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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2013年12月議会 亀井あつし議員の一般質問・答弁

    [2013.12.19] -[議会活動]

    1.図書館の充実について

     はじめに、門真市立図書館は、新橋町の本館と門真市民プラザ分館の2館で運営しています。24年度決算の図書統計によると、蔵書統計23万6724冊、総貸出数38万6484点、登録者5万565人、行事・催し物として、ブックスタート、赤ちゃんふれあいタイム、お話の会・絵本の広場、英語でたのしむおはなし会、おはなしの会、「図書館フェア」、「一日図書館員」などの子ども読書推進事業、昨年の「昭和のくらしをふりかえる」などのテーマを決めた一般書の展示会、おはなしボランテェア養成講座、出前講座など多岐にわたり取り組まれています。
     今議会の一般質問で、門真の貧困問題に関連した質問が複数の議員からされています。私が門真の貧困問題の現状から脱却していくうえで行き着いた先が図書館でした。図書館の充実に行きあたりました。もちろん図書行政だけで貧困問題が解決しないことはいうまでもありません。
     私自身のことですが、私は学校の勉強が出来ませんでした。けど本を読むことだけは好きでした。少し極論かもしれませんが、計算は四則が理解できれば電卓でできます、字を書くのが苦手でもパソコンを使えてキーボドを打てれば文字は印刷機から出てきます、けど読むことが苦手であると勉強が前に進みません。
     社会に出て自分の目標を見出し成長していくうえで、読書は間違いなく身を助けます。経済的に厳しく本を買いたくても買えない、特に専門書は高くて手に入らない、そんな問題解決の手助けをしてくれるのが図書館です。人間にとって大切な、豊かな心を育てる上でも本の役割は重要です。小説や詩などを通じての喜怒哀楽や生き方の疑似体験、事実の積み重ねで読者に迫るノンフィクション等あげだしたらキリがありません。図書館は、学びたい人にはより一層の向上のための情報提供の場、勉強につまづいている人には導きの場です。
     1800年代、アメリカの公教育の父ホレス・マンは「学校で読むことを教え、知識欲を植え付けても、卒業後に図書を入手出来なければ、学校教育自体が無意味になる」「無料で図書を提供することが公の責任」と言ったそうです。また、イギリスでは1850年に公立図書館法が制定され、「貧しい労働者たちが読書の喜びを知り、飲酒や犯罪が減少し、道徳心の向上に貢献した」と文献に記述されていました。現在のような近代的無料原則の図書館はこのような歴史的背景のもとで確立されてきました。
     日本の場合、1950年に図書館法が制定されました。図書館法は、第1条に「社会教育法の精神に基づき」とあるように社会教育法が基になっています。社会教育法は、教育基本法が基となっています。教育基本法は日本国憲法にのっとり体系化されています。図書館と最も関係の深い「教育を受ける権利」を示した憲法第26条。学ぶに相応しい図書資料の充実、環境整備は26条の規定を前提にしています。憲法第23条の「学問の自由」、憲法25条の「健康施文化的な最低限度の生活」の規定なども図書館にあり方にとって、とても大切です。そして、憲法12条に示される「国民に保障する自由及び権利は国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とあるように、自らの考えで判断できる主権者を育てることが目的になっています。
     以下質問をさせていただきます。
     全国各地の公立図書館の入り口には、日本図書館協会の総会で決議された「図書館の自由に関する宣言」が掲げられています。この宣言には、住民に対しての資料収集、資料提供の自由、利用者の秘密を守ること、全ての検閲に反対することが謳われています。門真市ではどのように図書館奉仕の基本を住民に知らせているかお答えください。
     次に、図書館整備計画についてお尋ねします。現在、図書館と生涯学習施設を合わせた複合施設の建設を予定していますが、図書館について市の総合計画の中でどのように位置づけられ、どんな図書館を目指しているのでしょうか、具体的に数値を含めた「図書館整備計画」を策定しているのでしょうか。予定している図書館建設は、図書館側の構想及び住民の意向はどのように反映させるのか。一般的に、複合施設の場合、図書館の理念及び運営方法を設計に反映させ、図書館設置としての機能を損なわせないように、また、独立して管理運営ができるようにしなければならないとされているが、建設を予定している図書館はどうでしょうか。
     次に、条例で設置されている図書館協議会についてお尋ねします。図書館協議会は、図書館法第14条で「図書館運営に関し館長の諮問の応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき意見を述べる機関」と位置付けられています。豊中市では、協議会委員に市民公募枠を設け、応募動機や抱負や作文を書いてもらって選考と、住民の意思の反映を図っているとの事例も文献では紹介されています。門真市では、実際に図書館を利用している人を委員にしているでしょうか、協議会の定例会は年間何回開催しているでしょうか、具体的に諮問をしているでしょうか、協議会は傍聴が認められているでしょうか答弁を求めます。
     次に、図書館運営にあたっての住民参加についてお尋ねします。先日視察をした佐賀県伊万里市民図書館は、1986年から1995年まで「図書館づくりをすすめる会」が結成され、市民が一緒に図書館とは何かを学びながら図書館建設に携わり建設、開館後は「図書館フレンズいまり」を発足させ、「協力と提言」を旗印に図書館のパートナーとして活動が展開されています。会員数は現在400人前後になっています。門真図書館では、図書館利用者懇談会は開かれているでしょうか、さまざまな、イベントの企画にあたって住民、利用者の声を聴いているでしょうか答弁を求めます。

    【生涯学習部長の答弁】

     市民に対して図書館奉仕の基本を知らせることについてであります。
     図書館におきましては、図書館法に基づき事業運営を行い、あわせて「図書館の自由に関する宣言」を尊重し、実践の場におきましては指針として掲げております。宣言文につきましては、以前掲示しておりましたように、玄関入口付近に再掲示するよう考えてまいります。
     次に図書館整備計画についてであります。
     第5次総合計画の「まちのかおづくり」という観点から、多くの市民のみなさまから親しまれる施設として、「幅広い世代の関心を取り込んだ図書館資料が活用できる、ゆとりある滞在の場」といたしております。
     現在、本館が老朽化し手狭になってきていることから本館機能を持った新たな図書館の建設を市民へのアンケートやパブリックコメントを実施して「門真市生涯学習複合施設建設基本計画」として35万冊規模の蔵書能力をもった図書館計画を平成25年3月に策定いたしております。
     複合施設としてのメリットを最大限活かしながら、図書館部門と文化会館部門を独立させ、図書館としての機能を十分果たせるよう考えております。
     次に条例で設置されている図書館協議会についてであります。
     本図書館協議会では、年度ごとの「事業計画及び予算」、「事業報告」をはじめ、図書館奉仕における様々なご意見をいただき、運営に反映させております。協議会委員は公募という形はとっておりませんが図書館を利用されている市民の方も入っておられ、ご意見をいただいております。
     また、定例会は2回開催し、必要に応じて諮問を行い、傍聴もしていただけます。
     次に図書館運営にあたっての住民参加についてであります。
     市民ボランティア8団体との協働による事業を行っております。
     利用者懇談会は行っておりませんが、事業開催にあたってはボランティア会議等により、ブックスタートやおはなし会のあり方について等、市民の皆さんのご意見を反映させております。
     今後とも、一層の協働による運営に努めてまいります。