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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2010年12月議会 議案に対する吉松正憲議員の討論

    [2010.12.22] -[議会活動]

    採決にあたって、日本共産党市会議員団を代表して討論を行います。議案第58号、59号、60号、63号、65号、66号については反対の立場から、議案第57号は賛成の立場から討論を行います。

     

    まず、議案第58号 門真市事務分掌条例についてであります。
     質疑の中で、グループ制について「弾力的な組織の運用が可能」とありましたが、平成
    18年に導入されて以降の各部各課では、職員が減らされ兼任する業務が増え様々な支障が生まれています。例えば、現場に出払い、市民から担当課に電話がかかってきても、対応が十分にできない事態も起こっています。見直しすべきです。「地域教育文化課」という名称は、「文化」を矮小化したものと言わざるを得ません。文化芸術振興基本条例を制定した市にふさわしい位置づけをすべきです。園部市長のすすめる「日本1スリムな市役所」「少人数行政」を体現した本条例案には賛成できません。

     

    次に、議案第59号 市立老人福祉センター条例の全部改正、議案第60号 市高齢者ふれあいセンター条例の全部改正についてであります。

    今回、高齢者福祉における拠点施設の一つである老人福祉センターを指定管理者による管理運営にするということですが、市直営のままでも、民間の能力やノウハウはいくらでも活用できるわけで、要は人件費をいかに削減できるかに腐心する立場からの指定管理者の指定による管理運営への方向性があるのではないでしょうか。非正規雇用の増大について、社会問題になっていることを述べられたが、経費削減の一方で、非正規雇用を増大させることに直結することでもあり、改めて、公の施設についての指定管理者の導入について、検証、再検討することが必要であると考えるものであり、こうした立場から、本条例案には賛成できません。

     

    次に、議案第63号 市立リサイクルプラザ条例の一部改正についてであります。

    今回、ガラス工房、陶芸工房の廃止を行おうとする条例ですが、設立当初は、ごみのないクリーンな街づくりをめざす、リサイクル推進の新しい拠点を築き、市民の自主的な活動を支援して、全国にも情報を発信して、リサイクルのまち門真をめざしたはずではないのでしょうか。しかし、この間、市民の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の活動とその拠点が行政との関係でぎくしゃくし、妨げられてきたのではないのか。これまでは施設の利用もたくさんあり、にぎわいがあったにもかかわらず、今では閑散としてしまっています。現場の、努力しようとする試みは否定しないが、施設の活用状況は、ホールなど極めて少ない状況です。門真市  は、民間活力の活用、ノウハウの活用という言葉を使いますが、市民の自主的な活動に、逆に、ブレーキをかけることになってしまっていると言わざるを得ません。どうすれば、市民の協力を得られるのか、真摯に、振り返り、新たな門真市としての取り組みを行うことが必要であります。工房の主催者や利用者に理解を得ていると市は言うが、この間の一連の流れを見ると、逆に市民のやる気をそいでしまっていると言わざるを得ず、本条例には賛成しがたいものです。

     

    次に、議案第65号 市立公民館条例の一部改正についてであります。

    施設の安全面に問題があることを「廃止の理由」としていますが、これまで最低限の修理・修繕しかせず、公民館を、こんな状態に追い込んだのは市の責任です。使える公民館として施設整備してこなかったことを厳しく問うものです。何よりも、今回の公民館二島分館の廃止は、政策決定過程において、手続き上大きな瑕疵があったことを厳しく指摘するものであります。公民館運営審議会に諮問すべき事項にもかかわらず諮問しなかったことは論外です。公民館運営審議会は、上位法である社会教育法の規定により設置されたもので、明確に法律で位置づけられています。二島分館の廃止は、まず先に公民館運営審議会に諮ってから、議会で審議すべき性質のものであり、議会の審議以前の問題として、とうてい同意することはできないのであります。さらに、市民協働、市民参加といいながら利用者、公民館運営審議にも諮らずに市民の声を聞かずに公民館廃止を行政内部で先に決定し、そのことを前提に計画がすすめられたことももんだいです。また、地域で身近に利用する公民館が廃止になることは、主体的に学び・活動する場所が狭められます。教育を受ける権利を保障する教育機関としての公民館廃止することは、公的責任の後退と言わざるを得ません。

     

    次に、議案第66号 平成22年度一般会計補正予算(第3号)についてであります。

    浄化センター運転管理業務委託について、職員配置の見直し、退職者不補充が民間委託の理由としていますが、その元にあるのは、行財政改革推進計画で民間委託を行うとしていることであります。しかも、民間委託の理由、目的についての答弁では「職員配置の見直し、退職者不補充が民間委託の理由」と答弁しながら、「業務内容がわかり、チェックできる職員がいなくなるのではないか」との質問に対しては、「施設管理を委託しても、これをチェックする仕事があり、直営での収集業務、脱水ケーキ等運搬業務は継続するから、職員の必要性、重要性は増大している。」と答弁。委託業者の意のままになるのではないかとの質問への答弁でも、「職員による十分なチェックが働き、適正に管理が行える。」と述べています。明らかに、論理矛盾であるといわざるを得ません。

    英語教育活動業務委託については、教育効果を追求すれば偽装請負になるというもので、委託の形態自身も問題点を持つものです。あわせて、決算でも指摘しましたが、一般財源で2800万円もの支出を単年度で行おうとするもので、奨学金制度や奨学援助制度の削減を行う一方でこのような支出はバランスを欠くものと言わざるを得ません。

    学校給食の調理業務委託については、国から改善を求められても早期の給食棟の改善を行おうとせず、今回委託を更新しようとしている5中、7中についても改修計画すらありません。調理員の研修の実態についても偽装請負の疑いを持たざるを得ず、それを回避しようとすれば、安全管理等の研修に危惧が生じるという問題点を持つものとなっています。

    学校耐震化を前倒しし、予算化する補正も含まれていますが、反対せざるを得ません。

     

    さいごに、議案第57号 大阪広域水道企業団規約の一部変更に関する協議についてであります。

    本条例案については、賛成はいたしますが、第3回定例会でも指摘したように、大阪広域水道企業団議会の定数問題であります。30人の議員定数に対して、堺市は用水供給事業割で5%ごとに1人、工業用水割で1人、合計4人、東大阪市は、用水供給事業割で5%ごとに1人で、合計2人となっています。一方、北河内7市ではたった4人と、企業団議会に議員を送り出せない年があるなどという議員選出について、バランスを欠いた議員配分や、来年の4月より事業をスタートさせるということが先にありきとなっている点については納得できない、問題点があるということを指摘しておくものであります。以上で討論とします。