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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    No.1815(2010年3月7日号)

    [2010.3.5] -[門真民報]

    市民の苦しみに心寄せることなく、「傷み」押付け、開発推進の姿勢明確に-3月議会で園部市長が施政方針説明

     2010年第一回定例会(3月議会)が1日開会され、園部市長が新年度の市政運営の基本方針を示す「施政方針説明」を行ないました。22年度施政方針

    行革の「成果」強調、「品格の備わったまち」とは?

     「はじめに」では、行財政改革の推進によって、一期目の4年間で104億円の「効果」を上げ、09年度についても効果額は40億円に達しているとしました。
     市長就任以来、「全国一スリムな行政」「民間でできることは民間」と小泉構造改革の門真版を推し進め、保育所民営化や小学校への学校給食民間委託の推進、市内の様々な団体への支援(補助金)の大幅な削減など、市民犠牲の行革の「成果」を強調しました。
     また、この「成果」を糧(かて)に「まちの再生から発展へ」と次のステップにつながる「わがまち門真を成長・発展させる躍進のステージの始まり」と位置付けて「品格の備わった落ち着いたまち」の実現に取組みを進めるとしています。
     しかし、「品格の備わった落ち着いたまち」とはどのようなまちなのかは示されていません。

    苦しむ市民に「悲観ばかりでなく」とさらに改革迫る

     「本市を取り巻く情勢と展望」では、景気悪化に伴う地域経済への影響に懸念を持つ一方で、「派遣切り」などの雇用状況の悪化や景気悪化による市民の暮らしについて全く思いを寄せることなく、「悲観するばかりでなく、今こそ、地方から未来を切り拓くための改革が必要である」としています。
     そして「今や本市は、まちづくりや新しい施策・事業に一定の予算を投じることが可能な行財政体質になってきている」「第5次総合計画を一年前倒ししてスタートさせた」としました。
     第5次総合計画では、策定段階でわずか4年間で350億円もの開発(普通建設事業)を行う「収支見通し」を発表し、党議員団が問題を指摘した後は160億円へと激減させるといういい加減なものであるということが明らかとなったことは記憶に新しいところです。
     市民には「痛み」を押付け、市民の苦しみに心寄せることなく、開発を進めようとする姿勢が明確に表れています。

    「公民協働」の名の下に「事業仕分け」で行革推進

     この「第5次総合計画」の6つの基本目標の「1.みんなの協働でつくる地域力のあるまち」では、「自治基本条例」を2年間かけて策定するとしています。自治の基本理念を明らかにし、今後のまちづくりを進めていく上での市民や事業者、行政などの役割や責任を明確に位置付ける」としていますが、「自治の基本理念」とは何か、「役割や責務を明確に位置付ける」とはどのようなことなのか、市役所が本来やるべき仕事を市民の責任だと押し付け、行政の公的責任を後退させるようなものであるとしたら問題です。
     また、「外部の視点からの事業の見直し」として「事業仕分け」を行うとしています。
     「事業仕分け」は昨年11月に鳩山政権が行いましたが、官僚を相手に仕分け人が質問(詰問)し、仕分けを行い無駄をバサッと削ったかに見えましたが、無駄な公共事業は温存され、削ってはいけない医療や保育、基礎研究に関わるものを乱暴に切り捨てるものでした。
     この「事業仕分け」を考案し、小泉構造改革を推進してきた「構想日本」にコーディネータと仕分け人を「丸投げ」し、公募市民に判定させようとするものです。
     「公民協働」の名で市民犠牲の行革推進を推進しようとする狙いが見え隠れします。

    乳幼児医療費助成制度を小学校就学前まで拡充

     「2.将来を担う子どもが育つまち」では、これまで4歳未満児までだった乳幼児医療費助成制度を小学校就学前まで拡充されます。
     これまで党議員団が対象の拡大を求めてきましたが、大阪府下でも未実施が少なくなり、市民の切実な願いであったことから、実施に踏み切ったものです。
     教育では、学力向上策に取り組むためとして、「学力向上支援員」を市の独自施策として小学校3校に配置、全小・中学校の耐震化を進めるとしています。

