[2024.9.6] -[門真民報]
公共施設の統廃合、決算認定物価高騰に伴う補正予算など
第3回定例会に向け議会運営委員会開かれる
9月5日から25日までの21日間の日程で開会予定の第3回定例会(9月議会)に向けた議会運営委員会が8月29日開かれました。
第3回定例会に提出予定の案件は、報告案件1件、承認案件3件、契約案件1件、条例案件6件、予算案件4件、人事案件2件、その他案件5件、認定案件3件の計25件で、報告案件は議決不要、人事案件は本会議初日に即決、他の案件は各関係常任委員会に審査を付託することに決定しました。
条例案件では、門真市立大和田幼稚園及び門真市立上野口保育園を統合し、幼保連携型認定こども園として門真市立上野口保育園とする条例改正、門真市立歴史資料館を移設し、門真市立市民交流会館(中塚荘)の機能の一部を統合した施設を整備するにあたり、同館を廃止する条例の廃止、市長等の退職手当の支給額の特例(市長は支給しない、副市長4割減、教育長3割減)に関する条例の制定、市立図書館の本館及び分館1館の体制を見直す市立図書館条例の一部改正などが主な内容となっています。
補正予算では、物価高騰に伴う義務教育学校新築工事費、クリーンセンター施設等運転管理事業費。郵便料金の値上がりに伴う通信運搬費の引上げが一般会計や国保・介護・後期高齢の特別会計での
補正。マイナンバーカードの特急発行、生活保護の就職準備給付金、1カ月健診の実施に伴うものが主な内容となっています。
契約案件では、物価高騰に伴い、(仮称)門真市立生涯学習複合施設整備工事請負契約を62億1610万円から70億5107万1489円とする契約の一部変更です。
その他案件では、令和5年度の水道事業及び公共下水道事業の剰余金処分、消防ポンプ車の取得(2343万円)、新たに5自治体の水道事業の統合に伴う大阪広域水道企業団規約の一部変更に関する協議、被保険者証の廃止に伴う大阪府後期高齢者医療広域連合規約の一部変更に関する協議となっています。
決算認定では、令和5年度の一般会計、国民健康保険事業・介護保険事業・後期高齢者医療事業の各特別会計、水道事業・公共下水道事業会計の認定については、決算特別委員会が設置されることとなります。
人事案件では、教育委員会教育長及び教育委員会委員の任命が、初日の本会議で即決予定となっています。
意見書案では、「旧優生保護法被害最高裁判決を踏まえ、すべての被害者に対する全面的解決を求める意見書」を党議員団として提案し、全会一致での採択に力をつくします。
【第3回定例会・日程】
9月5日(木)本会議・決算特別委員会
9月9日(月)総務建設常任委員会
9月10日(火)民生水道常任委員会
9月11日(水)文教こども常任委員会
9月24日(火)本会議
9月25日(水)本会議
旧優生保護法被害最高裁判決を踏まえ、すべての被害者に対する全面的解決を求める意見書(案)
2024年(令和6年)7月3日、最高裁判所大法廷は、旧優生保護法の規定は憲法13条及び14条1項に違反するとし、国の責任を認めた。加えて除斥期間に関する1989年(平成元年)の最高裁判所判例を変更し、原告らの損害賠償請求権の行使に対して国が除斥期間の主張をすることは、信義則に反し、権利の濫用として許されないとした。
違法な権利侵害の強制不妊手術の規定を国会が作り、内閣が執行した。その国の責任を時の経過でもって免責することは、著しく正義・公平の理念に反し、到底容認することはできないとしたものである。加えて、大阪在住の聴覚障害のある夫婦が、旧優生保護法に基づき不妊手術を強制的に受けさせられたとして国を訴え、本年1月26日大阪高等裁判所が国に賠償を命じる判決を出した裁判についても、7月4日、最高裁判所は国の上告を受理しない旨の決定を出し、原告側勝訴判決が確定した。
今後は、国会及び内閣が、最高裁判所が示した判断を真摯に重く受け止め、早期に旧優生保護法被害の全面解決に向けて、それぞれの責務を果たすべきである。
他方、旧優生保護法に基づく強制不妊手術の被害者はおよそ25,000人と推定される。2019年(平成31年)4月に旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(一時金支給法)が成立したが、一時金の請求件数は2024年6月2日現在1,331件、認定件数は2024年5月末現在1,110件にとどまっている。
かかる請求状況から、障害特性から被害に気づいていなかったり、声を上げられなかったりした被害者がまだかなりいるものと思われる。また、被害者らの多くは、現在でもなお、差別や偏見等を解消するための十分な措置が執られているとは言い難い社会情勢の中で、申請の前提となる情報や相談機会へのアクセスが著しく困難な状況にあることが考えられる。
よって、国に対し、すべての旧優生保護法による被害を償うに足りる十分な補償を実施するための立法的措置を講ずるとともに、被害者に対して十分な情報や相談機会へのアクセスを保障するための迅速かつ積極的な措置を講じることを求める。
以上、地方自治法第99条の規定に基づいて意見書を提出する。
令和6年 月 日
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
全国で3番目に高い介護保険料
サービスは「総合事業」など抑制
介護事業運営も高齢者に寄り添う姿勢へ転換を!
くすのき広域連合を解散し、門真市が介護保険事業を運営することになった新年度の2024(令和6)年度。
しかし、市民に待ち受けていたものは第9期事業計画での介護保険料の大幅増。
門真市の第9期の介護保険料は、基準額(第5段階)で月額8749円(年額10万4988円)で、くすのき広域連合時の第8期の月額6748から2001円(29・7%)の増となっています(別表参照)。
このように約3割もの高い引上げ率となっている要因は、第8期の介護保険料がくすのき広域連合で貯め込んでいた16億円の基金のうち、14億円を取崩して第7期からの介護保険料を引き上げず据え置いたことにあります。 第9期の介護保険料設定時には取崩すべき基金が無かったとしています。
また、門真市の介護保険料は、全国では大阪市、守口市に次いで3番目に高く(別表参照)、異常な高さとなっています。
また、厚生労働省の資料によると、全国の第9期の保険料の平均は6225円で、第8期の6014円から3・5%の引上げ率となっていますが、大阪府は、第8期の6826円から第9期の7486円と9・7%も引上がっており、保険料も引上げ率も全国で最悪となっています。
減免制度については、「門真市介護保険に関する規則」に定められていますが、府下の減免制度の中でも必ずしも十分なものではありません。
要支援者に対して安上がりサービスで給付費を抑制
市民へのサービスについても「抑制策」が行われています。
2015年度から始まった新総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)は、要支援1,2の訪問介護(ホームヘルパー)と通所介護(デイサービス)を「介護保険給付」から外し、市町村の行う「事業」へと移すことで要支援者のサービスを切り捨てるための仕組みですが、多くの自治体は、「従前相当サービス」を維持しています。
しかし、門真市は、訪問型で7%、通所型で4・4%とごく僅かです。
「保険料は高くサービスは低い」 門真市の姿勢も変えなければなりません。
大阪府下の第9期介護保険料
全国の高額介護保険料の状況