[2011.9.27] -[議会活動]
日本共産党議員団を代表し、議案第31号、門真市税条例の一部改正について、また議案第37号、平成23年度門真市一般会計補正予算第2号について、反対の立場から討論を行います。
まず、市税条例の一部改正についてです。
東日本大震災で家を消失した方の二重ローン救済措置である「住宅借入金等特別税額控除」や高齢社会の多様なニーズに応える「サービス付き高齢者住宅」の登録制度の創設による税制改正については問題がないものの、しかしながら、上場株式等に係る譲渡益や配当益の減税措置については、大資産家に対する証券優遇税制を温存しているものです。これは金持ち優遇税制と大きな批判を受け、自公政権時代から廃止の方向も検討されていたものであります。今回、国は東日本大震災で復興増税という名目で庶民には消費税増税の方向を打ち出し、一方では、上場株式等に係る譲渡益や配当益の減税措置について、2年間の延長は到底容認できるものではありません。よって、今回の市税条例の一部改正は反対いたします。
次に、平成23年度門真市一般会計補正予算第2号についてです。
まず1点目は、平成23年度から平成26年度までの債務負担行為補正として、清掃施設維持管理等業務委託、リサイクル施設維持管理・運転業務等業務委託についてですが、これは複数業務について包括委託をするものです。
包括委託については、効率的である反面、行政のチェックが働きにくい、丸投げのような状況となることから、数年経過すると、チェックできる職員すらいなくなり、気がつくと安いと思っていた委託料が高くなっていたというようなことが容易に予測される問題点について指摘してきました。
民生常任委員会で、昨年の決算委員会において「外部からの検査も必要」「関係部局と協議検討」と答弁があったことについて、具体的にどのような協議検討がされたのか尋ねたところ、「施設課及び政策課でのダブルチェック体制に加え、施設課内にある修理班の一部を工事監督班として位置づける」とあったことについては、検査体制を従前より強化したと考えるものであります。しかしながら決算での答弁であった「外部からの検査も必要」という主旨からは、程遠いもので、賛成できるものではありません。
また、質疑の中でも明らかとなりましたが、これまでの2年5ヶ月間、長期包括委託の下で、受注業者がコスト削減に主眼を置くあまり部品の交換などがおろそかにされ、施設の保全に問題が生じるような危惧があったことについて、施設の性格上、極めて問題であることについても指摘します。
2点目に、まちづくり整備基金費についてです。
これまでの園部市政は「行革」の名の下で、保育所民営化、学校給食民間委託の推進、リサイクルプラザをはじめとする市民犠牲、サービスの後退を推し進めてきました。「行革の成果」が出たので、今度は「まちづくり」を進めて行くということで「まちづくり整備基金」を創設したものです。
今回の補正予算ですが、実質収支の2分の1も「まちづくり整備基金」に積み立てられていますが、福祉推進基金には6千661万4000円、教育振興基金については、わずか85万5000円しか積み立てられていません。不況や東日本大震災の影響で減収が危惧される不安定要素がある中、学校図書館に専任司書を置くことや、子育て支援としての子ども医療費助成を小学校卒業まで助成すること等の必要な施策の実施が危惧され、実質収支の2分の1も積み立てられる「まちづくり整備基金費」について賛成できるものではありません。
よって、以上、2点が含まれている一般会計補正予算には、反対を致します。