[2013.6.7] -[議会活動]
景気が良くなってきたと、一部では報道されていますが、景気が良くなっているのは、一部の投資家、輸出大企業であり、多くの市民にはその実感がありません。むしろ、物価が上がりさらには来年4月から消費税が増税されるなど、ますます安心して暮らしていけるのかという心配が増えています。そんな中、夫婦共働きをしないと暮らしていけない家庭が増えています。安心して暮らし・子どもを産み育てやすいまちにと市民の誰もが願っていますし、市長も施政方針の中で「幸福度の向上」が大事であり、そのキーワードは「子ども」「女性」であり、「安心して子育てができるように環境整備、また女性の社会進出や参画をサポートできるようにしていかなければならない」と述べています。
そこで子育て支援についてお尋ねします。
本市における保育所の待機児童数の状況と待機児童解消に向けた考えについてお聞きします。
現在門真市には、公立保育所3ヶ所、認可保育所13ヶ所に2027名の子どもたちが入所しています。待機児童も現時点で発生していると予測しますが現時点で何人になっているのか、またここ2~3年の門真市の待機児童の状況も合わせてお聞かせください。
認可保育所に預けて働きたいけれども、定員いっぱいで預けられず、市の補助を受けている認可外保育所4ヵ所に37名、また独自で運営している認可外保育所1ヵ所、ベビーホテル1ヶ所にも子どもたちが入所しています。
認可外保育所に入所している子どもたちは認可保育所に入れなかった子どもたちですから、この子どもたちも待機児童の人数にカウントすべきと考えます。
このような待機児童をなくして、誰もがいつでも安心して子どもを預け働くことができる子育て安心のまちにしていくための施策を考えるのは市の役割であります。
保育を必要とする誰もが、認可保育所に預けたいと思っています。しかし、全員が入れず認可外保育所に預けているわけです。
認可外保育所は、市の受け皿として市の補完的役割を果たしている施設であり、補助金も十分ではありませんが出されています。それぞれの認可外保育所ではしっかりと努力されていても厳しい運営の中では限界があり、認可保育所と認可外保育所では、保育料にも大きな差が生まれています。3歳児未満児の保育料で比較してみますと平均して、認可保育園では1ヶ月15710円、認可外保育園では33750円となり、倍以上認可外保育所が高くなっています。こうした状況を緩和するため門真市は今年度から、認可外保育所を利用している保護者に対して差額の半分を補助するということで、子育て支援が一歩前進となったことは評価いたします。しかし、それでも認可外保育所に預けておられる家庭では1ヶ月1万円近く、年間約12万円の負担となります。
保育料だけではなく認可外保育所には園庭がないところが殆どです。国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)を満たしている認可保育所に多くの保護者は預けたいと希望しています。
同じ門真に住んでいて、たまたま認可保育所に入れなかったと言うだけで、門真市が補助をしても年間約12万円も負担が生じ、子どもたちの保育を受ける環境整備が保障されない中で保育を受ける状況には変わりありません。門真市に住むすべての子どもたちの保育を公平に保障するのは自治体の役割だと考えます。
昨年、健康福祉部長は私の6月の一般質問に対し、「市内の認可外保育所や幼稚園が定員に達していないから認可保育所を増設しなければならない状況に至っていない」と答弁されましたが、今後の門真市を考えていく場合、市長も施政方針の中で「安心して子育てができるように環境整備をしていかなければならない」と言っているように、保育を希望するすべての子どもたちの保育の保障をしていくために、認可外保育所に入所している子どもたちも認可保育所に入れるようにしていくべきではないでしょうか。そのためには認可保育所を増設していくことは必要不可欠だと考えますが、門真を安心して子育てできるまちにしていくための答弁をお願いいたします。
【健康福祉部長の答弁】
待機児童解消についてであります。
過去3年間の待機児童につきましては、4月1日時点では発生しておりませんが、10月1日時点では、22年が120人、23年が86人、24年が76人となっており、直近の25年5月1日時点では31人の待機児童が発生しております。
