[2008.2.24] -[門真民報]
橋下知事誕生後初の府議会、2月議会(29日開会)を前に、日本共産党大阪府議会議員団主催の「府民団体懇談会」が15日開かれ、党議員団から福田英彦議員が参加しました。
懇談会ではまず議員団幹事長の阿部誠行議員が報告を行いました。
橋下知事は就任した6日に「大阪府財政非常事態宣言」を行い、「全ての事業、出資法人及び公の施設をゼロベースで見直し」「収入の範囲内で予算を組むという原則を平成20年度予算から徹底」するとの内容が示されたこと、平成20年度は7月31日までの「暫定予算」とし、福祉や教育、安心・安全など、年間単位で組むもので、府民のいのちと暮らしに重大な影響を及ぼすものまで7月31日までとしていることについて批判しました。
このような予算編成方針に、地方自治体からは「廃止や見直しで収入に穴があくおそれがある」など不安の声が上がっています。
市町村長に対する説明会が18日(市長会)、28日(町村長会)に予定されていますが、いずれも僅か30分と不安の声に全く耳を傾けようとしない姿勢であることも報告されました。
橋下知事は財政難を理由に公の施設で必要のないものは民営化・売却を促進するとし、府立図書館以外の二十五施設について「改革プロジェクトチーム」で検討するとしていますが、その施設のひとつに門真市がプール利用補助を行っている「なみはやドーム(門真スポーツセンター)」が挙げられています。
また、暫定予算に計上されない主な事業に「密集住宅市街地整備促進事業補助金」が含まれており、門真市がすすめる事業についても大きな影響が予想されます。
この懇談会には、さまざまな団体が参加。売却・民営化が検討されている「ドーンセンター(女性総合センター)」の存続を求める運動、小規模作業所の補助金を廃止しないでほしい、保育行政の認可外保育活用の動き、学童保育の指導員への補助、密集事業や耐震診断補助の予算不計上問題、救急医療の充実など、多くの団体から活動報告や要望等が出されました。
党議員団は、橋下府政のもとで、門真市民に直接影響を及ぼす問題をはじめ、市民サービスや公的責任の後退を許さない立場で頑張ります。
後期高齢者医療制度では、医療の内容についても差別を行い、十分な医療が受けられないのではないかと危惧されていましたが、その危惧が現実となりそうです。
中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は13日の総会で、公的医療保険から医療機関に支払われる診療報酬の08年度改定案(4月から実施)をまとめ、舛添要一厚労相に答申しました。
答申では、「75歳以上の心身の特性等を踏まえる」と外来、入院、在宅、終末期の各分野で、75歳以上の医療を差別・制限する別建ての診療報酬体系を盛り込みました。
外来医療では、後期高齢者診療料(6千円・患者負担は一割)を新設。慢性疾患を「管理」する医療機関を一カ所に限ることで、高齢者が複数の医療機関にかかることを妨げようとするものです。
また、検査・画像診断などを同診療料に含むと明記。高齢者の検査回数などが増えた場合でも、医療機関に支払われる報酬は増えないようにする「制限」を設けました。
入院医療では、「長期入院」にならない体制をとった医療機関への評価を重視。終末期も、「過剰医療」をしない確約をとるなどした医療機関への報酬を高くするなど、75歳以上を「手厚い医療」から締め出す方向を打ち出しました。
外来から、入院、終末期までことごとく75歳以上の高齢者の医療費を抑制する診療報酬で、「長生きが喜べない」制度への大改悪で後期高齢者医療制度導入と連動したものです。
後期高齢者医療制度はやっぱり中止するしかありません。
厚生労働省は、平成16年6月に「水道ビジョン」を策定し、市町村等各水道事業者に対して、「地域水道ビジョンの策定を推奨、これを受けて門真市でも門真市水道事業基本計画策定委員会がつくられ、市ホームページには「門真市水道事業基本計画(案)」と「計画期間10年」を公表しています。
また、市民による意見募集も行われ、策定作業がすすめられています。
厚労省「水道ビジョン」の「地域水道ビジョン作成の手引」では、「今後、『水道ビジョン』が掲げる『世界のトップランナーを目指してチャレンジし続ける水道』を基本理念とし、『安心』、『安定』、『持続』、『環境』、及び『国際』という5つの政策課題に関する目標を達成することにより、需要者のニーズに対応した信頼性の高い水道を次世代に継承していくためには、各水道事業者等が自らの事業の現状と将来見通しを分析。
評価した上で、目指すべき将来像を描き、その実現のための方策を示すものとして『地域水道ビジョン』の作成を推奨する」との目的を示しています。
門真市水道事業基本計画(案)」では、第1章「門真市水道ビジョン」として、1.作成にあたって、2.現状と課題、3.将来像、4.基本政策、第2章中期水道施設整備計画として、1.水道施設の耐震化対策、2.老朽排水管の更新事業、第3章財政計画・中期経営計画として、1.財政計画、2.中期経営計画、中期経営計画の検証の構成となっています。
門真市は、自己水源がなく、全水量を大阪府営水道から高度処理した水道水を購入しています。
それだけに、自己水源を持つ市町村より水道代が割高となるなど市民にとっても、門真市にとっても厳しい事業運営の下に置かれています。
今回、厚労省が鳴り物入りで、計画策定を推進する意図がどこにあるのかわかりませんが、本市としては、水源確保という名目で大阪府などの過大投資が行われることのないよう、監視を強め、安全な水を安定して、安価で供給できるよう、引き続く努力を行うことが必要です。
17日、南部門真団地後援会(新井実会長)は、南部市民センターで市政報告懇談会を開催しました。
今回は、市政報告と今年4月から実施される「後期高齢者医療制度」についての学習をしました。
亀井あつし議員より、「第二次門真市行財政改革推進計画(案)」について、これまで無料で行われていた市民検診の費用を新年度から有料にするなど市民の負担増が目白押しであることや、今年度開設した市民プラザや南部市民センターの管理を民間に任せる、市立運動広場やロッジかどまを廃止する方向で検討しているなどの問題について説明しました。市議団が、市民検診の有料化は予防医学や健康増進に逆行すること、公共施設の見直しは慎重にすべきと主張していることなども紹介しました。
医療関連の現場に従事する方を講師に迎え、参加者全員で「健康骨のストレッチ」をした後、「08年4月からはじまる『後期高齢者医療制度』」というテーマで同制度がどれほど高齢者を医療から遠ざけるものであるか詳しく説明を受けました。
参加者から、「慢性疾患を2つ以上ある場合はどうなるのか」「保険料が払えない場合どうなるのか」などさまざまな切実な質問が寄せられました。
質問に対して「慢性疾患への治療は、医療点数が低く抑えられ、治療するほど診療所が赤字になる仕組みになっている」「保険料を滞納したら保険証を取り上げられる」と説明がありました。
参加者は、異口同音に「年寄りは早よ死ねということか」「何でもお金次第かいな」と怒りの声が出されていました。
13・14日の両日にかけて、けいはん医療生活協同組合は地域の支部毎に、商店街や駅前で、恒例の「虹のバレンタイン行動」を行いました。
高齢者の医療費負担を大幅に引き上げることをはじめとする後期高齢者医療制度の大改悪の撤回を求める署名行動、「憲法守ろう」などの訴えがされました。党議員団も参加し、市民に訴えました。