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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2012年6月議会 亀井あつし議員の一般質問・答弁

    [2012.6.21] -[議会活動]

    1.府営門真団地建てかえ計画の変更と今後のまちづくりについて

     (1)「大阪府営住宅ストック総合活用計画」に伴い府営門真団地が全面建替えから建替えと耐震改修を複合的に組み合わせることになったことについて

      本年3月、大阪府は「大阪府住宅まちづくりマスタープラン」の施策別計画の1つとして、2003度に策定した「府営住宅ストック総合活用計画」の2度目の改定方針として平成23年度から10年間を計画期間とする「府営住宅ストック総合計画」を発表しました。同計画方針には、「平成22年10月『大阪府財政構造改革プラン(案)』では住宅政策のあり方として、府営住宅の供給を中心とした政策から、公的賃貸、民間賃貸住宅等含めた住宅市場全体を活用した府民の安心居住と活力を創造する新たな住宅政策に転換することとし、府営住宅については、福祉部門と連携したソフト・ハード両面にわたる低額所得者や高齢者等への対応など、住宅セーフティーネットの確保を前提として、将来的に量的な縮小を図ること」と府営住宅削減を前面に打ち出しています。
     そして、低需要団地の一部用途廃止と耐震改修が必要な高層住宅の廃止で10年間に5,000戸削減。需要のある団地でも、募集停止で入居者を減らし、現在入居者している世帯だけを対象に建替えをして10年間で5,000戸削減しようとしています。この方針のもと、1,000戸以上の大規模団地は全面建替えを止めて、耐震改修等も併せた複合建替えにする。対象は、府営門真団地を含む5つの大規模団地。5つの団地の中で最初に事業化されるのが門真団地です。
     平成21年3月に府営門真団地建替基本構想が大阪府住宅まちづくり部住宅経営室より発表されました。当時、私が大阪府に今後の計画について問い合わせたところ、2029年頃に事業を終わらせたいとのことでした。ところがその後、2029年の事業終了については、いつ事業終了になるか分からないまま、今年度から第一期工事着工、2017度より第二期工事。第3期以降の計画はこれからと説明を受けてきました。そして、先ほど説明したように、全面建替え方針の変更が示された訳であります。
     「大阪府営住宅ストック総合活用計画」に基づいた、府営門真団地建替え計画の変更、建て替えと耐震化等を複合的に組み合わせることについて、いつ大阪府から資料が届けられたのか、どのような説明があったか、説明された内容について庁内の関係部署にいつ報告したか、府の説明について庁内で協議したか答弁を求めます。

      (2)門真市として同計画変更と今後の市内南東部地域のまちづくりとの関係についてどのように考えているかについて

     「門真市都市計画マスタープラン」第3章「地域別まちづくり構想の南東部」の「中部まちづくり整備ゾーン」項目に「府営門真団地建替えとともに産業系を主とした土地利用を適切に誘導するため、用途地域と合わせて地区計画制度などの活用により、良好な地域環境や景観の創出に努めます」「府営門真団地建替え計画に併せた公共施設整備をはじめ」などと方針を示しています。
     今回の府の方針変更を市はどのように受け止めているか、今後のまちづくりとの関係でどのように考えているのか答弁を求めます。
     最後に、「大阪府住宅まちづくりマスタープラン」、「大阪府営住宅ストック総合活用計画」について思うところについて述べさせていただきます。
     「大阪府住宅まちづくりマスタープラン」は、先ほども述べましたが、「市場機能を活用した住宅セーフティーネットの構築」と民間主体の住宅政策を基本とし、公的責任を限りなく縮小する考えが貫かれています。「大阪府営住宅ストック総合活用計画」は、序文に「平成8年度からは所得階層を絞り込むなど低額所得者や高齢者等のための住宅セーフティーネットへと役割が変遷してきた」とあります。公営住宅法の改悪に歩調を併せて、府民の切実な公営住宅を増やしてほしいという願いに背を向け、公的責任を投げ捨てる第一歩でありました。そして、近傍同種といって民間賃貸住宅に府営住宅家賃を近づける、収入別家賃設定、入居募集にあたっての収入基準の引き下げ、収入超過を理由とした入居者の追い出しなどが行われています。
     その結果、低所得者や高齢者、体の不自由なみなさんが入居者の多くを占める団地になり、自治会運営などが困難になっています。
     ところが「大阪府営住宅ストック総合活用計画」の「地域コミュニティの活性化と住民福祉の支援」には、府の施策が招いた責任や問題に何ら触れず、市や団地周辺地域住民に責任を負わせようとする記述がされていることには呆れるばかりです。今回示された「大阪府営住宅ストック総合活用計画」は、前回の計画では戸数を減らさずに順次建替えを進めるとしていたものを、将来的に縮減するとなっています。
     管理戸数の1,000戸を超える大規模団地の建替えにあたっては、建て替えと耐震化などを複合的に組み合わせると同時に戸数の縮小化を明らかにしています。今でも府営住宅に入りたい方がたくさんおられているのに、入居戸数を削減するようなことは許せません。
     いますべきことは、入居収入基準を引き上げ、働き盛りの年代のみなさんが入居出来るようにすることです。そのことによって地域コミュニュティの活性化することではないでしょうか。
     市として大阪府に入居募集に当たっての収入基準を引き上げるように要望することを求めておきます。門真市も同様に市営住宅の入居収入基準を引き上げる事を要望します。
     また、公営住宅を減らすのではなく逆に増やすべきと考えます。大阪府の公営住宅は、6.3%で他府県に比べると高いと言われています。「ヨーロッパでは20~30%公的住宅があり民間借家との競争関係を形成し住宅市場全体の改善に役立つ」と神戸大学大学院人間発達部環境研究科の平山洋介教授氏は、述べられています。私も同感であることを述べ質問を終わります。

