[2011.3.9] -[議会活動]
園部市政折り返し点での予算編成であり、国政の混迷、経済と市民生活の疲弊、地域主権改革という名の地方自治の破壊がおこなわれようとしているもとで、地方自治のあり方が問われる中での新年度予算であります。とりわけ、これからの日本がいったいどうなるのかという閉塞感が大きく広がっています。これらを踏まえ、まず市長の政治姿勢について伺うものであります。
民主党政権がいますすめている「地域主権改革」とは何か、地方自治に何をもたらそうとしているのか、本市の市政運営にとっても重大な問題を含んでいます。「地域主権改革関連法案」が2010年3月の通常国会に提出され、参議院から衆議院に送られたまま、継続審議になっています。日本共産党は、民主党の「地域主権改革」が、第1に、憲法と地方自治法の精神を踏みにじり、社会保障の最低基準に対する国の公的責任を放棄し、「住民福祉の機関」としての自治体の機能と役割をさらに弱めるものであること。第2に、道州制を視野に入れた自治体のさらなる広域化と改編によって、大企業・多国籍企業が活動しやすい条件をつくり、地方自治体そのものを破壊するものであること。第3に、憲法と地方自治法に基づく自治体の二元代表制を事実上否定して、地方議会の形骸化と住民自治の破壊・縮小に導くことなどの、見逃すことのできない重大な問題点があるのであります。市長は、施政方針で「『地域主権戦略大綱』では、地方公共団体、とりわけ市民の皆様に最も近い基礎自治体の役割が重点化されており」などと述べ、いますすめられている「地域主権改革」について、無批判に評価していることは重大な問題であります。どのようにとらえているのか、どのように認識しているのか伺うものであります。
橋下知事が就任して3年がたちました。この間、財政再建プログラムを策定し、障がい者のガイドヘルパーや高齢者住宅改造助成の廃止、学校警備員配置に要する交付金1200万円の削減など市民生活にかかわる施策が大幅に後退しています。さらに、昨年、財政構造改革プランを策定し、府営住宅の半減、中小企業融資からの撤退などがすすめられようとしています。知事は、大阪府の財政破たんの原因にはメスを入れず、原因を明らかにしないまま、学校警備員の予算を削減するなど、もっぱら住民福祉の増進という地方自治体の理念、公的責任を放棄するかのような姿勢を突き進んでいると言わざるをません。市長はこれらをどう評価するのか、認識を伺います。
また、橋下知事は、大阪府・大阪市を解体し、周辺自治体を巻き込んで大阪都をつくると言っています。この中には、門真市も解消して、大阪都の特別区として、勝手に位置付けています。門真市民からは、「門真市が担ってきた行政サービスがどうなるのか、財源の保障はどうなるのか」「大阪都構想にもとづくまちづくりと莫大な借金だけが残ったこれまでの開発とどこがどう違うのか」など、全く不透明だ」という声がよせられていますが、市長は、門真市を含む橋下知事の大阪都構想をどのようにとらえているのか、認識を伺うものであります。
園部市長がどんな思いを込めて新年度予算を編成したのかという点であります。「暮らし向きがますます苦しくなっている」「仕事がない」「私らのことより、子どもの就職口が見つからないことを何とかしてほしい」「国保料が高くて払えない」など、市民からは堰を切ったように、切実な声が寄せられています。
実際、大阪府下の実態を表わす指標を見ると、完全失業率、企業倒産、生活保護率では全国平均を大きく上回る状況の悪化が顕著であり、逆に、府内総生産、雇用者報酬、家計消費では全国平均を下回っています。門真市では、大阪府の中でもさらに、事態の深刻さをうかがわせる指標が目白押しであります。こうした市民の暮らしの現状について、市長がどのような認識を持っておられるのか伺います。そして、こういう時だからこそ「政治に希望が見いだせない」「経済に展望が持てない」という閉塞状況を打破するための展望を政治が示す、市長の決意が求められていると思うのであります。何が市政の優先課題であると認識して予算編成を行われたのか、予算のどこに、その思いが込められているのか、答弁を求めるものであります。
