[2009.1.30] -[門真民報]
門真市の国保加入者の深刻な実態や国保制度の問題点について1月15日、「報道ステーション」(テレビ朝日系列)が取り上げました。
ナレーションでは①門真市の国民健康保険事業特別会計の累積赤字約58億円が門真市を窮地に追い詰めている②パナソニックなど大手メーカーの企業城下町として知られ、高度経済成長の1960年代以降、爆発的に人口が増加し、当時建てられた「文化住宅」が今も数多く残る③かつて町の成長を支えた文化住宅には今は一人暮らしの高齢者が多く暮らしている④変化が訪れたのは1990年代、大手メーカーの生産拠点が海外に移り、ピーク時に70億円以上あった法人市民税が3分の1に激減、関連企業も姿を消し、失業者が生まれた⑤その一方で増加したのが国保加入者、自営業者のほか失業者や退職者など、収入の不安定な層が多く、門真市民のおよそ半数が加入と紹介。
滞納処理班の設置、相談窓口を日曜日にも開設するなど市の対策。 母親の介護で職を探すことも難しい男性、脳梗塞で生活が一変した自営業を営んでいた男性、月9万円の年金で自らの食費を削り家族に仕送りをする女性など切実な状況を紹介。
「憲法第25条が保障されていない」と医療現場の声
無保険で行き場のない患者、医療費の支払いが困難な患者を受け入れている大阪キリスト教社会館診療所の所長は「全部持ち出し、憲法の25条から行けば最低限の生活は保障すると、それが現実に出来ていないからわれわれが仕事をせざるを得ない」と憲法の原則が保障されていない実態を語っています。
園部市長は「国保は制度的に破たん。収納率が低いと収納率が低いと国が交付税(普通調整交付金)で罰金(ペナルティー)をかける。取れるまちと取れないまちがある。払いたくても払えない人もたくさんいる」と国の問題点を指摘し、これまで共産党議員団が指摘してきた「払いたくても払えない」加入者がいる実態を市長自ら語りました。
古舘氏は「国は絶対に救えるはず、一律に事情が違うのにペナルティーをかけるのはおかしいと思う」「まずは困っている人にきちっと完璧なセーフティーネットをかけたうえでシステム改善、まずは困っている方を救うことを第一にやるべきだと思います」と締めくくりました。
1月23日、日本共産党北河内南地区委員会と労働者後援会、大阪6区日本共産党後援会は、午後5時から雇用問題が深刻化するなか、京阪電車西三荘駅前で宣伝をしました。
パナソニックで働く労働者に、やの博之国政対策委員長は、パナソニックが数百人にのぼる期間社員を一月末で雇い止めするとしていることに対し、パナソニックグループで4兆2千5百億円もの内部留保があることを指摘しました。
そして、「ごく一部の内部留保を取り崩すだけで解雇しないですむ」、「働くものが団結してこそ暮らし・雇用・労働条件を守れる」と訴え、「大企業から献金をもらわない共産党だからこそ真正面からものが言える、日本共産党を大きくして欲しい」と呼びかけました。
宣伝行動の中で、配布していた「しんぶん赤旗」日曜版を、自ら手を出して受け取る人、関心ありげに見入る人、「頑張ってや!」と激励する人など、雇用問題に対してこれまでにない関心の高さが労働者のみなさんが示されました。
宣伝行動には、亀井あつし議員も参加しました。
大阪に本社を持つ資本金100億円以上の企業について、大阪労連が調べた松下電器産業(現パナソニック)の08年内部留保結果を紹介します。
従業員増減数(人) |
-2,204 |
従業員数(人) |
42,728 |
内部留保額(百万円) |
2,0869,215 |
対前年増減額(百万円) |
67,320 |
従業員一人当たり内部留保(万円) |
6,715 |
1万円賃上げ取り崩し率 |
0.27% |
3.5万円賃上げ取り崩し率 |
0.94% |
*内部留保 大企業が「資金剰余金」「利益剰余金」などの 名目でため込んでいる利益のこと。運用実態とかけ離れた 「隠し利益」となっています。