No.1891(2011年10月2日号)

[2011.9.30] -[門真民報]

「教育振興基金」は85万円しかないのに・・・「まちづくり整備基金」15億円も積立て！－井上まり子議員が総務水道常任委員会に出席

　９月２１日、総務水道常任委員会が開かれ、井上まり子議員が出席しました。

「復興増税」と言いながら、証券優遇税制、更に２年間延長！　

　東日本大震災で家を消失した方の二重ローン救済措置である「住宅借入金等特別税額控除」や高齢社会の多様なニーズに応える「サービス付き高齢者住宅」の登録制度の創設による税制改正については問題がないものの、しかし、証券優遇税制を温存する上場株式の譲渡益や配当益に対する10％軽減税率を、２年間延長することについて問題点を厳しく指摘し反対をしました。
　国は「復興増税」という名目で消費税増税を打ち出している一方で、上場株式の譲渡益や配当益に対する減税措置は、元々本則26%だったものを20%に変更し、更に時限的特例をつくり10%にし、それを８年間も続け、今回さらに２年間延長しようとするものです。

実質収支（黒字）の半分も公共施設建設に積み立てるとは！

　「まちづくり整備基金」の創設については、「財政健全化計画・中期財政見通し」に示されている古川橋地区、中町地区を中心とした公共施設建設工事費に使うため創設するものと答弁がありました。
　井上議員は、今後、「基金」への予算措置が、市民のくらし・福祉・教育施策とのバランスが図られているかについて判断をしていくと述べました。。
　一般会計補正予算中、
　「まちづくり整備基金費」ついては、中央小学校や市立体育館の建物補償費分約１２億円、（黒字分）約７億円の１/２を財政調整基金（法律で決められている）に、残りの１/２約３億５千万円を「まちづくり整備基金」に積み立てるとの答弁でした。　
　質疑の中で、「福祉推進基金」には６千６６１万４０００円、「教育振興基金」については、わずか85万５０００円しか積み立てられていないことが明らかとなり、市民のくらし・福祉・教育施策等とのバランスにおいて「まちづくり整備基金」に、実質収支の半分も積み立てられ、不況や東日本大震災の影響で減収が危惧される不安定要素がある中、必要な施策の実施が危惧されることを指摘し、「まちづくり整備基金費」が盛り込まれている補正予算に反対をしました。

エリア構想計画に向け、旧第６中学校に仮庁舎を　

　補正予算中、第６中学校耐震診断・耐震補強工事実施設計委託料の計上については、「財政健全化計画・中期財政見通し」に市役所庁舎周辺を防災機能を有した公園などのエリア構想が計画されいる、２４・２５年度に、廃校となった第６中学校校舎を５億円かけて耐震化し、その校舎を活用して仮庁舎移転をするための補正予算との答弁でした。
　仮庁舎について、１０年間程度の活用予定であることが明らかとなりました。
　「財政健全化計画・中期財政見通し」で示されている庁舎建設予定地については、市民の意見を反映した基本構想策定に十分な議論と検討をするとの答弁でした。
　所管質問では、「庁舎の節電対策」について質問しました。

2011年度決算状況について

　10年度決算についての概要について紹介します。
　一般会計は、歳入５０８億２７４７万４千円、歳出５００億９３０５万９千円、実質収支７億３１４万円の黒字となりました。
　「日本一スリムな行政」「民間でできる事は民間」を掲げ、民間委託の推進、市民サービス後退につながる人員削減、正職員から非正規職員に置き換えた結果による人件費削減などが大きな要因と考えられます。
　一般会計及び国民健康保険事業特別会計など６特別会計は、歳入752億1758万8千円、歳出789億9587万1千円、差引△37億7828万3千円でした。
　国民健康保険事業特別会計は、歳入歳出差引きで４７億５千万円余の赤字となっています。　これは、前年度と比べ、約8億9千万円余の減少で、単年度黒字２億７千万円、赤字解消繰入金3億円、市条例減免繰入金3億2千万円が主な内容となっています。
　財政力を示す財政力指数は、0.739でした。（１を超えると国からの普通交付税交付金が交付されません）
　財政の弾力性を示す、経常収支比率は前年の101.4％から97.1％と低下し改善しました。
　市税税目別収入状況を見ると、個人市民税が、長引く経済状況を反映して落ち込んでいます。（10／91年度比78.2％）
　法人市民税は、前年に比べると若干の回復をしているものの、法人税減税による影響が色濃く現れています。
　内容については、10月の決算特別委員会で審査されます。

病児保育オープン

　市内で初めての病児保育室「ティーグル」（小児科医併設）が９月１４日オープンしました。
　病児保育は保護者が働いているなどの事情で、子どもが病気のときに自宅で保育できない場合に利用することができます。
★登録申請制度＝門真市子ども課の窓口・市内保育所で申請できます。
★詳細は門真市子育応援ポータルサイト・病児保育室「ティーグル」のホームページで確認して下さい。
　オープン後２週間で１００人を超える登録申請があり、市民ニーズの高さがうかがえます。
　今回の病児保育の実施については、日本共産党も議会で粘り強く訴えてきました。今後も病児保育拡充に全力で頑張ります。