[2010.9.28] -[議会活動]
日本共産党は、学力向上だけでなく、いじめや不登校対策など、きめ細かな指導ができる少人数学級の実現に全力つくしてきました。
8月、国は30年ぶりに1学級の児童生徒数の上限を8年かけて現在の40人から35人に、小学1・2年生に限っては30人に引き下げる少人数学級実施方針を発表しました。
計画によると小学校については、来年度1・2年生の35人学級をスタートさせ、2015年度全学年で35人学級を実施し、2017年度から2年かけて小学校1・2年生を30人学級に、中学校は2014年度から3年かけて実施するとなっています。
実現すると、仮に小学校3年から中学校3年生の場合、1学年120人とすると、現在の基準だと40人学級が3クラスですが、35人学級では4クラスとなります。少人数指導は現在の40人学級編成より、クラスの数が増え教室の整備が求められます。
門真市は、このような国の学級編成基準変更についてどのように受けとめていますか考えを伺います。
国の少人数学級の新たな基準が、年次計画通り実施されたとすれば、現在の推計に基づいて、教室が足らなくなる可能性のある学校と、どの学校がどれぐらい足らないのか、今後の教育委員会の対応について、答弁を求めます。あわせて門真市では望ましい学校の規模として、国の許容範囲も含めて12クラスから24クラスの中規模校を適正規模校としています。24クラスを超えてしまう学校が生じるのか、生じるとしたらどこの学校か、答弁を求めます。
次に、適正配置事業実施方針に基づいて、今年度、第2中学校と第7中学校の校区再編成が実施されました。新たに常盤町と大橋町が統合され第2中学校の生徒数が増えたため、空き教室を活用して教室の増設が図られていますが、現時点においてまだ空き教室の余裕があるのか、今後の少人数学級実施に向けての対応が危惧されます答弁を求めます。
次に、浜町中央小学校についてですが、門真小学校と浜町中央小学校に分離統合する答申が出されていましたが、北小学校全校区が浜町中央小学校に統合することに変更した経緯があります。当初の分離統合でも1教室不足することが、昨年5月の推計で明らかとなっていたもので、現在、北小学校と浜町中央小学校の統合にむけ7教室分の増築工事として3億円余が計上され工事が進められています。当然、この増築は40人学級の編成基準の下で進められているもので、新たな少人数学級編成はクラス増となることは明らかですが、今後さらに教室が不足するのか、その対応について答弁を求めます。
次に、2012年度以降、検討するとなっている。門真市学校適正配置事業実施方針ですが、四宮小学校を廃校にして北巣本小学校と東小学校に分離統合することについては、3校ある学校を2校に減らすものとなっています。また大和田小学校を廃校にして、上野口小学校の校地・校舎を活用する問題についても、2校を1校に統合するものです。少人数学級編成に伴って適正規模校を超える学校となるものか危惧されます。見解を伺うものです。
最後に、国から少人数学級の新たな基準が示され、今後この基準での学級編成がなされる予定ですが、教育委員会は40人学級編成基準の下で諮問された学校適正配置事業実施方針についてどう考えるか答弁を求めます。また、少人数学級、第二京阪道路の開通・校舎等の耐震化が進む中、答申が出された当時とは状況や条件が異なっており、適正配置審議会に再諮問すべき事態と考えますが見解を伺います。
少人数学級についてであります。学級編成基準の引き下げにつきましては、個に応じた決め細かな指導がしやすくなり、より効果的な教育活動を進めることができるものと考えております。
今回の国の学級編成基準が引き下げられたときの学級増に伴う普通教室の確保につきましては、推計によれば概ね確保できる見込みですが、国や府の具体的な計画が明らかになった時点で、今後の児童生徒の推移をしっかり見極め、対応してまいります。
また、教育委員会としましては、小・中学校の適正規模として、12学級から24学級としておりますが、今回の学級定数引き下げにより、24学級を超える学校は、現時点では出ないものと考えております。
議員お尋ね校区再編による第2中学校の生徒数の動向につきましては、平成25年にピークを迎え、その後減少に転ずる見込みです。学級数につきましては、平成22年度に比較して最大3学級増になりますが、教室改修により確保できると考えております。
浜町中央小学校につきましては、普通教室として、現在22学級が確保されておりますが、国の計画がそのまま実行されると、平成26年に24学級が予想され、その後、減少する見込みです。必要な教室については、用途変更等により、確保してまいります。
また、その他、適正配置審議会答申に関係する学校につきましては、先ほど後答弁申し上げたように、一部で学級増があるものの適正規模の範囲に収まるものと考えております。
また、学校適正配置審議会への再諮問につきましては、これまで答弁させて頂いたことを含め議員ご指摘の状況を勘案しても、現時点においては再諮問は考えておりません。
高齢化が進む中、国道163号以南の地域の公共交通の空白・不便地域では、高齢者や障害を持つ方々など交通弱者にとって厳しい交通環境となっています。門真市が長年にわたって、この地域にコミュニティーバスの導入を視野にいれて鋭意努力されてこられたことについて十分に認識しています。
