[2005.12.18] -[門真民報]
12月議会本会議は12日に開かれ、冒頭、連帯労組関西生コン支部をめぐる政治資金規正法違反容疑で逮捕された、戸田ひさよし議員に対する議員辞職勧告決議を全会一致で採択。(全文は2面に掲載)このあと、公の施設に係る指定管理者手続条例など24議案が上程され、この中で、空席となっていた助役に前理事の五十野充氏を選任することに日本共産党以外の賛成で同意しました。
冒頭におこなわれた、戸田氏への議員辞職勧告決議では、同議員が政治資金規正法違反の疑いで大阪府警から自宅兼事務所の家宅捜索を受け、12月8日議員控室で逮捕されたことなどの経過を述べ、本市市議会議員が逮捕されたことは前代未聞の不祥事であり、市議会の名誉を汚し市民の信頼を大きく失墜させると指摘。さらに、家宅捜索から1カ月経過しているにもかかわらず、説明責任を全く果たしていないことをあげ、道義的、政治的責任をとり、議員を辞職するよう求めています。
本会議では、また、平成16年度門真市歳入歳出決算認定の採決がおこなわれ、日本共産党を代表して井上まり子議員が反対討論をおこないました。同議員は、北河内7市中5市が借上げ方式を廃止し、タクシーによるチケット方式にし、さらに、16日間も稼動しない日があったのに、自動車借上げをやめようとしないこと。実質待機者があり、保育所に入りたくても入れない状況があるのに、保育所増設という抜本的対策をとらないこと。国民健康保険で、皆保険制度に反する資格証明書が713件も発行されていること。地下鉄門真南駅土地区画整理事業が終結したのに、この基になる南部地域整備大綱そのものを見直ししようとしないこと。中学校6校の学校給食調理業務の民間委託を実施していること。消耗品費も十分充足されていないのに、パソコン等情報機器に毎年1億3千万円ものリース料を支出していることなどを指摘しました。
本会議に上程された議案は、13日の総務水道常任委員会を皮切りに、各委員会で審議がおこなわれ、21日の本会議で採決がおこなわれます。
総務水道常任員委員会は、13日に開催され、日本共産党から吉松正憲議員が出席しました。今議会の最大の問題の一つである指定管理者にかかわる条例のうち、総務委員会には、「公の施設に係る指定管理者の指定の手続等に関する条例」について、審議がおこなわれました。
同議員は、指定管理者制度が導入されることによって、住民福祉の増進という地方自治の本旨がゆがめられ、経済性が最優先で、公の施設が運営されることがないのか、という観点から、門真市の姿勢をただしました。
この中で特に、指定管理者の選定にあたっての兼業禁止規定を条例に盛り込むよう求めました。これに対して、「兼業禁止規定は、必置規定ではなく、排除規定を有している条例を制定している自治体は、極めて少ない。実際問題として市長や議員の経営する企業等が指定を受けることはありえない。」と答弁。しかし、同議員は、門真市が、市長や議員の関係者が指定管理者になることがふさわしいと認識しているのか、それとも、ふさわしくないと認識しているのかをただしましたが、あいまいな表現しか示されず、ふさわしくないとの明言はありませんでした。さらに、兼業禁止規定を盛り込むことに、何か不都合があるのかをただしたのに対し、「兼業禁止規定を盛り込み、市長及び議員等の経営する団体を指定管理者から外すことについては、何ら不都合やまずいことはありません。」と条例化に問題がないことを明言しました。
これらの答弁を受けて、同議員は、兼業禁止規定を盛り込んだ条例修正案を提出しました。提案理由では、兼業禁止規定を設けることによって、不正・腐敗の温床となることを防ぐためであること。市として、不正・腐敗を持ち込まない姿勢を明確にする意義があると述べました。しかし、採決では、日本共産党が修正案に賛成、原案に反対の態度をとったのみで、日本共産党以外の会派は修正案に反対、原案に賛成しました。
太平洋戦争・真珠湾攻撃から64年目の8日、市内の労働組合や日本共産党も参加する憲法改悪反対門真共同センターは、京阪古川橋駅で「平和憲法を守りましょう」「子供たちを戦争に送るな」と宣伝をしました。新婦人門真支部もいっしょに「赤紙配り」(召集令状)を配布しました。参加者は、「戦争放棄の憲法9条を守ろう」などと書いた横断幕を掲げ、ビラの配布や書名、マイクでの訴えをしました。 門真労連の高木末雄議長は、「開戦の日に新たな決意で守っていこう」と訴えました。また、門真南部九条の会も憲法9条の学習会と宣伝を11日におこないました。
8日、障害者(児)を守る全大阪協議会、きょうされん大阪支部、は、10月31日「障害者自立支援法」が制定されたことで「障害者の立場にたった『障害者自立支援法』の運用を求める要望書」を門真市に提出し、井上まり子議員も参加し懇談をしました。きょうされん大阪支部代表者から、「同法は区分決定等で、所得調査が伴うもので、利用の仕組みそのものが変わるので「審査会等」を利用者の立場で立ち上げて欲しい。利用者に原則1割自己負担を求めるとなっていること(現在の障害者支援費制度では、利用者の負担は、所得に応じた応能負担)においてもサービスの後退を招かないように市としての配慮をお願いしたい」「また、今まで負担が無かった人に負担が生じてくることがありうるので、わかり難い減免制度の理解をきちんとして欲しい」等を要望しました。来年4月からの実施は、短期間に障害者手帳取得者(約6000人)に対し周知を図ることや、窓口対応等にも理解してもらうのに相当の時間がかかることで、人員体制の必要性が求められと思われます。