質問に先立ち、基本的考えを述べさせていただきます。我が党は、自治体本来の仕事である、「住民の暮らし福祉、教育向上」をすすめる為にも、市民にガラス張りで、ムダづかいを無くし、清潔で公正な行財政運営をすることが大切と考えるものです。
しかし、園部市長が進めてきた行革は、市立保育園7園を一気に4園も民間委託する際、一度も保護者の求めがあったにも関らず、会おうしなかった事に象徴されるように、市民への説明も合意もなく行革を進めてきたものです。
この5年間で進められてきた行革によってどんなことになっているでしょうか。市民検診費用の有料化によって、市民検診受診者が、3分の1 と大幅に減少し、粗大ごみの有料化、先に述べた保育園やごみ収集業務、学校給食の民間委託、本来、市が管理すべき施設に民間まかせの「指定管理者制度」を導入、府が補助金を削減すると、府下に先駆け学校警備員を引き上げました。従来から府下の各市に比べても低い基準であった就学援助制度の更なる改悪が行われました。そして、職員825人体制先にありきで行われた人員削減、人件費カットによって162億円が生まれたのではありませんか、市長の認識を伺うものであります。
特に、行政としての方針もあいまいなまま導入した、清掃施設やリサイクルプラザ、水道事業などの維持管理業務などを一括して委託する「包括業務委託」であります。これは、偽装請負のがれともいうべきもので、まさに市民のための公共サービスへの公的責任を投げ捨て、「官から民」といって行政がやるべき仕事を民間に丸投げするものであります。包括委託によりあらたな偽装請負が危惧されますが、チェックはできているのですか、どうチェックするのですか、答弁を求めます。
昨年12月28日付けで、総務省が「指定管理者制度の運用について」という通知を全国の自治体に出しました。この通知は、指定管理者制度そのものの見直しには踏み込んでいませんが、「留意すべき点も明らかになってきた」として、「公共サービスの確保と言う要請を果たす」「指定管理者が労働法令を遵守するのは当然」など、専門性や公共サービスの低下、安全性の確保、自治体におけるワーキングプアを生み出す事に対して歯止めをかける内容となっています。門真市は、この通達をどのように受け止めているか、各施設の現状を把握しているのか、もし問題がある場合はどのように対応するのか答弁を求めます。
我が党は、これまでから述べてきましたが、制定するならば、憲法が要請する地方自治の本旨たる住民自治と団体自治の精神に照らして、真に市民が主役となるような条例であるべきと考えます。住民自治は、まちづくりのみならず、住民福祉の増進などを目指し住民みずからが自治を進めていくものです。住民が主権者であることを明確にし、市民の権利を具体的に規定することが必要と考えます。
今後どのように市民検討委員会での議論をすすめ、成文化を図っていこうとしているのか。当初のスケジュールでは、23年度条例提案となっていますが、拙速に提案すべきではないと考えるものですが、答弁を求めます。
公民協働は、園部市長の市政運営の大きな柱として取り組まれてきたものであります。そこで、市長就任以来の施政方針を改めて読み返してみました。園部市長就任時の2005年9月議会の所信表明で、はじめて、公民協働という言葉を使い、次の年からは市民協働となり、2009年3月議会では、新年度を公民協働元年と位置づけました。さらに、2010年度でも、公民協働でまちづくりを推進するため、自治基本条例の制定を市民とともに取り組むと述べました。
私が思い描く公民協働とは、決して、公的責任を、共助、自助で担ってもらう、行政の側の都号で市民に肩代わりを求めるというようなものではなく、「市民自らが市政に自分の思いを込めて参加し、自分も輝き、お互いを支え合い、周りの人の少しでも役立ちたい」という思いの具現化ではないかと思うのであります。ですから、公民協働の土台は、市民との信頼関係、これが最大のカギであると思うのです。
