の会」が第21回総会と講演会を開きました。党議員団から福田英彦、豊北ゆう子議員が参加しました。 総会では1年間の活動報告がなされ、新役員の選出が行われました。
講演は、児童養護施設「神戸少年の町」で施設長をされている野口啓示氏が「児童虐待と子育て支援」と題して講演しました。
神戸少年の町は、虐待などにより家庭での養育が難しい3~18歳の子どもたち70名が暮らす養護施設と20名の乳児院を運営しています。
野口氏は「格差社会児童を直撃」という06年の神戸新聞を紹介し、今もこの状況は変わらないと指摘します。これは、兵庫県の児童相談所の調査で、経済的な困窮が40%、虐待者が精神疾患や障害で入院歴あり、アルコール依存症、薬物中毒、一般的な疾患等によるが35%、合わせて75%という結果が出ており、野口氏は75%は貧困層だということだと指摘します。
今、非正規労働者が増えていることを指摘し、非正規は、身分的には保証されず、給料も正規労働者の何分の1かで、格差がはっきりしてきたと言います。 そんな中、野口氏の児童養護施設に入所してくる子供の親にもまず正社員の親は来ないと言いきります。
バッドサイクルからグッドサイクルへ
野口氏は、児童虐待がなぜ起こるのか、それは即効性があるから、暴力以外の方法を知らないからと話します。 また、貧困から生まれる生活ストレスから、起こる傾向バッドサイクルや逆のグッドサイクルなど図表で示し、csp(コモンセンス・ぺアレンティング)の効果的なしつけ法について説明しました。
野口氏は、「私の人生も捨てたもんやない」と、子どもたちに思ってもらえればとこの仕事をしているとのことでした。国や自治体において虐待の大きな要因となっている貧困をなくしていく施策が急がれます。