[2011.11.25] -[門真民報]
「教育基本条例案」には、まず「教育理念」として、「世界標準で競争力の高い人材を育てる」などの項目が並んでいます。「人材」という言葉自体が、教育の基本を語る文章には、まったくふさわしくない言葉ですが、それが平然と使われ、徹底した競争主義と、財界のための「人材」づくりが、公然とうたわれています。
さらに、「教育基本条例案」には、府が「学力テスト」の学校別結果を公表する、「3年連続定員割れ」の高校は機械的に「統廃合」とするなどのことも書かれています。
学校も弱肉強食の競争に追い立てられます。
子どもたちと学校を、徹底した競争に追い立て、ふるいわけ、序列化することによって、本当の学力が育つでしょうか。
そういうやり方は反対に、子どもたちの心に深い傷をつくり、発達を損なってしまいます。そのことは、国連・子どもの権利委員会から3度にわたって、日本の競争教育はあまりに過度で異常だ、いじめや不登校などさまざまな発達障害を子どもたちにもたらしていると批判され、是正を求められていることからも明らかです。
本当の学力というのは、子どもたちを競争に追い立てることからは生まれません。子どもたちの知的探究心に働きかける、「わかる喜び」を伝えていく、そういう人間と人間の営みのなかからこそ、本当の学力は育っていくのではないでしょうか。
学校は、自由の殿堂でなくてはいけない。自由な空間の中でこそ、教育は輝きを持ちます。
教育というのは、あれこれの「国策」に役立つ「人材」をつくることを目的にしてはならないもの。教育はただひたすらに、一人ひとりの子どもたちの主権者としての「人格の完成」をめざしておこなわれるべきもの。それが日本国憲法で定められた国民主権の原理にのっとった教育です。
17日、10人の呼びかけ人を代表し、東京大学教授の佐藤学、小森陽一の両氏は「教育基本条例案」ついて、「大阪にとどまらず日本社会全体にとって見過ごせない問題である」と考えアピールを発表しました。アピールには、高村薫(作家)、山田洋次(映画監督)各氏58人が賛同しています。
・教育は子どもを芽生えさせるものであって、管理すべきではないと思います。(東京大学名誉教授の坂本義和氏)
・「独断」に気付かず、自己主張を正当化する言動を許すことはできません。(服飾デザイナーの森南海子氏)
・国民の不満・不安・不信の怒りを独裁的手法でくみ上げて独裁権力を築こうとするまさにファシズム的潮流。(元大阪城天守閣館長の渡辺武氏)
15日、門真市議会として市内の学校の授業を参観することになり、教育委員会の担当者と共に、古川橋小学校で授業参観をしました。
党議員団からは、福田英彦議員・豊北ゆう子議員が参加しました。
当日は、6年生の算数と国語の授業でした。
子どもたちの机の並べ方はコの字型で、従来型の先生と子どもたちの対面式でなく、子どもたち同士も顔を見ながら授業が出来るようになっていました。
参観の中で感じたことは、まず一人ひとりがよく考えるということを大事に授業を進めていることでした。そして、他の人の意見もよく聞き、自分の考えていることもしっかり発表するということが子どもたちの中で育っているように見受けられました。
参観終了後は、校長、担当教諭と懇談会がもたれ、古川橋小学校の学校教育方針について説明を受けました。
学習指導で大事にしていることは、「生きる力」を育むこととして、特に思考力・判断力・表現力などの能力の育成を考えて指導しているとのことでした。
具体的には、聞く力・書く力・話す力を子どもたちにつけてほしいと語っておられました。
【懇談の中では】
◎考えることを重視した授業をするためには、時間がかかると思われるが、決められた時間の中でどのようにしているのか。
◎「6年間を系統的に」は大切、そのための個別の成長記録も必要。
◎コの字型の机の並べ方は良い。27人学級だからこそ可能。などの意見が出されました。
大阪府市議会議長会主催の第51回大阪府市議会議員研修会が18日開かれ、福田英彦議員が出席しました。
研修会は、中央大学大学院教授の佐々木信夫氏を講師に「地方議会は変われるか」をテーマに講演がありました。
講演では、最近の自治体をめぐる動きや「地方議会」のあり方の議論、首長や議会など変わるべき自治体の五つのポイントなどについて述べました。
また、日本の自治制度である二元代表制の意義について述べた上で、議会としての市民への説明会の開催などについてもふれました。
最後に、これからの議会改革は、議員定数や報酬削減などの行政改革(量的改革)ではなく、政治改革(質的改革)としての議会改革へシフトしていくべきとしました。
議会改革については、門真市議会においても、議会改革協議会で議論が進められていますが、日曜・祝日・夜間の議会開催や、議会の動画配信、議会としての市民への報告会の開催など、実施していくことが求められます。
11月は、青少年の犯罪や非行のない明るい社会を築いていくことを目的とする「全国青少年健全育成強調月間」。その一環として19日、南部市民センターで「家庭と地域と学校で青少年を守ろう」のスローガンで、「 門真市青少年育成協議会連合会」主催の「青少年非行防止市民決起大会」が開催され、党議員団から井上まり子議員、豊北ゆう子議員が出席しました。
大会会長・実行委員長の挨拶、 各来賓の「励ましの言葉」では、市民ぐるみの非行防止に取組む意欲や、家庭と地域と学校が連携をして青少年育成活動の充実と定着を図る決意が述べられました。
体験発表では、非行に走った青少年時代を家族・地域とのかかわりの中で、乗り越え、現在、地域で 活躍するに至った経緯が語られ、大きな感動を呼びました。
今の開発されている原子炉は莫大な「使用済み核燃料」を生み出します。
しかし、人類はそれを安全に処理する今の科学や技術をもちあわせていません。
今回のような原発事故が起きるとその被害は、はるか将来にもわたって続き、とりわけ子どもたちの健康被害への影響が強く懸念されています。また、福島県では6つの自治体がまるごと避難させられました。緑豊かな美しい村に、目に見えない放射能によっていつ戻れるかわかりません。
長崎の被爆者が「またヒバクシャを生んでしまった。この日本で」と悔やんでいます。二度と「ヒバクシャ」を生まないために、あなたも原発を考えませんか。(かどま9条の会)