今年の施政方針では、市民力・地域力を強調していますが、もっぱら自立自助、自助努力に依拠し、公的責任を肩代わりさせようとするものではないのですか、あらためて、市長が掲げる公民協働の理念をどうとらえているのか伺うものであります。市長は、「市民力」「地域力」を高めることが市役所の仕事だと言っていますが、それならば市役所とはいったい何をするところなのか、明快な答弁を求めるものであります。しかも、「渾然一体となって協働をすすめる」と言うのですが、まさに公的責任を放棄するものではなでしょうか、お答え願います。
しかも、この間、公民協働を市政運営のキーワードとしているのにもかかわらず、たとえば、リサイクルプラザ・エコパークで長年にわたってごみ減量やリサイクル、地球温暖化防止などの環境問題に取り組んできたNPO法人、「リサイクル機構かどま」がエコパークの運営から離脱し、門真から環境問題を全国に情報発信していたホームページも閉鎖されてしまいました。また、周知期間もないまま、リサイクルプラザの有料化が決められてしまいました。さらに、エコパークの目玉でもあった、ガラス工房・陶芸工房が廃止されました。市民、NPO団体などの粘り強い取り組みの蓄積が、公民協働の掛け声とは裏腹に、次々と切り捨てられたというのが、門真市での公民協働の実態だったのではないかと言わざるを得ません。市長の認識を厳しく問うとともに、見解を伺うものであります。
これまでの市の姿勢に問題がなかったのか真摯に振り返る必要があるのではありませんか。そして、市民や市民団体との信頼関係を回復することが必要ではないでしょうか、見解を伺うものであります。施政方針では、「まず市役所が市民の皆様の信頼を得ることが大前提」「まず、市役所が市民の皆様の信頼を得ることが、市政の根本であり、深く心に刻む必要がある」と述べていますが、これまでの姿勢を改めるということなのか、合わせて答弁を求めるものであります。
わが党はこの間、国民健康保険制度の広域化について、9月議会、12月議会での一般質問で、その問題点をきびしく指摘し、市の認識をただしてきました。市の答弁では、「広域化が国保加入者のデメリットにならないように、保険料の減免制度等について、継続的な実施を強く要望している。」と述べています。しかし、広域化が市の説明とは全く逆の方向ですすめられていることは、厚生労働省の通達で明らかなのではないでしょうか。厚生労働省は、都道府県知事あてに5月19日、通知を送付し、国保の広域化に向けて、現在、市町村によって異なる保険料(税)を均一化するため、「保険料の引き上げ、収納率の向上、医療費適正化」などを行い、一般財源の繰り入れを「できる限り応期に解消する」ことを求めているのであります。門真市の意向とは全く逆の方向であります。ここに、国保広域化のまぎれもない狙いがあるのではありませんか、答弁を求めるものであります。
門真市の高齢者人口(65歳以上)は、2011年2月1日現在29,326人、高齢化率は22.5%となっています。また、高齢者の独り暮らしや高齢者同士の夫婦世帯の増加も著しく、2005年の国勢調査結果では、一人暮らしの高齢者は高齢者世帯の6割を占めています。門真市高齢者保健福祉計画によると、今後の高齢化率の推計値は、2013年31,768人、2018年35,552人となっており、本市においてもすすむ高齢者の独り暮らしや老夫婦世帯の増大、老老介護、経済的困窮、社会関係の希薄化と社会的な孤立が深刻な問題となっています。特に、制度改編によって、保健所が半減にされ、かっての統一的な保健所機能が失われていき、公衆衛生業務の後退につながり、さらに、措置制度から契約利用制度としての介護保険制度によって、生活実態把握が大幅に後退している状況にあります。この意味からも、高齢者の社会的孤立ゼロをめざして、国・自治体の責任ですべての高齢者の生活実態調査を実施し、自治体として、住民生活についての正確な実態把握を行うべきだと考えるものですが、市の見解を伺います。
そして、制度改編で失われてきた、高齢者施策の統一的機能を再生する必要があり、その意味でも介護保険事業と、門真市の高齢者福祉事業を統一的に推進する体制が必要であり、くすのき広域連合による介護保険事業のあり方について、検証を行なった上で、本市単独の介護保険事業に移行し、高齢者施策の統一的推進を図るべきですが、答弁を求めるものであります。
