[2010.11.19] -[門真民報]
「ルミエールのタウンミーティングに参加したが、橋下知事は、大阪都でこれだけいいことがあると強調していたが、デメリットはないのか」との声がいくつも寄せられています。今週号では、この点を踏まえて、大阪都構想について、考えてみます。
先週号で紹介した大阪維新の会の「維新プレス」では、【大阪府・大阪市の二重行政・二重投資における無駄使いの解消で大阪再生!の見出しで、強い広域自治体(大阪都)が産業基盤の整備、広域調整等→経済圏の競争と成長を支える。(役割を担う)
優しい基礎自治体(市町村)が生活基盤の整備→拡大された果実を原資に住民の安心を支える。(役割を果たす)】
そして、【広域行政を担うリーダーは一人であるべきです。大阪府・大阪市を解体し、ONE大阪から関西州をめざします。】と述べています。
大阪都構想は、「大阪府を大阪都」「大阪市は廃止して8~9の特別区」「堺市は3つ」「門真市など周辺9市はそれぞれ特別区」に(計20~21に)するもの。「特別区」は東京都のみ。政令市は「行政区」。
ただし、これをやろうと思えば、特別区になるそれぞれの市議会と大阪府議会での市と府の廃止の議決が必要ですし、国会での特別立法、府民の住民投票での過半数獲得が必須条件となります。
現在の大阪府庁
しかし、大阪都は、具体的にどんな仕事をやるのか、市町村はどんな仕事をやるのか、説明はまったくありません。ですから、これまでの税収や地方交付税がどう配分されるのか、全く不透明です。
市町村が担っていた福祉・医療・児童福祉・教育などの仕事は、これまでどおり保障されるのか、大阪府が広域的に責任を負っていた仕事は具体的にどうなるのかも、まったく説明はありません。
タウンミーティングで橋下知事は、「大阪を世界で第5の都市、上海やパリ、ロンドンと争える街にしたい」などと述べていますが、競争に勝つことがなぜ大事なのか、府民は、そんなことを望んでいるのではなくて、「くらしをもっと良くしたいというのが願いであって、競争で人を蹴落として、自分だけがよくなりたいとは思っていない。」という声が、普通の府民の声ではないでしょうか。
都区制度の最大の特徴は、特別区の固定資産税や法人市民税、都市計画税などが「都税」となることで、固定資産税と法人市民税は、都区財政調整制度によって、都に、45%、特別区に55%がそれぞれの財政力に応じて配分されることになっています。
特別区は、一般市町村よりも権限が小さいのが実態です。結局、大坂市や門真市の固定資産税や法人市民税の半分近くを大阪都で、使いたい、「寝ても覚めても、港湾、空港、リニアモーターカー、高速道路に使いたい」というのが橋下知事と大阪維新の会の本音だ言わざるを得ません。
ただし、大阪都構想が終着駅ではないこともよく見ておく必要があります。
関西広域連合が、着々とすすめられていますが、これを足がかりに、より大規模な財源を大型開発に振り向けるための関西州がもくろまれており、日本の地方自治を守り発展させる正念場を迎えていることを、肝に銘じたたたかいが求められています。
府庁舎の移転先としているWTCビル
11日、エル大阪で、府民要求連絡会・大阪市対策連絡会議合同学習会が開かれ、会場いっぱいの府民、各界各層の運動団体の関係者が集まりました。党門真市委員会からは、吉松正憲府政対策委員長が参加しました。
府政問題では、党府議団の黒田昌子政調会長が、大阪市政については、瀬戸正一政調会長がそれぞれ、一時間近くにわたって、報告を行いました。
学習会を通じて、橋下知事と大阪維新の会が目指すものは何なのか、肝心の府民生活はどうなるのかなど、「府政の実態がほんとによくわかった。」などの声が数多く聞かれました。
14日、古川橋地域での市政報告・懇談会が大倉町自治会館で開かれました。
報告では、吉松正憲議員(府政対策委員長)が橋下府政の問題点、維新の会の元自民党府議などが、無駄な開発の反省もないことなど、厳しく批判しました。
続いて福田英彦議員が、9月議会、決算特別委員会の特徴と問題点、事業仕分けやまちづくり、学校統合問題、地域通貨をはじめ最近の門真市政の動向などについて報告しました。
参加者からは、府政の無駄遣い、門真市の住宅市街地総合整備事業について質問、意見が出されました。
14日、門真・守口生活と健康を守る会は、南部市民センターで第29回定期総会を開催しました。同大会に、党議員団を代表して亀井あつし議員が出席しました。
大会では、憲法第25条(生存権)を生かし、人間らしく生きる大運動を広げることが提起されました。
大会は、消費税増税を許さず、普天間基地を無条件で撤去させることなどを盛り込んだ新年度の方針議案が提案され全一致で可決しました。
新役員に乙川会長が選出されました。
13日、門真市農業まつりが開かれました。今年もレンコンを求め、長蛇の列ができました。
レンコンを求めて長蛇の列
立派な農産物が並ぶ品評会会場
8~10日、JA北河内営農研究会のみなさんが、農業祭りの即売用「門真レンコン」を、下島町の試験田で掘られました。
掘ったレンコンを水洗いしているところ
14日、府立深北緑地で、救出・救援機関の習熟度向上と連携の強化などを目的に合同防災訓練がおこなわれました。
同訓練には、党議員団より亀井あつし議員が参加しました。
重篤患者を府のドクターヘリで域外医療機関へ搬送する訓練の模様