[2012.10.5] -[門真民報]
市民の切実な要望をとりあげ、4人の議員団全員が一般質問-9月議会終わる
9月13日から14日間の日程で開かれていた9月議会(第3回定例会)が、26日閉会しました。
25日の本会議では、各常任委員会付託されていた8議案について委員長報告の後、採決が行われ、全議案全会一致で可決されました。
その後、17人が通告した市政に対する一般質問が26日にわたって行われました。
党議員団は、4人全員が一般質問に立ち、市民の切実な要望を取り上げ、市の姿勢をただしました。(内容については、今週・来週号に掲載)
意見書については、自民党新政クラブ提案で、防衛強化を強調する「香港民間団体による領海侵入及び尖閣諸島不法上陸に関する意見書」、従軍慰安婦問題は解決されたとする「李明博韓国大統領の言動に抗議し、政府に対韓国外交の見直しを求める意見書」については、問題点を指摘し反対しましたが、賛成多数で可決されました。
公明党提案の「中小企業の成長支援策の拡充を求める意見書」「脱法ドラッグとりわけ脱法ハーブに対する早急な規制強化等を求める意見書」については、全会一致で可決されました。
日本共産党議員団がが提案した「公契約における賃金・労働条件の確保を求める意見書」については、各会派調整の結果、採択見込がないことから、本会議での上程はされませんでした。
ゲリラ豪雨から学ぶべき課題と教訓、浸水対策について3つの提案-亀井あつし議員が一般質問
8月14日に発生したゲリラ豪雨による被害、教訓と課題、今後の対策、市長が発生時から20日まで登庁しなかった問題について、亀井あつし議員が一般質問をしました。
市域の2・5%が浸水
質問 被害の現状はどの程度か?
答弁 浸水世帯、道路冠水を含め市域全体の約2.5%が浸水した。
雨量計の増設を検討
今回のゲリラ豪雨が「門真市地域防災計画」が行政の果たす役割から見てどうだったかを質問しました。
質問 災害の記録撮影はどうしたか
答弁 秘書広報課が調整を行い、土木課に撮影を依頼し、災害状況の記録撮影をした。
質問 (今回は、危機管理課が対応したが)災害相談は、どこが対応するのか
答弁 市民部の業務と明記しており、専門的な相談等は、担当課に迅速かつ的確な対応に努める。
質問 商工業者の被害状況の把握は
答弁 守口門真商工会議所が収集された情報の提供を受け、把握。特段、商工業者への復旧対策はしていない。資金斡旋は、相談窓口である商工会議所を紹介。「り災証明」は、被災市民同様に発行している。
質問 小中学校の避難所はどこが対応するのか。
答弁 教育委員会の業務と明記しており、避難所の管理、運営に努める。
質問 関電の落雷・停電対応はどうだったか
答弁 ライフラインの復旧は、市民生活の安心・安全に向け、今後とも迅速な復旧を要望する。
質問 市内全域の降雨状況を把握する為、雨量計の増設を求める。
答弁 市域全体の降雨状況を把握し、浸水対策を図るため、雨量計の増設に向けて検討している。
水防訓練の実施や市役所周辺への地下貯留池設置を
今後の浸水対策について、3つの提案をしました。
質問 浸水対策について広報で紹介して欲しい。水防訓練実施を
答弁 広報紙での周知について具体の対応策の掲載について検討したい。水防訓練も、今後具体化も含め調査研究したい。
質問 建築物への浸水対策に関する規制・誘導と既存建築物を対象とした助成事業創設を
答弁 設計上の配慮を、大阪府建築士事務所協会に要請を予定。助成制度等を研究したい。
質問 防災機能を有する公園などに貯留施設の設置、透水性舗装を
答弁 中町地区及び幸福町・垣内町地区は、防災機能を有する公園及び交流広場の地下に、雨水貯留槽及び耐震性貯水槽の設置を予定している。透水性舗装も、有効なもの。開発の際には、一部を除き透水性舗装の施工を条件としている。
園部市長は「夏休み」で20日まで登庁せず、答弁も人まかせ
質問 ゲリラ豪雨の発生した8月14日は、どこで何をしていたのか。同日のいつごろ知ったのか。浸水被害に対してどのようにリーダーシップを発揮したのか。被害発生後、いつ市役所に来たのか
答弁 当日の朝、静養先(夏休み先)で、被害状況の報告を受け万全の措置をとるよう指示をした。8月18日に帰阪し、8月20日登庁。
「今後も状況に応じ適切な判断を」と部長が答弁繰返す
質問 市民に対して「市民が大変な被害に遭われた」という思いがあるのなら、3月定例市議会で「市民に寄り添う」というのなら、どうして今議会の冒頭挨拶で述べないのか
答弁 広報紙及びホームページなどを通じ、お見舞いを申し上げた。
質問 市民が災害で困っているとき、市に戻らないで、適切な対応をすればそれでよいと市長は考えているのか?