障がい者(児)福祉にかかわって、大阪府からの権限委譲が行われるとお聞きしています。身体障がい者、知的障がい者の相談員研修事務などとのことですが、具体的にどうなるのか、また、児童福祉法改正に伴って、くすのきさつき園の入所措置事務についても、大阪府から市町村に移管されるとのことですが、人員体制や財政の裏付けはちゃんと行われるのか、利用者にとって問題が生じないのかについて、説明を求めるものであります。
合わせて、重度障がい者(児)の移動支援について、国に対して、必要な支援をするよう市としても働きかけることを求めてきましたが、2011年10月から、市町村の事務から国の措置事業になるとのことですが、本市にとってはどうなのか、利用者にとってはどうなるのか、説明を求めるものであります。2013年度から、現在の障がい者自立支援法から、総合福祉法へと移行されることになっていますが、門真市として、どのような働きかけを行っていくのかも合わせて、答弁を求めるものであります。
一昨年、昨年と一般質問でも、不況から脱却できない日本経済、とりわけ大阪経済の深刻な低迷が続いています。それだけに、門真市が、地域経済対策・中小企業振興、雇用対策にどう取り組もうとしているのかを、いかに強く情報発信するのかが重要です。施政方針で、「新卒者の就職内定率が過去最低を記録」「完全失業率、非正規労働者の割合」をあげ、市民の雇用環境、生活実態は厳しい状況にある」との認識を示しながら、環境と調和し、産業が栄える活力のあるまちでは、わずかなページしかなく、具体性も極めて乏しいと感じたのは、わたくし一人ではないと思うのであります。新年度、ものづくり企業立地促進条例を制定しようとしています。しかしこの間、私どもは、市長を本部長とする雇用・経済対策本部の設置、中小企業振興条例の制定、中小企業振興策を推進するための継続的な推進体制、強力な執行体制を提起し、市長の決断を求めてきましたが、いずれの問題提起にも、市長は応えませんでした。なぜ、なぜ実施できないのでしょうか。あらためて、中小企業振興条例の制定、継続的な推進体制、強力な執行体制を実施すべきだと考えるものですが、市長の認識を求めるものであります。
また、地域経済をよくするためには、「大企業さえ呼び込めば、そのおこぼれで地域が栄える」という破たんした古いやり方と決別し、その地域に現にある力を育て、伸ばし、それによって雇用と消費を増やし、さらに力をつける振興策―内発型・循環型の地域振興策に転換することが必要です。この点での、市長の認識を問うものであります。
さらに、民需が低迷を続ける中、国や地方自治体などが発注する官公需を地域の中小・零細企業の仕事おこしにどう結び付けるのかが注目されていますが、本市の地域経済対策としても、非常に重要であると認識するものであります。昨年の12月議会で住宅リフォーム助成制度の実施をはじめ、官公需の発注を地域経済の循環に生かす施策を提起しましたが、意義は認めるけれども、現状での実施は困難であると答弁されています。そうであるなら、門真市として、どのような対策をしようとしているのか、答弁を求めるものであります。
一昨年3月に策定された「門真市幸福町・中町まちづくり基本計画」にもとづき、第1中学校と第6中学校の統合中学校の建設がすすめられています。また、「門真市幸福町・垣内町・中町まちづくり協議会」と連携のもと、公民協働による事業の推進に努めるとして、周辺住民や権利者を対象に説明会の実施、意向把握がすすめられています。幸福町・中町のまちづくりについては、何よりも周辺住民の方の意向を尊重するとともに、市の保有する財産の活用については十分な検討が必要だと考えます。
そこで、①「門真市幸福町・垣内町・中町まちづくり協議会」とは、どのように連携を図り、公民協働の事業が推進されているのか。具体的な事業の決定についてはどのようにかかわっていくのか。②中町地区の予定区域対象権利者への意向把握と区域確定の状況。③夜間グラウンド、体育館をはじめとした第6中学校跡地活用の考え方、とりわけ夜間グラウンドについては、他に代替え用地が困難と考えるものですが、廃止も含め検討しているのか④今後の文化会館の方向性について答弁を求めます。
