[2014.3.28] -[門真民報]
開発会社主導のまちづくり、差押強化の収納対策は認められない
豊北ゆう子議員が討論、3月議会が閉会
本会議が 25日開かれ、各常任委員会に審査が負託されていた議案の審査内容と結果について委員長報告の後、採決が行われ、全議案可決されました。
党議員団は、平成 25年度一般会計補正予算、平成 26年度一般会計、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計予算の4件については、問題点を指摘し反対しました。
採決にあたっては豊北ゆう子議員が討論に立ちました。
平成 25年度一般会計補正予算では、中町・幸福町のまちづくりについて開発会社保有の土地の換地先が旧第6中学校運動広場となり、将来歪なまちづくりになること、共同事業組合が、規約に基づく事業計画書も策定せず、住宅市街地整備事業を進めている問題を厳しく指摘しました。
平成 26年度一般会計予算では、総務建設所管では、開発会社主導の住宅市街地整備事業の推進、効果のあいまいな行財政運営アドバイザー。民生所管では、ごみ収集委託のさらなる推進や焼却施設等の包括委託の問題点、市民を監視させ合う生活保護情報ダイヤル。文教所管では、学力テストの推進、「私たちの道徳」を使用しての復古的かつ形式的な道徳教育の推進、活用を検討することなく解体する浜町幼稚園の問題点などについて指摘。
少人数学級の推進、専任図書館司書の拡充、妊産婦検診助成の拡充、放課後児童クラブの拡充などの予算が計上されているが、「予算全体として認めることはできない」と述べました。
国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計予算については、滞納者への差押え強化での収納対策の推進などの問題点を指摘しました。
賦課限度額を4万円引き上げ 81万円に引上げる国保条例改正については、国に要望し保険料軽減を求めました。 障害者認定区分審査委員の定数を定める条例の改正では、慎重なな審査と市の検証を求めました。
平成 26年度公共下水道事業特別会計及び水道事業会計予算については、安倍自・公政権の消費税増税強行によって、市民負担増が押し付けられることを指摘したうえで、整備促進で市民サービス向上を求めました。
学力向上や学校施設について改善と提案、所得格差と学力テスト結果の関連示す
19日 文教常任委員会開催 亀井あつし議員が質疑
亀井議員は、「学力テストによって、門真の子どもたちの問題解決能力が向上したことが示せるのか」と全国学力学習状況調査問題について質問しました。
教育委員会は、「(平成 25年度)算数A・B両区分とも、過去5年間で最も大阪府の『平均正答率』に近づいた」と答弁しました。
質疑の中で、就学援助受給率が高い自治体ほど学力テストの点数が低いという結果は実証されている。大阪も同様と指摘しました。
そして、門真の子どもたちの学力向上に必要なことは、「平均正答率」にこだわるのでなく、35人学級の一日も早い全学年実施、学校図書司書の全校配置、経済格差をカバーする就学援助制度の充実こそが大切と訴えました。
道徳教育の問題点を指摘
「道徳教育」問題について質問しました。「いじめ」を解決するには道徳が大切というが、道徳の研究指定校だった大津の中学校で自殺事件が発生した事を示し、観念的な論理の破たんを示した上で、「(客観的な)自己肯定感と道徳心が比例するというデーターはあるのか」と質問したところ、「自己肯定感と道徳心の相関関係を示すデーターはない」と答弁しました。
文科省消費税分増額しているのに就学援助費据え置きは問題
就学援助の対象項目にPTA会費なども入っている自治体を紹介し、対象項目の拡大を求めましたが、現状を説明する答弁にとどまりました。また、7月から就学援助金を支給している事例を示し支給を早めることを求めましたが、「困難」と答えました。
次に、「文部科学省が示した2014年度の就学援助費の予算額案は消費税増税に伴い、13年度比で増額しているが、門真市はどうしているか」と質問。
それに対して、「今後、学校の状況や近隣各市の動向を踏まえ、検討」と答弁しました。
本来、就学援助の認定に渡すべき増額分を支給しないことは問題です。引き続き、他市の党議員団とも連携し消費税増額が適切に支給されるように頑張ります。