    北島地区のまちづくりは農地との共存、原風景の保全を

    「3.安全・安心で快適に暮らせる明るいまち」では、幸福町・垣内・中町地区、小路第一地区、石原東・大倉西地区について「住宅市街地総合整備事業」(密集事業)を推進するとしていますが、住民追出しでないまちづくりが求められます。
     また、北島地区のまちづくりについても地元の意向を尊重しつつ、農地との共存や原風景の保全などのまちづくりが重要です。

    産業活性化、雇用環境の向上について具体施策なし

     「6.環境と調和し、産業が栄える活力のまち」では、「既存産業を活かした産業活性化環境の形成」が掲げられていますが、「門真市産業振興ビジョン」を策定した初年度であるにもかかわらず、抽象的な表現に終始し、ビジョンに基づく具体的な施策が何一つ示されませんでした。
     「労働環境の向上」についても独自施策は何一つありません。

    市民にとって大切なもの「省く」こと危惧

     「むすびに」では、チンギス・ハンに重用されたヤリツ・ソザイの言葉を引いて「絶えず問題を省(かえり)みて、そして省(はぶ)くことの大切さ」について述べていますが、市民にとって切実なものや大切なものを「省く」ことが危惧されます。
     施政方針説明後は、各議案が上程され、各常任委員会への付託が決定されました。
     また、「空席」となっていた副市長には、現福祉推進部長の北村和仁氏が選任(党議員団は反対)されました。
     10日には、施政方針説明に対する代表質問が行われ、党議員団を代表し井上まり子議員が代表質問に立ち、市長の姿勢をただします。
     15日からは、各常任委員会での審議が行われ、問題点などただしていきます。

    井上まり子議員の質問予定項目

    ①市長の政治姿勢について
    ・市民の暮らしについての基本認識につ  いて
    ・橋下府政について
    ・「自治基本条例」について
    ・「公民協働」について
    ・事業仕分けについて
    ②市民の暮らしについて
    ・国民保険制度について
    ・後期高齢者医療保険及び高齢者施策に ついて
    ・産業振興について
    ・緊急雇用経済対策について
    ・障がい者(児)施策について
    ③「まちづくり」について
    ・幸福町、中町まちづくりについて
    ・第二京阪道路の環境・安全の対応につ いて
    ・北島調整区域のまちづくりについて
    ・人、自転車が安全で便利に通行できる 対策について
    ④子育て・教育について
    ・子どもの貧困問題について
    ・保育行政について
    ・学校適正配置実施方針の抜本的見直し について
    ・少人数学級への対応について
    ・特別支援教育について

     

    国保の問題点、市民の暮らしの実態浮彫に、「広域化」では何も問題は解決しない!-門真国保実態調査・報告集会開かれる

     門真国保実態調査・報告集会が2月28日、ルミエール・レセプションホールで開かれ、170人を超える参加者であふれました。

    10.2.28門真国保実態調査・報告集会②.jpg
    

      この報告会は、昨年10月24・25日に行った「門真国保実態調査」のデーターの集計結果や分析がまとまったことから開かれました。
     主催者の挨拶の後、国保実態調査の模様や国保の問題点について取り上げた毎日放送の「voice」で2月25日放送されたものが放映されました。
     つづいて三重短期大学准教授の長友薫輝氏より、「報告書」に基づき詳しく報告されました。

    10.2.28門真国保実態調査・報告集会①.jpg
    

      多くの方が「国保料は高い」と考えていることや、60歳未満の比較的若い世代に受診を抑制、中止している人が多いことをはじめ国保加入者の実態がデータから浮彫となりました。(詳しくは次号で紹介していきます)
     報告後の質疑では、国保の広域化や医療の一元化が議論されている中で、国保のあるべき姿など、様々な意見や質問が出されました。
     広域化の問題については、国保についての徹底した議論が必要なこと、後期高齢者医療制度で大阪府が最も困難で、早晩破綻すること、くすのき広域連合などを見ても独自減免や一般会計からの繰り入れがないので保険料が確実に上がること。
     議会のチェックがなく、選挙での争点にもならず、住民運動が全く反映されないことなどの問題点があり、お金をどこから入れるのか、負担割合を変えないといけないという議論をすることの重要性が強調されました。
     また、この問題を大阪から発信し、、運動を早急に行うことの提起もされました。
     この報告集会には、吉松正憲、亀井あつし、福田英彦、井上まり子議員の全員が出席しました。