[2003.9.14] -[門真民報]
老人医療費について大阪府は、現在65歳から69歳までの住民税非課税世帯(約14万人)に対し1割負担ですむよう独自に助成しています。(国制度は3割負担)。
今回の案では大半の人が廃止になります。
門真市では、現在1920人がこの老人医療制度を受けています。(別表参照)廃止になると今後65歳になる人からは受けられなくなります。
障害者や特定疾患にはひきつづき助成しますが、一医療機関あたり、入院通院それぞれ1日500円、月2日までの自己負担を導入します。全額助成の障害者・母子家庭・乳幼児も見直しており、障害者は、対象者を本人所得1000万円以下から462万1000円以下に引き下げ(単身の場合)、一医療機関あたり月1000円までの自己負担も求めます。
乳幼児医療費助成は、対象者を現在の2歳未満から3歳未満にまで引き上げ(通院)、母子家庭医療費助成も対象者を18歳までの子と母の入通院に拡大、父子家庭にも同様に実施する一方、いずれも一医療機関あたり月1000円までの自己負担を導入するとしています。
原因が不明で治療方法が確立していない、いわゆる難病のうち、特定の疾患については治療がきわめて困難で、医療費も高額であることを考慮し、73年から特定疾患治療研究事業として医療の負担軽減がおこなわれています。 当初は医療費の患者負担分は国が負担し無料でしたが、「負担の公平」を口実に、98年5月、患者負担一部定額月2000円が導入になりました。この改悪で医療費の自己負担限度額が7段階に区分され、所得に応じて外来の場合最高11550円の負担となります。
また保健所に認定申請する際、生計中心者の所得証明(源泉証明書・納税証明・非課税証明)が必要です。生計中心者が患者本人だと、そうでない場合に比べて自己負担限度額は半額になります。患者が生計中心者と認められるかどうかで自己負担は大きく変わるのです。
門真市では、申請対象者約650人で、申請者に対して聞き取り調査や健康保険本人などで生計の中心者を決定していますが、生計中心者以外にも世帯全員の所得証明を求める自治体があります。
全国難病団体連合会は、「生計中心者を誰と認定するかは、『患者本人の申請が基本』と厚生労働省はこれまで説明してきました。その申請にそった証明など必要最低限提出すればすっむことで 家族全員の所得証明を求めることはやめてほしい」と厚生労働省に指導を求めています。
9日、党市議団は、門真の製造業の実情をつぶさに聞き取りをしました。話を聞くと業界の実情や製造業を取り巻く深刻な状況がよくわかりました。
(1)製管業の方
仕事の量が7~8年前の半分以下になり、10年前1k当り300円だった工賃が125円。原材料費は、逆に引きあがっている。 従業員を減らし賃金も10%カットした。廃業は時間の問題と思っている。
今の景気の悪さの影響をもろに受けて設備投資する企業が少ない、同業者の倒産が相次いでおり生き残りに必死。受注が厳しい為、経費節減に力を入れている。
原材料費が、昨年の秋頃から3回も値上げされた。それは中国に進出した企業が原材料を大量に確保した結果、国内が品薄になった為と聞いている。例えば、溶接棒が1本当り15円値上げされた。先行きが見えない、当面をしのぐのに精一杯。政治家も信用できない。大企業の身勝手は許せん。下請は、泣いている。
3年間で、3割の工賃がカットされ、1個加工すると2800円だったものが2050円になったり、7300円から5300円に引き下げられた。
「明日の支払いどないしょうと思うと夜も寝られない」と社長の奥さん・・・
聞き取り中、何度も電話がかかるので理由を聞くと、どこで調べたのか金融業者が月始め・月末、月曜日に、朝と夕方それぞれ5・6回必ず「短期貸付します」とのこと。(50万円貸して10日後63万円返済)
10年前、弱家電メーカーの中国への工場移転の影響をもろに受け廃業の瀬戸際に立たされた。当時、弱家電メーカーの仕事が80%を超えていたが現在15%程度に押さえている。
この間、経費の削減と懸命な技術の売り込みをおこない、得意先を開拓し一息ついている。
国内で、お互いが競い合い技術を向上していくことが大切。空洞化が続くと、良い人材が国内にいなくなる。
貸し倉庫・工場の仲介に従事する方は、最近の特徴として、いったん空き倉庫・工場になると半年くらい貸し手がつかなくなっている。又、たくさん倉庫や工場を持っている企業が、合理化で倉庫や工場の統廃合を進めた結果も影響している。
市民のAさんから悪徳商法に引っかかった経験が手記として寄せられましたので、ご紹介いたします。
自宅にセールスの電話がかかってきました。
「通信教育の採点のお仕事をしませんか」「手当ては1枚につき2000円、1ヶ月2万~10万円は最低保証します」「経費を引くと8万4000円くらいの収入になります」という話。
警戒しつつも心が動き、主人に相談すると「契約書をみてから決めれば」と言われ、「説明書と契約書を送ってください」と言いました。
相手とやり取りをする中で「それでは契約書を送りましょう」と先方が結論を出しました。
翌々日、契約書が送付され、すぐに契約書を送れと電話で催促してきました。さて、契約書を読んでみますと、採点のアルバイトをする前提が、41万円の「行政書士特別養成」を受け行政書士(国家)試験に合格となっていました。
話の内容が違うことがわかり「契約しない」と言うと、「契約は成立している、契約書を取り交わさなくとも法的に問題ない」と電話で押し問答のすえ、契約はしていないと断言し電話を切りました。
すぐ、共産党の市会議員さんに相談しアドバイスを受け、書類一式を持って市役所の消費生活相談コーナーに駆けつけました。
担当の職員の方が、書類を丹念にチェックしたところ、契約が成立していることがわかりました。しかし、クーリング・オフ(*)について、その手続きも手を取るように親切に教えていただきました。
これで私の件は一件落着しました。みなさん、甘い話には気をつけようではありませんか。そして、早く、適切なアドバイスや援助を受けることをお勧めします。
無条件で契約を解除できる制度です。クーリング・オフの期間は,訪問販売・電話勧誘なら契約書面を受取った日を含めて8日間。詳細は共産党市議団までおたずねください。