開通後、西日本高速道路会社は、自動車交通量を自動車専用道路部分で1日平均3万3千台と予測を上回ると発表しました。さらに国道1号は交通量が多く日を追って増加しています。それに伴って自動車排ガスのNO2や微細粒子粉じん(PM2.5)などによる空気汚染などが心配されています。PM2.5については、今後、環境基準、測定方法および予測手法などが確立された場合は、関係8者で協議・調整を行いながら適切に対応していくとの答弁となっていますが、PM2.5測定は沿道住民にとって健康を守る観点から、いち早く測定項目に追加するべきもので国・府に要望を強めるべきですが見解を伺います。また、これまでの働きかけの状況について答弁を求めます。
交通安全対策については、私どもや地域のみなさんの要望に、きちんと対応してもらっていると認識していますが、引き続き、ていねいな対応を求めておくものであります。
また、高架下スペースの活用については、一昨年の私の一般質問に対して、高架下利用系カウに基づいて、防災拠点ゾーン、地域交流にぎわいゾーン、行政サービス基盤ゾーンのゾーン設置が行われ、今後、計画の具体化をすすめていくとのことでしたが、どのように具体化されているのか、伺います。
現在、北島地域西地区では、市街化に編入できる制度「保留フレーム」の活用、市街化調整区域における地域計画制度を活用し、「まちづくり協議会」が設立され、事業化検討パートナーとして、三井不動産株式会社と京阪電鉄株式会社を選定し一社に絞り込み商業施設等の検討が進められています。
北・東地区についても、市街化区域の編入を視野に入れて地域住民を対象とした「まちづくりに関するアンケート調査」が実施されました。調査結果では、最も多い回答として約3割が「現状のまま」、約2割が「農地と住宅地が調和したまち」となっており、「農地のあるまちが望ましい」と回答された方が過半数の回答となっています。アンケート結果では過半数の方が、門真の原風景の保存を希望されていることが推測され、市として明確なビジョンをもって、区画整理の中で営農区域・緑地・都市公園を位置け一定規模の面保全を示すことが求められていると考えられますがそのこの点について答弁を求めます。また今後どう手続きをすすめることになるのか、その中で、緑地等の保全はどのように担保されるのか答弁を求めます。
最後に北島地域に隣接する運動広場ですが、2012年度に借地契約が切れることとなっています。余すところ1年ほどとなっている現時点において、市としてどのような方向性を持っているのか、運動広場機能を従前通り確保するつもりがあるのか伺います。
現在、第二京阪道路開通に伴って下水道の整備が進められていますが、門真市の下水道人口普及率は79.1%となっています。しかし、国道163号以南の市内中部地域の下水道整備計画の速度を速め早期に整備を図る必要があると考えられますが見解を伺います。
市長は「門真の顔づくり」を強調し、「幸福町・中町まちづくり基本計画」を進めようとしています。その一方では、今も汲み取り家屋が解消されない実態があり、水洗化を切実に求められている市民の声があります。門真市全体を視野に入れたバランスのとれた「まちづくり」が求められます。汲み取り家屋の解消と昨年は国道163号線以南の地域で浸水被害も発生しており浸水対策の促進、あわせて河川の浄化対策を含め、今後の下水道整備についての市長の考え方を伺います。
門真市域は自転車を利用しての移動は不可欠なもので、市民は最も身近な交通手段として自転車を利用されています。しかし、自転車は道路交通法上「車両」であり、基本的に自動車と同じ交通ルールで走行しなければなりません。自転車の視点からの走行空間はほとんど確保されておらず、「自転車と自動車」「自転車と歩行者」の共存が危うい状況となっています。また、高齢者・障害者・子どもなどの「安全性の確保が課題」と考えます。これまでも、わが党が質問をしてきました「門真市第5次総合計画基本計画」に位置づけられている「自転車・歩行者ネットワーク計画」と「自転車整備総合計画」の策定の必要性を強く実感します。「先進市の取り組み状況を調査中」と答弁していますが進捗状況と今後の計画策定の時期についての考え方について答弁を求めます。