門真市は、公共交通の空白・不便地域にコミュニティーバス導入に向けて、2002年度、補助金確保のため、交通需要マネジメント実証実験の認定を国土交通省浪速国道事務所に働きかけられましたが、国の実証実験が2004年度終了し、結果として、実証実験は実現に至りませんでした。また、実証実験と相まって、市は、公共交通空白・不便地域のうち、居住人口が多く、かつ高齢化率が高い地域において、アンケート調査を実施しまし、バス運行に対する期待が大きい要望が強い実態をつかみ、アンケート結果をもとにバス事業者と協議を重ねてこられましたが、コミュニティーバスの実施に至りませんでした。
こうした経緯の中、門真市は、現実に公共交通の空白・不便地域が存在することから、喫緊の課題として2006年9月、既存の福祉バスで高齢者、障害者、妊産婦が乗れるふれあい巡回バスを増車することに踏み切り、新ルートで運行が開始されました。加えて、シャトルバスは、19年5月市民プラザ開設に伴って、7月より市民プラザ利用者に利便性を図るため運行されることになりました。
ただ、ふれあい巡回バス、シャトルバスについては少なからず課題があります。ふれあい巡回バスについては、市内を大回りする循環バスのため、運行時間、運行本数の問題や、福祉バスとしての業務委託事業のため、利用目的、利用対象者、利用時間の制限、などの課題があると考えられます。また、シャトルバスについては、事業仕分けで「不要」と判断された質疑の中で、市民プラザ利用者以外の利用があることが明らかとなったことについて指摘がありましたが、ふれあい巡回バス、シャトルバスの現状と問題点について見解を伺います。
次に、コミュニティーバスの検討状況についてです。
門真市は22年度中に、交通不便地域解消に向けた方策等の検討を行い公共交通の推進を図ることを目的に、都市政策課、企画課及びバス事業者からなる、門真市公共交通体系にかかる路線バス再編等意見交換会を設置していることは承知をしています。
事業仕分けの中でも、コミュニティーバス導入を視野に入れての意見がだされ、ふれあい巡回バスについて、門真団地や南部市民センターから大和田駅、古川橋駅への利用が多いことについて、駅へのアクセスであるから、バス事業者で運行するべきもの、さらにシャトルバスについても、バス事業者に働きかけて、市民プラザまでのバス運行を求めたら市民プラザのアクセスは確保できるなどのふれあい巡回バス、シャトルバスの今後のあり方についての課題が出され、門真市が、3台の無料バスを走らせていることについて、「ゼロベースに戻して」考えてはとの意見が出されていました。この意見は、市内既存バス路線の再編のあり方、コミュニティーバス導入検討、ふれあい巡回バス、シャトルバスとの調整など多くの課題を示していますが、「路線バス再編等意見交換会」でもこのような方向性でコミュニティーバスの導入が検討されているのか検討状況について伺います。
まず、ふれあい巡回バスの現状と課題についてであります。ふれあい巡回バスは、高齢者や障がい者、妊産婦の積極的社会参加の促進を目的とし、市所有バス1台とリースによる借り上げバス1台により、市公共施設を巡回するルートで運行しており、1周1時間から1時間15分の運行時間で、運行本数は1日9便であります。利用状況は、21年度が26,319人のご利用で、内訳は高齢者が87%、障がい者7%、妊産婦2%で概ね高齢者のご利用で占められています。
課題は、利用対象者を制限いたしておりますことから、公共施設利用者であっても、多くの一般の方にご利用いただけないことや、運行本数が少ないとのご意見もいただいております。
また、車両につきましても平成12年の運行開始以来、10年を経過しており、車両の更新の経費が必要となってきております。
次にシャトルバスについてであります。
シャトルバスの現状といたしまして、10人乗りリフト付きワンボックスカー2台を市民プラザから古川橋駅、中塚荘を繋ぐ北回り、弁天池公園、門真南駅を繋ぐ東南回りを1日2ルート9便無償で運行いたしております。
平成21年度市民プラザ総利用者数は、177,937人で、そのうちシャトウバスで来館された人数は16,350人、一日当たりの平均乗車数は45.7人、北周り27.8人、東南回り17.9人で、利用率は9.1%であります。
最も多くご利用いただいている時間帯は、両ルートとも、12時10分発、次に16時10分発、9時30分発であります。
課題は、時間帯における利用者の偏り、古川橋駅および門真南駅への公共交通代わりの利用、乗り場の増加要望、シャトルバス購入から約3年経過し、年間走行距離が約3万kmにもなることから、総走行距離が両ルートとも約9万kmあり、車両酷使による車両買い替えなどがあげられます。
次にコミュニティーバスの検討状況についてであります。
先ほど、風議員にご答弁申し上げましたとおり、平成23年度を目途とした、コミュニティーバス導入に向け、総合的な地域公共交通網のあり方を検討し、意見交換会において既存バス路線の再編や新設路線編成など、新たにコミュニティーバスの運行の検討を進めているところであり、今後も、引き続きバス事業者と協議を行なってまいりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。