H24年度の大阪府下状況
*門真の就学援助金人員状況(33市中)
小学校 要保護+準要保護 府下2位
中学校 〟 府下1位
*学力・学習状況調査結果(32市町村中 公立)
国語A・国語B・算数A・算数B、いずれも府下市町村の中で、平均正答率が下位グループに位置しています。
社会教育法に基づいた「公民館」の大切さを訴える
昨年3月に開催された、公民館運営審議会議事録に多くの出席委員から、「(予算や決算の)支出、収入、実績などきちんと報告する必要がある」、「信用という部分で疑う(予約システムが)意見を聞いてから始めると聞いていたのに、いきなりスタートした」との意見を紹介しました。
そして、社会教育法第 29条にある、公民館運営審議会への諮問をどうして省いてきたのか質問しました。
二島公民館分館廃止問題など諮問しなかったことがあったのに「諮問案件はなかった」「 26年度からは、年2回開催。諮問案件が生じた場合は適宜対応」と答弁しました。
又、「生涯学習複合施設基本構想『施設に求められる機能』とあるが保育コーナなどの検討もして欲しい」と求めに対し、「市民ニーズの把握に努める」と答弁しました。
亀井議員は、社会教育法に基づいた「公民館」の重要性を訴えました。
ガラス張りの「市立総合体育館」水光熱費は高くならない?
25年度補正予算の質疑で、「ダイエートポス跡地に建設が予定の体育館の外壁に、ガラスがたくさん使用されるデザインだが維持管理費は高くならないか」との質問に対して、具体的数値を示すことが出来ませんでした。
また、耐震・水害対策について、「建物がガラス張りの構造になっている点について、耐震上の問題はないのか」「電源・浸水対策は」と質問したところ「耐震性の検討を行っている。破損・脱落が生じないよう検討している」「2mの浸水に対応する止水板を検討。電気室は3階に設ける」と答弁しました。
沖小学校の大規模改造、工事の前倒しを求める
沖小学校の非常階段や教室、トイレの設備配管などの老朽化の深刻な現状を示し、一刻も早く改修をする必要について訴え、工事の前倒しを求めましたが「前倒しは困難」と答弁しました。
亀井議員は、文教委員会として老朽化している校舎の視察を行うことを提案しました。
文教予算の反対討論(要旨)
文教予算の反対討論で、学力テストに使う3百万5千円を司書配置に転用すれば4人分確保出来るので、8校で新たに司書の配置が可能。
そのことによって基礎学力をしっかりつけ、問題を解決する力をつけることが出来ると述べました。
道徳教育について、復古的かつ形式的で、肝心の基本的人権や子どもの権利についての見地が無い(副読本の)「私たちの道徳」は使用すべきでない。道徳教育の要は、子どもを人間として尊重する姿勢を学校生活全体に貫いていくことこそ大切と訴えました。
開発会社への29億円の建物補償、「あれはひどいな」と市民の声
「住みよい門真をつくる会」が駅頭宣伝
「住みよい門真をつくる会」は 21日、京阪古川橋駅頭で宣伝行動を行いました。
宣伝行動は、門真市が開発会社に対し、旧ダイエーの建物補償費29億円を支払った問題について、2月 13日に「住みよい門真をつくる会」の市民 12人が住民監査請求を行ったことを報告。
いま門真市で何が起こっているのか、何が問題なのかについて訴えました。
門真市は、開発会社に対し、旧ダイエー建物の除却補償に 29億円を支払いながら、1㎡の土地も取得していない一方で、開発会社は1万3千㎡の土地取得に 20億円程度しか支出しておらず、まだ9億円残していることになります。
「このような税金や補助金の使い方は認められない」と、昨年市長選挙に出馬した佐々木よしとさんが力強く訴えました。
通行する市民からは、「テレビを見た、あれはひどいな」「頑張ってや」などの声が寄せられました。
福田英彦議員は、昨年の3月議会で建物補償費が計上された補正予算が問題となり、「否決すべきもの」とされたにもかかわらず、公明党、自民党などが本会議の採決で賛成し可決され、総額 29億円もの補償費が支払われたと議会のチェックが不十分だったことを報告、「市民が収めた税金が市民のために使われる市政へと転換するために、ご一緒に監視していきましょう」と訴えました。