[2011.7.1] -[門真民報]
本会議が24日開かれ、各常任委員会に付託されていた議案の採決、市政に対する一般質問が行われました。
議案の採決に当たって党議員団を代表し、福田英彦議員が2議案について賛成討論を行いました。
老人福祉センターなどの施設の指定管理者を社会福祉法人晋栄福祉会に指定する議案については、非正規雇用の拡大やサービス後退の危惧について委員会審査で一定の答弁がされたことから、「注視していく」としました。
一般会計補正予算では、浜町中央小学校の給食棟の建替え工事費を当初の1億2千万円を約6千万円増額することについて、審査で明らかとなったずさんな積算、ほとんどチェックされていなかった問題が少人数行政やグループ制、民間のノウハウに頼りきっていることが要因だとし、しっかりとした総括と改革を求めました。
また、大阪府の「使える英語プロジェクト」を活用した英語教育指導員の追加等の補正については、教職員の負担増や英語能力判断テストの効果について問題を指摘しました。
市政に対する一般質問では、党議員団4人全員を含め14人の議員が一般質問を行い、市政の様々な問題について市の姿勢をただしました。
また、議員提出議案「公立学校施設における防災機能の整備の推進を求める意見書」については全会一致で可決されました。
井上議員は「防災に強いまちづくり」と子育て支援として「子ども医療費助成の拡充」について質問しました。
まず、東日本大震災の未曾有の被害について、門真市は、改めて市民の命と安全を守るために「防災に強いまちづくり」を考える必要があることから、左記の点について質問しました。
被災地、陸前高田市が住民とのネットワークを普段から築いてきたことを例にあげ、日常普段から市民とのネットワークの強化が、求められると指摘し、考えをただしました。
答弁 地域の防災訓練や防災に関する講話を実施。高齢者の見守りや閉じこもり予防、地域包括支援センターと小地域ネットワーク活動等が、連携して地域支援体制づくりの実施。
災害時の緊急医療の確保や避難所の感染症予防や栄養支援、心のケア体制の必要性を指摘し、国や府に、医師・看護師・保健所不足の解消と医療の充実を図るよう求めました。
くすのき広域連合のような広域では災害時に援護を必要とする高齢者の実態把握は非常に困難と指摘。介護従事者との連携体制や高齢者の援助・安否確認体制の充実を図る観点から、地域に密着した地域包括支援センターの活動状況についてただしました。
答弁 高齢者の援助体制・安否確認について、
地域包括支援センターにおいて更なる充実を図る。
中小業者の震災による経済的影響の把握と、融資制度における利子補給や据え置き期間の延長など、中小企業の支援強化についてただしました。
答弁 企業訪問を行い実態把握。「災害緊急保証制度」が創設された。
据え置き期間の延長は府へ要望する。市独自の利子補給は困難。
門真市は、国の方針である職員数の削減を図り、少人数行政を目指していますが、職員数を削減する方向では、同様の甚大な災害が起こった場合、自治体としての機能に支障が出ることを指摘し、門真市民の命とくらし、福祉をまもるため職員数の削減を目標とする職員定員「適正化」計画の見直しについてただしました。
答弁 定員管理について、定年の延長に向けた動きなどの状況を踏まえ、今後検討。定員「適正化」計画の見直しについては、被災市町村の状況を教訓に、災害時に果たす市町村の役割も踏まえ検討。
井上議員は、全国的に子ども医療費の助成が中学校卒業まで広がっていることを明らかにし、守口市が中学卒業まで入院費を助成していること、寝屋川市が小学校卒業まで通院・入院費を助成する予定があることを指摘。 通院・入院費共に中学校入学前までの引き上げについてただしました。
答弁 他市の動向を見る。
来年4月開校で進められている第一中学校と第六中学校の統合以降、本格的に進められようとしている幸福町・中町のまちづくりについて福田議員は、「行政が主体性を持って、市民や地域の住民の方々に説明責任を果たし、計画段階から住民合意ですすめること」が重要だとして4点についてただし、次の答弁(要旨)がありました。
①事業の進捗状況
老朽建築物等の除却、旧中央小学校、市立体育館の建物補償、まちづくり以降調査を実施。まちづくり協議会の会議には出席し、制度上の助言を行い、実現可能なまちづくりの議論を重ねている。地元説明会を開催し、自己資産に関する不安や学校跡地利用への意見が出されている。
②事業化の検討状況
公益施設の整備については全体の構想が固まり次第報告する。土地区画整理、住宅市街地総合整備事業の公民協働による推進に努めている。
③市保有地活用の考え
「災害に強いすまいとまちづくり」を中心に事業を実施、防災機能を有する公園を中心として広域防災拠点として役割を果たせるよう取り組んでいる。
④住民合意のすすめ方
これまでも地元、個別説明会を実施。今後も理解を得るため十分説明したい。
答弁に対し、中町公園の位置などを変更するための都市計画審議会が7月末に予定されていることから、それまでに公益施設の全体構想が固まるのかについてただしましたが、「都市計画審議会に間に合わない」と答弁しました。公益施設の全体構想を固めることなく、公園の位置や規模を変更する都市計画の変更を行うとすることは、重大な問題です。
現在、条例制定に向けて市民検討委員会で議論されている「(仮称)門真市自治基本条例」について、「地方自治の本旨である住民自治を豊かに発展させるものなら積極的意義を持つが、『公民協働』のもとに、公的責任を後退させ、市が果たすべき重要な責務を市民に押し付けるものであってはならない」との考えを示したうえで、3点についてただし、次の答弁(要旨)がありました。
①進捗状況
検討部会・策定部会を開催。前文、各条文の具体案の議論が行われている。庁内では、ワーキンググループでの勉強会、市民検討委員会と情報交換を図っている。
②市民検討委員会と市との関係
市民検討委員会の事務局を担い、情報交換や行政の立場での助言等を行うことを目的に市民検討委員会に参加。
③条例制定に向けての考え
市民検討委員会からの原案の市民説明会やパブリックコメントを実施予定。実施時期を含め、当初のスケジュールにこだわることなく柔軟に対応。
26日、門真社会保障推進協議会の第7回年次総会と学習会が門真民主商工会館で開かれました。
総会で、1年間の活動報告とこれからの方針案、決算と予算、役員体制が提案され確認されました。
活動報告の中で、「国保調査」や「なんでも〈生活〉相談会」の取り組みを通じ、実態を踏まえた取り組みの重要性について報告がありました。
今年度は、「国保の広域化」問題での議会や市への要請行動、地域のネットワークの相談体制の強化をしていくとの方針が提起されました。
大阪社会保障推進協議会(大阪社保協)の寺内順子事務局長を迎え、「2011年自治体キャラバン事前学習会」が行われました。
寺内事務局長は、「キャラバン行動要望書」の内容に基づき、国民健康保険・介護保険・生活保護・子育て・障害などについての要望ポイントの説明を行いました。
また、大阪社保協が府下の自治体に求め作成した「介護保険実施状況」をはじめとする資料を使い、府下の市町村と門真市を比較しながら、府下の先進事例の紹介、門真市やくすのき連合の問題点を指摘しました。