あわせて、京阪電鉄の各駅周辺での放置自転車対策について、サイクルラック設置に向け「門真市放置自転車等対策協議会」を開催して、放置自転車減少に向け鋭意努力されていることは承知をしていますが、どのぐらいの規模か、放置自転車の解消ができるのか、古川橋駅周辺の商店前の更なる放置自転車対策が求められますがどのように考えているのか答弁を求めます。
「子どもの貧困」問題については、小泉構造改革、自公政治のもとで格差が拡大し、一昨年10月に政府が発表した子どもの相対的貧困率はOECD諸国30カ国中12番目に高い14.2%、7人に一人が貧困の中に育ち、給食費が払えない、修学旅行に行けない、高校進学をあきらめざるを得ないなどの事態がひろがっていることが明らかとなり、抜本的な解決が求められています。非正規雇用や低賃金の改善、社会保障の充実や子育て支援を強めるなど、国の制度改善が強く求められることは言うまでもありません。しかし、地方自治体が国の制度改善を待つことなく、子育て支援をはじめとした「子どもの貧困」解消に向けた施策の推進が求められます。
まず「就学援助」制度については、国が2005年に準要保護について国が補助制度を廃止し、交付金化したことから、本市においても支給水準が下がり続けています。本来義務教育費は無償という考え方から実施されているもので、景気悪化や最悪の雇用状況の下で必要に応じて拡充することが求められています。新年度の拡充の考え、対象を25人に減らした奨学金制度の拡充について答弁を求めます。
次に、格差と貧困のひろがりを背景に児童虐待問題は、本市においても相談件数が増加傾向にあり、支援策の強化が求められています。昨年の第2回定例会一般質問で私が実施を求めた「こんにちは赤ちゃん事業」は、子育てに不安や困難を抱える保護者へ初期の段階で働きかけを行う事業で、ようやく新年度から実施されることは評価するものです。
同時に働きかけを行う中で、具体的な対応が求められ、それにふさわしい体制の整備も重要です。本市における児童虐待への対応について新年度の体制整備、施策の推進について答弁を求めます。
「子どもの貧困」解消に向けて、お母さんが働きながら安心して子育てができるよう保育所の充実は欠かせません。まず何よりも、待機児童の解消が必要で、昨年10月時点の本市の待機児童数は、一昨年10月の61人から倍増の120人となっており、これまで繰り返し求めてきた認可保育所の増設は不可欠です。次世代育成支援行動計画では、現在の定員数をわずか17人増やす目標となっていますが、このような状況を直視し、認可園を増設し、待機児童解消を図るべきと考えますが、答弁を求めます。あわせて、国が示している幼保一体化・新システムについては、公的責任の後退と保育サービスの市場化でいっそう「子どもの貧困」に拍車をかけるもので、反対・見直しの声をあげるべきと考えますが、答弁を求めます。
門真市学校適正配置実施方針については、地域や保護者にほとんど相談することなく審議会での答申、その後正月を挟んだパブリックコメントの後実施方針を決定するという異常な決定過程を経ているものです。その後、児童が推計よりも増加したとして、校舎を増築し、北小学校すべてを浜町中央小学校に統合するという実施方針の見直しが行われています。また、統合によって小学校低学年に一時間近くもかけて通学することを強要することから、一昨年の市長選挙でも大きな争点となり、四宮小学校校区では、統合に反対する住民の会が結成されています。
こうした動きに対し、今後の統合の考え方については来年の4月意向に示すとしています。そこで、来年4月に示される考え方というのは、①現在の実施方針を見直すことも視野に入れて審議会への再諮問などの方向性を明らかにするのか、それとも具体的な実施方針の見直しについて明らかにするということなのか②適正配置実施方針の大本となっている「一中学校区二小学校」の考え方は変わることはないのか答弁を求めます。
