[2010.9.10] -[門真民報]
大阪府は8月5日、11年度から3カ年の「大阪府財政構造改革プラン(素案).pdf 」を公表しました。橋下知事が就任直後に策定した「財政再建プログラム」の後継計画となるものです。しかも、これまでの橋下改革の中でも、府民の世論と運動で守られてきた福祉や医療、中小企業対策など軒並み廃止・縮小し、新たに府営住宅の半減など「住民福祉の増進を図る」という大阪府の公的責任を大きく後退させる内容です。
「構造改革プラン」では、11年度から3年間に「歳出歳入改革」で485億円をねん出すると明記しています。 そのため、福祉医療費助成制度では、「国での制度化」を求めながら、その実現までは「持続可能な制度」にするとして、13年度実施をめどに抜本的な見直しを行うとしています。
また、中小企業向けの制度融資では、ごく一部の成長企業への支援に重点を置くとし、多くの中小企業・中小業者が利用するセーフティーネット融資の切り捨てを打ち出しています。
さらに、府民生活の重要な役割を果たしている府営住宅について、将来の管理戸数を半減させるとし、「素案」を決定した戦略本部会議では、橋下知事は「(半減への工程表を)早急に示せ」と指示。副知事も「府が公営住宅を持つことの是非もある。基礎自治体(市町村)で議論すべき時代だ」と呼応する発言を行っています。こうした動きの中で、門真団地の建替え計画にも影響が出ています。
いずれの問題でも、市政や市民生活を大きく左右する重大な内容を含んでおり、園部市長がどのような認識を持ち、府にどのような対応をするのかが問われます。
日本共産党大阪府会議員団は、11日、橋下知事に11年度の当初予算編成への予算要望を行うとともに、「財政構造改革プラン(素案)」の撤回・再検討を求め、要望書を提出しました。
要望書では、当面の府政運営について、財政危機の下でも福祉・教育の充実や中小企業振興などに努め、関空2期工事など大型開発は現在進行中のものも含め、根本的に見直すことを要望。
財政再建策の策定では、国による地方財政縮減など根本原因にメスを入れ、府民的討論を行い、府民生活の向上を基本にすることを求めました。
7日、議会運営委員会が開かれ、14日から開かれる第3回定例会(9月議会)に提出予定議案の取り扱い等について協議されました。
提出された案件は、報告1、議案14、認定2の計17件です。
議案として提出されている「大阪府広域水道企業団の設立に関する協議について」は、府の水道用水供給事業などを共同処理するため、大阪広域水道企業団を設置ことに関する審議するものです。
この水道企業団の設立について「設立趣意」には、「最終的には、料金や施設水準の格差などの課題を解消しつつ、さらなる広域化を推進する」としています。
党議員団は、安全・安心な水の供給を保証するものなのか、慎重な議論が必要と考えるものです。
他に、門真市立門真市民プラザ体育館などにスポーツ施設予約システムを導入することに伴い、使用料金の後納制度を導入することに伴う条例の改正、教育委員会委員の任命についての人事案件、平成22年度の補正予算案などです。