答弁 今後も状況に応じ適切な判断のもと、市長の役割を果たす。
尚、当日の一般質問の冒頭で多くの議員が、被災された市民に対してのお見舞い、機敏な対応した市職員一同には感謝を述べましたが、市長に対しては、なんら感謝の言葉がありませんでした。
職員の意欲・市民サービス低下につながる人事評価制度やめよ!-福田英彦議員の一般質問
福田英彦議員は、新たな人事評価制度の導入の問題点について質し、導入を取りやめるよう求めました。
相対評価で処遇反映は「努力しても報われない」制度
人事評価を相対評価で行うことの問題点は官民問わず出されている。今回の場合では、課長級以下では、部局ごとに相対化することから、その部局が「企画部門」や「事業部門」と「定型的な業務を担当する部門」、あるいは「本庁」と「出先機関」のように、業務の性質が異なる部局間で、仮に業務目標の困難度・重要度に差異がある場合、目標の達成度が同程度の職員同士であっても、在籍する部局により、評価結果に乖離が生じ不公平感のある処遇への反映となる。
分かりやすく言うと、A部では70点がC評価となり昇給が2号、B部では同じ70点でもB評価で昇給が4号という場合がある。
今回の評価制度では、このようなことが①起こりえると考えるか、②起こった場合はどうするのか、③このことは、「努力が報われる」制度どころか「努力しても報われない」制度ではないのか。
【答弁】今回の相対化により指摘の可能性はあるものの、評価結果の分析や検討を行う中で慎重に処遇反映する。
部局間での相対化により「努力が報われる制度」かどうかについては、評価方法のメリット・デメリットを勘案する中で「努力が報われる制度」に向け、よりベターであると判断し取り入れたもの。
生涯賃金への影響大、職場の連携や応援など柔軟対応できない
相対評価の処遇への影響、特にCにランクされることによる昇給への影響は、勤勉手当のようにその時限りではなく、その後AやBランクを続けたとしても、2号の昇給の遅れについては適用があるかどうかわからないSにランクされなければ取り戻すことはでない。 現在30代前半の課長補佐が誕生、この課長補佐がもし、Cにランクされれば、その昇給の遅れは25年以上続くこととなり、一時金を含めた生涯賃金への影響は大。このことについてどのように考えているのか。また、相対評価はどんなに頑張っても10%はCランクとなることから、どうしても「自分ではなく、誰かがCランク」にと考えてしまうことになる。現在課内での連携や応援など柔軟な対応を目的としてグループ制が導入されているが、どうして柔軟な対応が出来るのか。
【答弁】昇給への反映による職員の生涯賃金への影響については、
昇給差を設けることから、賃金への影響があることは認識。一度下位にランクされた職員についても、比率こそ固定化されていないもののS評価に位置付けられることや、昇格により一定の回復の機会はあるものと考える。
相対評価による職場内連携については、指摘のような点については、「協調性」等の評価項目の導入や人事評価制度の趣旨を職員研修等を通じて理解を深めることで、職場内連携の活発化を促したい。
民間でも見直し、導入自治体でも失敗の制度導入やめよ!
今回導入しようとしている人事評価制度は、「能力・成果主義」として、民間が、利益至上主義、市場経済万能主義を人事制度や給与制度の面から追求するために導入したもの。
しかし、先駆的に導入しながら業績低迷や正当に評価されていないといった不満など見直しを余儀なくされた富士通はあまりにも有名、導入されている自治体においても、下位区分にランクされた職員が退職するという絶対にあってはならないことも起こっている。
このような制度導入は取りやめるべきだがどうか。
【答弁】指摘のように、他の自治体等においては制度の見直しや廃止事例が報告されている。
本市における人事評価制度は、職員の人材育成を主眼に管理職の処遇反映を始めとした制度改正を行うもので、人材育成ひいては市民サービス向上につながる制度となるよう努めて参りたい。