[2011.8.26] -[門真民報]
17日、 東京都内で地域科学研究会が中林一樹氏(明治大学危機管理研究センター特任教授)、渡辺実氏(防災・危機管理ジャーナリスト)、桜井誠一氏(元神戸市生活再建本部次長)を講師に迎え「地域防災計画の見直しと重点課題」と題して、研修会を開催しました。党議員団からは井上まり子議員が参加しました。
東日本大震災の特徴は、津波による被害が広域・巨大、放射能の被害が重なった複合災害。その災害の特異性から、東日本大震災の復興が、全国のまちづくりにどのような影響を与えたのか、歴史的意義について問われ、今後、首都直下地震では、85万棟が全壊、東海・東南海・南海地震では、62万棟が全壊と予測があり、長期間の東日本の災害復興と、首都圏・西日本の事前復興の取り組みが重要と指摘されました。
事前復興とは、被害想定に基づき、災害復興を想定することと、より災害に強いまちづくりを進めていくことです。東京都では、事前復興の取り組みとして震災復興グランドデザインや震災復興マニュアル、復興基本条例、震災復興検討会議を推進し、復興まちづくり模擬訓練や復興図上訓練が実施され、復興マニュアル・復興条例づくりが各区で進められています。
復興まちづくり模擬訓練とは、①被災状況を想定し、想像力を育成。②復興やプロセスの課題を想定し、復興の困難さを学ぶ。③復興まちづくりを回避するため、被害を減らす等の必要性を学ぶ。④被害を減らす防災の取り組み等を実行する。以上の4段階のプロセスから市民の防災意識の向上を図り、市民協働による減災計画に取り組むというものです。
東日本大震災に学んでやるべきことは、防災まちづくりの実践と、復興まちづくりの準備が必要との提起がありました。また、地域での災害対応と生活再建復興の基礎として、家族や地域・仕事、行政や専門家・ボランティアとの絆であることも強調されました。
18日、地域科学研究会主催で、「震災(災害)と議員活動~被災者をどう支援し、地域と行政をいかにつなぐか~」をテーマに研修会が開かれ、福田英彦議員が参加しました。
研修会では、上越市議会議員の橋爪法一氏、仙台市議会議員の佐藤わか子氏、浦安市議会議員の末益高志氏が、東日本大震災による各地の被害の状況、市民から寄せられた声をどのように行政に伝え実現したのかなどについて報告がありました。
報告では、議員が被災地で様々な活動を行っているにもかかわらず、「議員は何をやっているのか」という市民の声があったこと、様々な問題について議員個々で対応するだけではなく、議会として対応することも重要であることが共通して出されました。
続いて、地方自立政策研究所、日本自治創造学会理事長で、元志木市長の穂坂隆志が「災害時における議員の役割」について講演しました。
講演では、各議員による復旧・復興に対する幅広い住民(被災者)意思の把握と一体的な議員活動の展開(必要な議員間における被災状況の連絡・調整)が必要であること、そのために議会が組織的に動くことが重要であると強調しました。
また、議会による住民主導の復旧・復興計画のとりまとめと首長・住民との調整、国・都道府県の復旧・復興方針に対する住民(被災者)の意見収集と議会による意見具申の重要性についても強調されました。
報告等を受け、参加者との意見交換が行われました。
福田議員は、復旧・復興計画や今後の地域防災計画の見直しに当たっては、上からの押し付けでないものを策定していくことが大切で、議会(議員)の果たすべき役割は重要との観点から意見を求め、各議員からは、穂坂氏が強調した「住民主導の復旧・復興計画の取りまとめ」の重要性やそのために議会としての対応が求められていることについてコメントされました。
福田英彦議員は、17日、東京都内にある図書館と生涯学習施設等との複合施設4箇所を視察しました。
視察したのは、八王子市生涯学習センター(八王子市)、ルミエール府中(府中市)、武蔵野プレイス(武蔵野市)、しのざき文化プラザ(江戸川区)です。
図書館と併設している生涯学習等の施設についてはそれぞれ特徴があります(別表参照)が、図書館については読書・学習スペースがたっぷりと確保され、夏休みということもあり、平日でもたくさんの市民で賑わっていました。
また、いずれの施設も駅前や駅から近いところに立地されていることが共通しています。
門真市は、「門真市財政健全化計画・中期財政見通し」を7月末に発表し、「今後の主な建設事業の見込み」のなかで「図書館等生涯学習複合施設」を35億円かけ2016年度(平成28年度)開設予定で、第一中学校跡地に建設する計画が示されています。
市民にとって、図書館をはじめ生涯学習施設の充実は重要ですが、位置や規模、どのような施設をつくるのかについて、市民意向を十分把握し進めていくことが重要です。
19日、亀井あつし議員は、三重県四日市市が取り組んでいる「外国人市民との共生」について視察しました。
午前中は、市立笹川西小学校で実施されている外国人児童生徒のための初期適応指導教室「いずみ」の授業参観、入居戸数の約50%が外国人世帯のUR都市機構賃貸住宅(約1700戸)にある「四日市市国際共生サロン」を視察しました。
午後は、四郷地区市民センターで、市の多文化共生室長より、四日市市の外国人市民の特徴や、笹川地区の取り組み状況を中心に説明を受けました。
初期適応指導教室「いずみ」は、日本語の習得が不十分な外国人児童生徒に対して、日本語の初期指導・学校への適応指導等を集中的に行うことを目的に開設された教室です。
同教室は、市内全域のポルトガル語・スペイン語を母語とする児童生徒が対象です。入級期間は、およそ2~3ヶ月とし、4ヶ月を限度に在籍校に戻ります。授業は、1週当たり日本語指導18時間、算数5時間、適応指導2時間の学習が行われています。
四日市市では、外国人市民への情報伝達、啓発の取り組みとして、生活オリエンテーリング、「FMよっかいち」で毎週土曜日5分間のポルトガル語の情報番組、ポルトガル語版の広報、市内6ヶ所7室の日本語教室など多面的な取り組みが実施されています。
また、推進体制として市多文化共生推進本部、笹川地区共生推進会議など、外国人市民との共生活動が行われています。
(仮称)門真市自治基本条例市民検討委員会(検討部会)が21日開かれ、党議員団から福田英彦、井上まり子議員が傍聴しました。
今回の検討部会は、策定部会で議論された条例案が提案され、前文から各条文について議論、特に「協働」については時間をかけて議論されました。
議論を踏まえ修正事項が確認され、今後字句修正を行ったうえで市民検討委員会としての案をまとめ、市長に提出することが確認され、市民検討委員会の議論は、今回をもって終結しました。
今後は、市民検討委員会案を受けた市が、団体ヒアリング、パブリックコメント、市民説明会、庁内の制定委員会の議論を経て条例案としてまとめ、早ければ12月議会、遅くとも来年の3月議会に条例提案が行われることとなります。
党議員団として検討委員会の傍聴を行ってきましたが、議会でもしっかり議論していきます。