[2005.12.25] -[門真民報]
14日、民生常任委員会が開かれ、市民文化会館などに指定管理者制度を導入する条例案、一般会計補正予算など、付託議案について審査しました。
まず、門真市民文化会館(ルミエールホール)の管理を指定管理者制度に移行する条例の全部改正について福田議員は、(1)引き続き財団法人門真市文化振興事業団が行う「自主事業」の内容。指定管理者制度の導入によって自主事業が制限されないか。拡充の方向性(2)指定管理費の抑制(10%減、稼働率60%で想定)によって労働条件にしわ寄せはないか。財団以外が指定管理者となった場合の雇用の継続について。次の指定管理者への引継ぎがきちんと行われるのかなどについて質し、文化振興が図られ市民サービスが後退することのないよう求め、市民交流会館条例の全部改正とともに賛成しました。
門真市村岡自然ふるさと村条例の全部改正については、香美町(村岡町他2市が合併)の「ロッジかどま」で親しまれてきた施設を指定管理者制度に移行することについて、(1)香美町との協議の内容(2)負担金や現在の職員の雇用問題(3)設置目的(門真市と香美町とのいっそうの交流)が薄められるのではないかについて質し、香美町との調整が不充分なこと、設置目的が薄められるという危惧が拭えないことから討論を行い反対しました。
所管事項質問で福田議員は、公立保育園に配置されているアルバイト職員問題について質しました。このなかで、正職の保育士72人、アルバイトが75人、同じような仕事をしながら、給与はもちろん休暇など大きな格差があるという実態が明らかとなり、障害児保育など、公立園の果たす重要な役割に照らして「異常な状態」と厳しく批判しました。そして、現在のアルバイト職員をせめて「常勤嘱託」として採用することを強く求めました。これに対し五十野助役が「財政的にやむを得なかった。あらゆる角度から調整したい。」と答弁しました。公立園の役割にふさわしい職員の配置、労働条件の改善が強く求められています。
門真市保健福祉センター内の老人デイサービスセンターと障害者福祉センターが指定管理者制度に移行となること、介護保険法の改正で地域包括支援センターによる包括支援事業の創設により、同センター内の在宅介護支援センターが廃止となることで門真市保健福祉センター条例の一部改正案が出されました。来年4月から廃止になる在宅介護支援センターは、これまで地域介護等の公的な役割を担っており、今後、介護サービス等の公平性・安定性の確保をどうしていくのかを質しました。答弁→専門的な指導、助言を行い、介護保険以外の一般施策と調整を図り、公平・公正の確保に努めます。
求められる障害者センターの一層の充実
障害者福祉センターは、デイサービスの提供やボランティアの養成、点字活動等の支援を総合的に提供できる施設であることから、同センターにおける可能なサービスの有効活用を求めました。指定管理者制度においてもこれまで通りの老人デイサービスとの相互利用となっており、寝屋川や大東市は独立した障害者センターを設置しており、同センターの2階部分全体を独立した障害者福祉センターとして有効活用してはどうかと提案しました。答弁→06年4月より施行される障害者自立支援法に伴う状況を踏まえて対応、活用の拡大に向けて研究。
《一般会計補正予算》
《所管質問》
16年度、門真保健所が廃止。大阪府と交わした協定書の遵守について、「住民の保健福祉サービスの低下をまねかない」ように連絡会議の継続を求めました。
15日、建設常任委員会が開催され門真市直営の自転車駐車場に指定管理者制度を導入する議案など7議案の審議が行われました。同委員会に亀井あつし議員が出席しました。門真市有料自転車駐車場条例の一部改正について、指定管理者制度の導入によって市民サービスの後退はないと判断し賛成しました。建築物の安全及び市街地の防災機能を確保などを目的とした建築基準法施行条例の一部改正について、安全確保のために必要な改正と判断し賛成しました。建築基準法の一部改正の審議の中で同議員は、マンションなどの耐震強度偽装問題にふれ、「『官から民』『規制緩和』など行政の仕事を儲けの対象と見なす流れは良い結果を招かない」「市民を守るためにも門真市の特定行政庁が、建築確認や検査などを充分にチェック出来る体制にすべき」と主張しました。毎年12月定例市議会で、宅地開発などによって出来る道路を市に帰属に伴う市道路線の認定と変更。第二京阪道路建設と一緒に下水道工事を2億4463万3200円で国に委託。上島頭と下島頭地域の町名変更を18・19年に実施。新橋市営住宅屋上倉庫吹き付け材撤去(アスベスト対策)の補正予算。以上5議案についても賛成しました。
16日、文教常任委員会が開催され、市立青少年運動広場・運動広場・テニスコートの条例改正と学校給食・放課後児童クラブを民間委託する補正予算の審議が行われ中西議員が出席しました。
企業の利益追求とならないよう監視・指導体制の強化を求める
市立青少年広場・運動広場・テニスコートの条例改正は、指定管理者制度導入のため行うものです。まず、指定管理者の導入にあたり、市民の利便性はどうなるのか質したところ「現在、教育委員会で平日、手続きしているが、現地で、土・日・夜間でも申込みできるようになる」と市民には使いやすくなることが明かとなりました。次に、指定管理者が行う独自の事業について自由にできるのか、料金設定はどうなるのか質したところ、「独自の事業については、教育委員会の承認が必要・料金についても協議事項となる」とのことでした。また、現在実施されている減免制度は継続されるとのことです。さらに、経営が赤字や黒字になった場合どうなるのか質したところ、「赤字の場合は、補填しない。黒字の場合、指定管理者のものとなる」との答弁だったため「市の施設を使って生み出された黒字は全額、事業者のものとせず、市も一定とるべき」と質したところ「黒字の額によって調整することを協定書に盛り込む」と答弁がありました。
学校給食・児童クラブは直営で実施すべき
今回、第1中学校の給食を民間委託するが、継続性・安定性・教育的観点から問題があり、豊な人間育成の点から自校直営で行うべき、また、児童クラブは、初めて民間委託されますが、3年ごとに民間委託先が変わることが質疑の中で明らかとなり、これでは子供たちが精神的に不安となる。子ども達を犠牲にしていいのか追求しました。
【所管質問】
子どもの命を守ることについて
今、子ども達の命がいとも簡単に奪われている中、地域と行政が一体となった取り組みが求められています。委員会で(1)キッズサポータの増員(2)子どもの見守りとして交通専従員の配置(3)通学路の点検、危険箇所の対策(4)児童虐待について学校教職員の研修、児童・保護者への教育・啓発の実態(5)子ども自身が自分の身を守るためのCAPプログラムの実施を求めました。キッズサポーターは、全体で947名で地域によりばらつきあるため、引き続きPRが求められています。交通専従員については、これ以上の増員は困難、通学路の点検については実施し、危険な箇所については対策を行う、CAPは、小学3年生40クラス実施した場合、約200万かかり、全校での実施は困難だが、毎年度取り組むとの見解でした。
就学援助制度の継続を
就学援助制度は、憲法26条「義務教育はこれを無償とする」にもとづき実施されていますが、国は今年度から、補助金を削減し一般財源化しています。そのため、他市では制度が後退している所があります。質疑の中で門真市では4人に1人がこの制度を利用しており、引き続きこの制度を継続するよう求めた所、「継続して実施する」と答弁がありました。