施政方針では、「児童・生徒の確かな学力の育成」「生涯学習環境の充実」において、「英語力向上プロジェクト」に基づく具体化が挙げられています。
英語力向上について否定するものではありませんが、この間偽装請負を避けながら、その効果が疑問視されているAET派遣事業に2,800万円も一般財源を注ぎ込み、新年度は英語によるスピーチコンテストを実施し、優秀者に海外派遣研修を行い「国際社会で活躍できる人材育成に努める」としています。
あまりにも短絡的な発想と言わざるをえませんし、一部の生徒に対し「海外派遣研修」を実施するためのスピーチコンテストは、ゆがんだ競争を煽り、教育の機会均等の観点からも著しく公平性を欠くものと言わざるを得ず、結果として全体の「英語力向上」につながるものではないと考えます。
「確かな学力の育成」というのなら 何よりも基礎となる国語力を重点とすることが不可欠なのではありませんか。「英語」に特化することを見直し、何よりも国語力の向上を重点とすることが求められると考えますが、答弁を求めます。
次に、「確かな学力の育成」に欠かせない、少人数学級の実施についてです。
少人数学級の実施については、国において小学校一年の35人学級の実施の方向が示されています。30年ぶりの学級定数見直しで、当初の小学校1、2年から後退したものの、少人数学級に向けて一歩前進するものです。少人数学級は、どの子にも行き届いた教育を行うことができ、学力向上はもちろん現在のさまざまな教育課題に対応するために不可欠だと考えます。
少人数学級の流れを加速させるために、国に強く働きかけることはもちろんですが、市独自の少人数学級の実施、とりわけボーダー学級への教員の加配は重要です。昨年の決算特別委員会での質疑で、本市の小学校で、教員の加配が得られなくても内部努力で少人数学級を実施していることが明らかとなりました。さまざまな教育課題に対応するための学校独自の努力ですが、学校任せにすることなく、市独自の加配を行うべきです。学校独自の努力での少人数学級実施の現状についてどのように考えているのか、ボーダー学級への市独自の加配の考えについて答弁を求めます。
昨年の12月議会で、「すべての教科の学力向上の基礎が国語力の向上にあり、そのためにも学校図書館の充実にもっと力を入れるべきではないか」、こういう思いで、質問を行いました。これに対して、「学校図書館の改修については今後、検討していく」との答弁がありましたが、どのように改修を行おうとしているのか伺います。また、専任の司書を配置することについては、その「有効性」は認めながらも、「専任の司書教諭の配置を国・府に要望するとともに、地域ボランティア等の活用で」乗り切りたいとの答弁にとどまったところであります。しかし、教育委員会は、「子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠かすことができないもの」との位置づけのもとに、「門真市子どもの読書活動推進計画」を策定しています。この中で、司書教諭について、「学校では、司書教諭が配置されています。しかしながら、他の業務と兼務している場合が多く、図書館教育の充実のためには専任の担当者が望まれています。」と現状を明らかにしています。やはり、ボランティア頼みではなく、何らかの対応が必要ではないでしょうか、答弁を求めるものであります。
特別支援教育は、2007年から発達障害(学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症など)の子どもを新たに特別な教育の対象に加えて実施されているものですが、施設整備や教員配置の遅れが問題となっています。支援教育支援員については、国の新年度予算案において34000校全校を対象に交付税措置が盛り込まれています。本市においても対象となる児童生徒数が多数在籍し、全校への支援員の配置や通級指導教室の拡充の必要性については認識しているとのことですが、新年度支援員を増員するとのことで、新年度の支援員の配置計画、通級指導教室の拡充の見込みについて答弁を求めます。