次に保育所増設についての考え方でありますが、本市の将来的な人口推計において、就学前児童数の減少が見込まれていること、また、市内の認可外保育施設や幼稚園が定員に達していない状況などから、現在のところ、認可保育所の増設を図るのではなく、既存保育所の入所定員の弾力的運用や認可外保育施設・幼稚園などの情報提供・あっせんにより、年度途中の待機児童対策を図っているところです。
さらに、今年度より、民間保育所における入所枠拡大に向けた保育士確保のため、保育士の処遇改善に取り組む民間保育所へ補助を行うとともに、認可外保育施設を利用する保護者の負担を軽減するため、一部ではありますが、利用料補助を実施することとしたところです。
今後におきましては、保護者のおかれている状況やニーズをでき得る限り的確に把握することにより、認可保育所のみならず、一時預かり事業や幼稚園での預かり保育、認可外保育施設など、様々な保育サービスについて情報を提供し、保護者ニーズと保育サービスを適切に結びつけるよう努めてまいりますとともに、ニーズ調査や子ども・子育て会議の議論を踏まえて策定される「(仮称)門真市子ども・子育て支援事業計画」において、将来的な需要量の見込みやその確保の方策を検討する中で、認可保育所の供給量につきましても検討してまいりたいと考えております。
幼稚園・保育所の施設の安全について伺います。
現在、本市の小・中学校の耐震化率は2012年度で100%になり一定安全が図られていますが、幼稚園・保育所の耐震化は放置されたままで計画すらありません。
今後60%の確率で南海地震、70%の確率で東南海地震が起きると言われている中、耐震
化は急がれるべきと考えます。昨年もお聞きしましたが、私の質問の中で「保育所の耐震化については今後慎重に検討する」と答弁されていますが、どんな検討がなされたのか、また以下の点についてもお答えいただきますようによろしくお願いいたします。
幼稚園・保育所の建物は、どんな構造で築何年経過しているのか
耐震診断は行っているのか、行っているのであればどんな結果が出ているのか
耐震工事、建て替えについての考えはあるのか、あるとしたらいつを目途にしているのかお聞かせください。
門真市で教育・保育を受けている子どもたち、幼稚園教諭・保育士をはじめ、そこで働いている職員の安全を守るためにも、耐震化に向けた施設整備を早期に図るよう要望し質問といたします。
【健康福祉部長の答弁】
次に保育所の耐震化についてであります。
公立保育所3園の築年数及び構造につきましては、上野口保育園が鉄骨造で築44年、南保育園の北棟が鉄骨造で築42年、西棟及び東棟が鉄筋コンクリート造で築40年、浜町保育園が鉄骨造で築 42年、増築棟は築36年となっております。
また、耐震診断につきましては、21年度に南保育園、22年度に上野口保育園及び浜町保育園で実施し、それぞれ耐震化が必要な施設であるとの結果となっております。
次に、これまでの検討内容及び今後の考え方についてであります。
3園のうち、南保育園につきましては、府営門真住宅の建て替え工事に合わせることとなっており、現段階では28年度に竣工予定となっております。
上野口保育園及び浜町保育園につきましても、現在、庁内において、耐震診断の結果や施設の築年数、費用対効果などを総合的に勘案しつつ、現施設への耐震補強や現地建て替え、新築移転など、実施時期も含め、より効果的な手法について、検討を行っているところであります。
いずれにいたしましても、少しでも早く施設対応できるよう、財源の確保を含め、もっとも効果的な整備手法について、引き続き、検討を進めてまいりたいと考えております。
【学校教育部長の答弁】
公立幼稚園4園の築年数と構造及び耐震診断の実施状況についてであります。
浜町幼稚園は、管理棟が築44年木造1階建て、教室棟が築39年鉄骨造1階建てであります。南幼稚園は築42年の鉄骨造1階建てであり、北巣本幼稚園は築39年、大和田幼稚園は築36年でそれぞれ鉄筋コンクリート造の2階建てであります。また、耐震診断につきましては4園全て未実施となっております。
次に、公立幼稚園の耐震化についてであります。
公立学校園の耐震化につきましては、市民の皆様の避難所となる小中学校の耐震化を最優先課題と位置付け実施してきたところであります。浜町幼稚園、北巣本幼稚園については、門真市幼児教育基本計画に基づく再構築を、また、南幼稚園についても施設の建替えを予定していることから、耐震化は考えておりません。また、残る大和田幼稚園につきましては、様々な検討を重ねながら、耐震診断も含め、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。