[2011.9.27] -[議会活動]
市立養護老人ホーム跡地活用について質問します。
弁天池横にあります、市立養護老人ホームが来年4月で廃止されることになります。
それに伴い、四宮地域に新しく民設民営の高齢施設が、同じく来年4月から開設されることが決まっています。利用者にとって今までの養護老人ホームでの中身が何ら変わりなく引き継がれるということ、また地域の人たちにとっても交流の場としてのスペースもあると伺っています。土地は20年間、市が無償で提供するわけですから、しっかりとその役割が果たされ、運営されるように門真市としてもチェックしていくことを要望するものです。
さて、この市立養護老人ホームが廃止されることに伴い、その跡地をどう活用するのかが今後、課題となります。
昨年の9月議会で吉松前議員が、この養護老人ホーム跡地活用についての質問をしました。その時の答弁では「本施設は面積も大きく、貴重な行政資源でありますことから、今後の財政状況等も見きわめながら、有効な活用方策を検討してまいりたいと考えております。」と答弁しています。
ところが、市が今年7月末に発表した「門真市財政健全化計画・中期財政見通し」の中では、この跡地を売却するということが盛り込まれています。
どうして売却なのか?市民の意見を聞いたのか?そして、有効な活用方策についてとはどのようなことなのか、その後どのような検討がなされたのかも聞かせてください
私は、門真市に住んで24年になりますが、ずっと門真市東部地域には市民が憩える文化施設的な公共施設がないと常々感じていました。私だけではありません。この地域に住む多くの人が同じように感じています。中には「こっちは忘れられてるんだ」と、あきらめた言い方をする人さえいます。そういう住民の声を一度でも聞いたことがあるのか?お聞かせください。
また、今後アンケートを取る等、市民の意見を聞く機会を持つ等予定はありますか? お聞かせください。
先日、私は地域の人たちと市立養護老人ホームを視察させていただきました。施設内は雨漏りがおこった跡が何ケ所も見られ、調理室の外にあるマンホールの蓋が開かずトイレが使用しにくくなっていたり等、老朽化で職員の方が色々と苦労をされている様子もお聞きしました。建物以外のスペースについても、見せていただきましたが、とてもゆったりと広々としたスペースがありました。弁天池公園の横に立地していて環境もとてもいいところでした。
この市立養護老人ホームは、4077.96㎡もの大変広い敷地面積となっており、これだけの面積があれば、色々な機能を備えた文化施設ができると考えます。もちろん老朽化のことを考えますと、施設を新たに作って運営していくことなり、その後の効果や財政的なことも考えていかなければなりません。
しかし、財源がないから、本来なら市民の要望があるにもかかわらず、せっかく市の土地があるのに、何でも売り払うという選択をするというのは、あまりにも行政として貧しい選択ではないでしょうか?
「簡単に市民の土地を売り払っていいのか」「子どもと高齢者が共に使えるような場所がほしい」「住民票が取れたり、趣味の場所がほしいなど、住民の要望はたくさんある」等、市民の声を聴いています。
また、弁天池周辺地域の自治会長さんへの聞き取りの中で、「今回の売却の話は知りません」「何の相談もなしに、市の土地を勝手に売り払うのは、どうかと思う」「せっかく公園に隣接しているんだから、市民のために有効活用すべきではないか」「市はよく都合のいい時は協力してほしいと言い、自分たちはボランティアをやっているが、こんな時は何の相談も無いというのは、市民のことをいったいどう思ってるんだ」こういうふうなお声でした。
こういった市民の声に耳を傾け、今後の養護老人ホームの跡地活用については、市民合意で考えていくのが、行政として大事なことではありませんか?
私は、地域住民の要望でもある地域コミュニティ活動の拠点として、ふれあいのある、豊かな地域社会づくりの活動をしていくためにも、そういったものが殆どないこの東部地域に養護老人ホーム跡地は活用すべきだと考えます。
先ほども指摘しましたが、東部地域には、文化施設的な公共施設がないということを市として、どう捉えているのか?また、今後東部地域への公共施設整備の必要性についても、市の認識を伺います。
【総合政策部長の答弁】
まず、弁天池公園横の市立養護老人ホーム跡地活用についてであります。
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まず、昨年の第3回定例会で申し上げました有効な活用方策でありますが、既存施設を活かした転用、取り壊し後の違う公共施設の建設、住宅地としての売却による歳入確保と担税力のある市民層の確保などであります。
その後の養護老人ホーム跡地の検討でありますが、施設は老朽化が著しく、補強は困難であったため、取り壊しの決定をいたし、跡地利用としての新たな公共施設の建設につきましては、財政健全化計画策定過程において、庁内調整を行い、中長期的な視点でのコストと活用面で種々検討を行い、歳入の確保を図るため、「財政健全化計画・中期財政見通し」でお示ししておりますとおり、売却の方向となったものであります。
計画期間に状況の変化などによって、計画変更等が生じる可能性はございます。
また、養護老人ホーム跡地につきましては、今後、アンケートや市民の意見を聞く機会を持つ等の予定はございません。
次に、売却でなく、公民館等、市民活動拠点の場にすることについてであります。
東部地域の文化施設的な公共施設がないことに対する考え方、東部地域における公共施設の必要性についての市の認識でありますが、現段階の判断といたしましては、
幸福町に図書館等複合文化施設を予定しており、東部での文化的な公共施設は困難と考えております。
しかしながら、東部地域のみならず、市域全体の公共施設の配置バランスは、重要な要素と考えており、まちづくりを進めていく中で、市民ニーズや要望等を一層把握しながら、施設のライフサイクルコストや公共施設の必要性、効果等の検証を十分に行い、将来の課題として検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
【再質問】
今の答弁を東部地域の人たちが聞いたら、なんと感じるでしょうか?
今のところは、東部地域に公共施設は必要がないと聞こえました。
先ほどの答弁の中で、確認したいことが2点あります。
1点目に「計画期間に状況の変化などによって、計画変更が生じる可能性はある」との答弁でしたが、売却と計画していても、市民の要望が強い場合は、市民の要望に沿ったものになることもあると理解していいのですか?答弁を求めます。
2点目に、跡地の有効活用について、①既存施設を活かした転用②取り壊し後の違う公共施設の建設③売却による歳入確保と、検討された結果、「新たな公共施設の建設については、庁内調整を行い云々とあり、種々検討した結果、歳入確保を図るため、売却の方向となった」ということですが、この説明では、庁内で決めただけで、市民の意向を聞こうとする姿勢が全く見られず、市民無視と言わざるを得ません。
もう一度、お聞きします。今後市立養護老人ホーム跡地活用については、市民の意見は聞かなくていいという考えですか?お答えください。
【再質問に対する答弁】
まず、市民の要望が強い場合は、市民の要望に沿ったものになることもあるかについてでありますが、中長期的な視点でのコストと活用面を検討しながら、方向性を示してまいります。
次に、養護老人ホーム跡地活用について、市民の意見は聞かなくていいという考えかについてでありますが、今回の決定については、今後の利用予定について関係部局との調整を行い、方向性を決定したところであります。
そのため、現在のところ、利用意見を聞く機会を持つ等の予定はございませんので、御理解賜りますようお願い申し上げます。