[2010.9.3] -[門真民報]
8月29日、平成22年度門真市事業仕分けが、門真市保健福祉センターで2会場に別れ実施され、党議員団より、亀井あつし議員、福田英彦議員、井上まり子議員が終日傍聴しました。
今回の「平成22年度門真市事業仕分け」は、「外部の視点」からの事業見直しとして、仕分け人を「構想日本」に依頼し実施されたものです。
対象とした事業は、①100万円以上(人件費を除く)の事業、②平成19年度以前から継続している事業、③市に裁量の余地がある事業として、20事業が選ばれました。
運営・判定は、外部委員のコーディネーターと仕分け人が、対象事業について職員に質問を行い、市民から選ばれた市民判定員が質疑応答・議論を踏まえ判定をするとなっています。
「事業仕分け」の結果は、市の最終判断となるものでなく、今後庁内などで論議がされ、最終的に議会で決められます。
開会の挨拶の中、「構想日本」の伊藤伸氏は、「国の『事業仕分け』では、切るというのが目的になっているが、地方の『事業仕分け』は、コストカットするだけのツールでない」「市民と一緒に門真市の税金の使い方を考えることが目的」と説明しました。
他市の「事業仕分け」と同じように、行政と民間企業を同列に置いたコストを軸に展開される議論がコーディネーターと仕分け人によって行われました。
しかし、例えば「下水道受益者負担金前納報償金交付事業」などは、仕分け人全員が「不要」と判定しましたが、市民判定員は、「改善して市が実施」と異なる判定の場面もありました。
また、第一会場と第二会場とでは、コーディネーターの運営方法が異なるという問題もありました。
第二会場では、職員から事業の内容を聴き取るという姿勢がある程度見受けられました。 一方、第一会場の場合、例えば「門真市奨学金事業」でコーディネーターと仕分け人の考えと異なる説明を職員がすると、「市が府と同じような制度を実施するのは『二重行政』」と声高に発言する場面もありました。
また、「門真市奨学金事業」の判定に当たって、市民判定員の判定結果に対しても、異なる判定結果を合計し「不要」と「改善し市が実施」と同数であるかのようなコメントをしました。
「市営住宅維持管理事業」の質疑で「指定管理制度」の質疑すべきであるのに、公営住宅のあり方に論点が移され、議論がかみ合わない場面もありました。
考えの押し付けに対して、傍聴者からも批判の声が出ていました
傍聴していた他党会派議員からも、異口同音に乱暴な運営や仕分け人の発言に対して疑問の声が出されていました。
閉会挨拶で市長は、「まだまだ手ぬるい、これまでは、内なる行革ばかり(職員削減など)」「いっそう、乾いたタオルを絞る思いで行革をする」と、市民サービス切捨て、市民負担増を推進する宣言とも取れる発言をしました。
開会挨拶でのコーディネーターの「コストカットだけのツールで無い」との説明とも相容れないものです。
これまで党議員団は、事業仕分けを口実にした市民サービス切り捨ての行革の狙いが見え隠れすると指摘してきました。しかし今回の市長の発言は、このような狙いを裏付けるものとなりました。
8月28日、第5回目となる門真こども議会が開かれ、市内の小学校から30名が参加し、自分たちの身の回りの問題をきっかけにして、5班に分かれて市政について話し合い、質問項目を整理し、全員が発言をおこないました。
第1班は、「共生のまちづくり」について、第2班は、「公園」について、第3班は、「安心・安全」について、第4班は、「緑豊かなまちづくり」について、第5班からは、「ゴミ問題」について質問しました。
これらの一つひとつにすべて市長が直接答弁をおこないました。
本会議場には、子ども議員の標柱が立てられ、開始を告げる予鈴も鳴らされ、本番さながらのなかで、子ども達は元気に質問をおこないました。
また、保護者や先生方も真剣な面持ちで子どもたちの発言に聞き入りました。