     【総合政策部長・答弁】 

     府営門真団地建てかえ計画の変更と今後のまちづくりについてであります。
     まず、大阪府からどのような説明があったのかについてでありますが、「大阪府営住宅ストック活用事業計画」につきましては、本年3月26日に開催された大阪府まちづくり推進協議会において配付されたところでありますが、本市は、業務の都合により、会議を欠席したため、後日、協議会の所管部署である都市建設部に資料として送付があったものであります。
     この間、計画に関する本市への個別・具体の説明は受けておらず、庁内への報告並びに協議は実施できなかったものであります。府営住宅の建て替えに関しましては、今回、突如建て替えによる手法に加え、一部用途廃止や耐震改修を視野に入れた複合の手法が示されたところであります。
     今後の具体内容につきましては、早急に大阪府との協議の場を設け、住民要望を踏まえながら、建て替えを軸とした、まちづくりを鋭意進めてまいりたいと考えております。

    【都市建設部長・答弁】

     府営門真団地の建替えは、24年3月に策定いたしました門真市都市計画マスタープランの南東地域における地域づくりの目標である「自然と調和した新しい魅力を発信するまち」の中で位置付けており、良好な地域環境などの創出を目指しております。
     今後につきましては、先ほど、総合政策部長より、御答弁申し上げましたとおり、大阪府と協議の場を設け、地域づくりの目標の実現に向けた実効性のあるまちづくりについて、検討を進めてまいりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。

     

    【再質問】

     「大阪府まちづくり推進協議会を欠席、後日、所管部署の都市建設部に資料として送付」とあったが、会議出席はどこの部署がする予定だったのか、いつ府から資料が送付されたのか、全面建替えでなく複合となっていることを市としてはじめて認識したのはいつか。「今後、府との協議の場を設け」とあったが、5月22日の大阪府議会で門真団地の建て替え問題の一般質問に対して、住宅まちづくり部長は答弁で、「門真住宅と周辺のまちづくり基本構想は、今年度中に策定」「まちづくり会議で門真市と十分協議」などと答弁している。府と門真市のまちづくり会議とは、どんな会議か、次回はいつ開催する予定か、会議待ちで良いのか答弁を求めます。

    【答弁】

     再質問につきまして、ご答弁申し上げます。
     まず、会議出席はどこの部署がする予定だったのか、資料の送付時期がいつだったのかにつきましては、都市建設部まちづくり課が出席予定であり、資料の送付時期につきましては、年度内に届いておりました。 
     次に、全面建替えでなく複合となっていることを認識した時期についてでありますが、5月18日に府より、詳細な説明はありませんでしたが、情報提供を受けた時点で企画課は認識をいたしておりました。
     次に、まちづくり基本構想の周辺についてでありますが、府との協議は行っていないため、どこまでの範囲を含めるかについては、今後の検討課題であると認識いたしております。
     次に、まちづくり会議がどのような会議で、いつ開催する予定か、会議待ちでよいのかについてでありますが、会議につきましては、大阪府営住宅資産を活用して地域の課題整理をし、その課題解決や地域力の向上をめざし、現実的で実効性のあるまちづくりを大阪府と門真市で協議検討するために設置するものであり、開催時期につきましては、現在、庁内において、関係部署と会議のあり方や庁内体制の調整を行っており、調整が整い次第、早急に会議が開催できるよう、府と調整を図ってまいりますので、会議待ちの対応を行うつもりはございません。当然、本市としましては、門真団地及び周辺地区につきましては、まちづくりの重点地域であることから、今後におきましても、申し入れすべきことは確実に申し入れを行い、よりよいまちづくりとなるよう、大阪府と協議をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申しあげます。