[2012.7.6] -[門真民報]
6月19日、6月定例市議会で亀井あつし議員は、「府営門真団地建替え問題と今後の周辺地域のまちづくりとの関係」について一般質問をしました。
府が門真団地の全面建替えから、耐震化を含む複合的な建替えに方針を変更した事についての市の答弁を紹介します。
質問
いつ大阪府から資料が届けられたのか、どのような説明があったか、説明された内容を庁内の関係部署にいつ報告したか、府の説明を庁内で協議したのか。
答弁
本年3月26日に開催された府まちづくり推進協議会で配布されたが、都合で欠席した為、後日、都市建設部に資料として送付されていた。計画に関する個別・具体の説明は受けていない、庁内への報告と協議は実施できなかった。
質問
今回の府の方針変更を市はどのように受け止めているか、今後のまちづくりとの関係でどのように考えているのか。
答弁
早急に大阪府との協議の場を設け、住民要望を踏まえ、建替えを軸とした、まちづくりを鋭意進めたい。
再質問1
会議出席は、どこの部署がする予定だったのか、いつ府から資料が送付されたのか、全面建替えでなく複合となっていることを市は初めて認識したのはいつか。
答弁
都市建設部が出席予定だった。資料は(昨)年度内に届いていた。認識は、5月18日、府より情報提供を受けた時点で企画課は認識をしていた。
再質問2
府と門真市のまちづくり会議とは、どんな会議か、次回はいつ開催する予定か、会議待ちで良いのか。
答弁
府営住宅資産を活用して現実的で実効性のあるまちづくりを府と本市で協議検討するために設置した。庁内で調整が整い次第、会議が出来るよう府と調整を図る。会議待ちの対応を行うつもりない。まちづくりの重点地域であることから申し入れるべきことは確実に申入れを行う。
(答弁は要旨)
一般質問の中、 亀井議員は、府営住宅に入りたい方がたくさんいるのに、入居戸数を削減するなど公営住宅法の改悪に歩調を合わせた「大阪府営住宅ストック総合活用計画」の問題点を指摘しました。
そして、引き下げられている入居収入基準を引き上げ、働き盛りのみなさんなどが入居出来るようにすることを、府に要望すること、併せて門真市も市営住宅の入居収入基準を引き上げる事を要望しました。
また、ヨーロッパでは、公的住宅が20~30%も占めており、民間借家との競争関係を形成し、住宅市場全体の改善に役立っている事例を紹介し、公営住宅建設の大切さを訴えました。
開通後2年余が経過する第二京阪高速道路は、計画の時点から大気汚染・騒音等公害問題や交通安全問題など多様な不安に駆られてきました。沿道住民の方を中心に「公害のない道路を」と、公害調停(申立人3375人)も10年もの長きにわたり、おこなわれて来ました。その中で、家屋の実態調査、開通年度前後3年の騒音調査の実施、裏面吸音板の設置、遮音壁の高さを7mから8mに拡大するなど計13項目の改善が図られてきています。
豊北議員は、大気汚染の現状や交通安全対策・騒音・反射光の問題・今後の環境対策について、市の対応を質しました。
【答弁】現在、三ツ島局と沖町局の2か所で大気中の浮遊粒子状物質、二酸化窒素、騒音を測定しており、健康に及ぼす結果は出ていない、測定結果は市のホームページで公表している。豊北議員は、PM2.5(ぜんそくなど呼吸器系への悪影響だけでなく、循環器系の疾患や肺がんの原因にもなるなど有毒性がわかっている)の測定の早期実現と現在実施している子どもたちの健康調査も引き続き行うよう要望しました。
【答弁】下島頭北交差点は、横断歩道の長さが約40mもある巨大交差点です。視覚障がい者の方が、不自由な思いをして渡っておられることから、視覚障がい者用音声信号機の設置を求めました。 第二京阪道路は交通量も10年6月より、1年半後の11年11月には、約1万6000台も増え、4万5254台になっており、周辺住民の健康への影響を考え、この場所での大気測定の必要性を質しましたが、現在の測定基地局での測定結果が基準値以内であるとの理由で新たに測定は考えていない。
第二京阪道路の遮音壁に当たる、太陽光の反射により、付近の住宅や学校などから、まぶしいという被害が寄せられていましたが、昨年度、事業者による対策工事が実施されました。しかし、今なお被害の声が後をたたないことから今後についての対策を求めました。
【答弁】「生活に支障をきたす場合や学校、病院等の集団生活に支障が生じる施設に対しては、当事者、事業者及び市も含めた中で協議を行う。
今後の第二京阪道路の環境対策については、「交通量の変化も予想される中、大気汚染・騒音の問題が懸念される。今後も継続して一層の公害監視に努める。
本市では、3年前に公立保育園4園を1度に民営化し、保育の公的責任の後退がすすめられる中、豊北議員は、以下の点について質問をしました。
【答弁】4月1日現在、待機児童は発生しておらず、保育所の増設の状況に至っていない。(しかし、6月1日現在41人に)
【答弁】公立保育園3園のうち南保育園は、16年に新築・移転を考えている。後の2園も少しでも早く対応していくと答弁。
【答弁】子育て支援センターについては、本市域を4分割し地域子育て支援センターと公立保育園3園が連携し、子育て親子の交流の場の提供と交流の促進、子育て相談、地域子育て関連情報の提供に取り組んでいる。
保育の公的責任を放棄する「子ども子育て新システム」について、昨年9月議会で門真市議会として、「再検討を求める意見書」を国に出しています。市として、この「新システム」をどう認識しているのか、また、導入された場合、待機児童は解消されるのか、経済状況によって保育の質が変わることがないのか質し、「新システム」でなく現行制度を維持し拡充させるよう国に求めるべきだと要望しました。
【答弁】福祉としての保育制度の維持や保護者負担、財源確保などに懸念がある、待機児童対策としての効果も不透明になる可能性がある。市としての疑問、危惧する点は国に直接質問を投げかけ要望を伝えたところ。今後の国の動向を慎重に見極めていきたい。
子育て支援センターについて、公立保育園では雨が降ってきたら入る部屋もない状態だ。部屋の設置も含め内容の充実を図るよう求めました。また、市内小・中学校は今年度にすべての耐震化が計られるのに、保育所については耐震化の計画もないのは問題だと強く指摘しました。
【答弁】公立保育所における地域子育て支援の場所の確保については耐震改修や建て替えの際に、合わせて検討していく。耐震化については、早期の対応に向けて検討。
6月23日、大阪市内で開催され、亀井あつし議員が参加しました。
奈良女子大学教授の中山徹氏より、「過去の震災から何を学び、いのち・くらしを守る地域自治体をどうつくるか」という基調講演がおこなわれました。
講演の中、中山氏は、機能中心型の20世紀の大阪のまちづくりの問題点(高層タワーマンション、地下街、コンビナートなど)を指摘しました。
同時に、人口減を前提とした、仕事も生活も地域で出来る、21世紀型の大阪のまちづくりの提案がおこなわれました。
21世紀型のまちづくりを進めていくには、耐震改修や液状化対策などを個人任せにせず、行政の責任において取り組んでいく事が大切と、強調されました。
特別報告として、「災害時における保健士活動」、「東日本大震災の対応と国の出先機関の役割」について、関係機関の労働組合より報告がありました。
また、新日本婦人の会が府下各市で取り組んでいる「女性の視点で草の根から防災まちづくり」の取り組みが報告されました。
「府下43市町村防災アンケートの回答から見る問題点」についても報告がおこなわれました。(アンケート内容は、今後の民報で改めて紹介する予定です。)